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2019/05/31

ツール・ド・熊野 2019 第1ステージ

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[上:単騎ながらきっちりゴールスプリントにも絡んだ岡選手が2位でフィニッシュ]
[下:チーム力と個の力が噛み合ったオールイス・アウラールがステージ優勝を飾り総合でも首位に]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
 
 
 
 
 
5月30日(木)〜6月2日(日)の4日間にわたり、UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」が開催されています。
 
5月31日(金)に、第1ステージが開催されました。
 
 
 
 
 
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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。
 
鈴木譲
阿部嵩之
鈴木龍
堀孝明
小野寺玲
岡篤志
 
 
 
 
 
UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」の第1ステージが和歌山県新宮市赤木川沿いのスピード系公道サーキットコース(1周17.2km)で開催され、序盤からライバルチーム勢の意表を突く攻撃を仕掛けてレースを動かしたマトリックスパワータグが、その後もレースを完全掌握。最後は20名ほどの集団スプリントを制したオールイス・アウラールがステージ優勝を飾り、個人総合時間でもトップに立ちました。
 
宇都宮ブリッツェンは、マトリックスパワータグの攻撃に反応した岡選手が先頭集団に入ってレースを展開することに成功。最後はオールイス選手に先行を許してしまったものの、ゴールスプリントできっちり2位を死守し、個人総合時間も2位に浮上してレースを終えています。
 
 
 
 
 
前日に行われたプロローグでは阿部選手の6位が最高位と、惜しくも優勝には手が届かなかった宇都宮ブリッツェン。本格的なロードレースの始まりとなるこの第1ステージからは、チームの総合力の高さを見せて勝利をつかみたいところです。
 
スピード系コースとして知られる赤木川清流のコースは集団で中切れが発生することが多く、なかなか追いつくことも難しいため、集団後方で余裕を見せるといった走りは厳禁。常に集団前方を位置取ってレースを展開しなければ勝負に絡むことすらできないコースです。
 
加えて、今年からコースの一部が変更になり、これまでのKOM(山岳ポイント)となっていた道幅の狭い急坂区間を過ぎた後にもう1カ所上りが付け足されて新たなKOMに設定されることになりました。この変更点がレースにどう影響するかを冷静に読んでいくことも勝敗を分ける重要な要素になりそうです。
 
 
新宮市役所をセレモニースタートし、およそ18kmのセレモニー走行を経て正式スタート地点に到着したレースは、束の間のインターバルの後にニュートラル走行で安全を確認後、正式スタートが切られます。
 
すると早速、激しいアタック合戦の展開になります。幾度かのアタック&チェックが繰り返されると、その中から4名の選手が先行することに成功します。
 
ディマ(ジョッティ・ヴィクトリア)
チョン(ソウルサイクリング)
中井(シマノ)
草場(愛三工業)
メイン集団
 
この動きに対して、メイン集団では前日のプロローグで勝利しリーダージャージを着る沢田選手擁するチームブリヂストンサイクリングが、リーダーチームとしてレースをコントロールするためペースメイクしようと集団先頭に立って2周回目へと入ります。
 
しかし、そんなリーダーチームの意志をあざ笑うかのように、新たに設定されたKOMの上り下りでマンセボ選手(マトリックスパワータグ)が強烈な攻撃を開始。チームメートも次々に攻撃に加わっていき、早くも集団が分断される展開になります。
 
この攻撃によって、ホームレースとして優勝を悲願に掲げるキナンサイクリングチームはガルシア選手(キナンサイクリング)やグアルディオラ選手(キナンサイクリング)などの強力外国人選手が後方に取り残されてしまう事態に。宇都宮ブリッツェンも後手を踏んでしまうかと思われましたが、岡選手(宇都宮ブリッツェン)が単独でブリッジをかけて何とか19名の集団に潜り込むことに成功します。
 
逃げ集団4名
19名の集団(岡選手含む)
メイン集団
 
その後、19名の集団は先行していた4名の逃げ集団を吸収。23名と大所帯の逃げ集団が形成される展開になります。
 
岡(宇都宮ブリッツェン)
マンセボ、トリビオ、オールイス、安原(マトリックス)
新城、山本大(キナン)
横山、中井(シマノ)
平塚(BSサイクリング)
草場(愛三工業)
プラデス、クローム(UKYO)
ストロング、クイック、ヴィンク(セントジョージ)
ディマ、オネスティ(ジョッティ・ヴィクトリア)
チョン(ソウルサイクリング)
レグイグイ(トレンガヌ)
など
メイン集団
 
その後、レースは23名の逃げ集団とメイン集団という展開で進んでいきますが、ほとんどの有力チーム勢が逃げ集団に選手を送り込んだこともあり、メイン集団は積極的に集団をコントロールしようとするチームが現れず。逃げ集団とのタイム差はどんどん開いていく状態になります。
 
すると、この状況を嫌った選手たちがメイン集団から飛び出して追走集団を形成。鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)がしっかりと入って後手を踏まない展開を作ります。
 
岡(宇都宮ブリッツェン)
マンセボ、トリビオ、オールイス、安原(マトリックス)
新城、山本大(キナン)
横山、中井(シマノ)
平塚(BSサイクリング)
草場(愛三工業)
プラデス、クローム(UKYO)
ストロング、クイック、ヴィンク(セントジョージ)
ディマ、オネスティ(ジョッティ・ヴィクトリア)
チョン(ソウルサイクリング)
レグイグイ(トレンガヌ)
など
鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)
含む10名の追走集団
メイン集団
 
鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)を含む10名の追走集団は一時、先頭集団とのタイム差を40秒程度にまで縮めますが、この状況を知ったマンセボ選手(マトリックス)がまたも先頭集団を強烈にペースアップ。タイム差が再び開くことになります。
 
結局、最後まで人数をそろえるマトリックスパワータグがリードする先頭集団の勢いが衰えることはなく、逆にメイン集団とのタイム差は開いていく展開になります。
 
そして、そのままレースは最終周回を迎えることに。宇都宮ブリッツェンとしては単騎で先頭集団内に入っている岡選手(宇都宮ブリッツェン)に勝負を託さざるを得ない状況となります。
 
この段階で20名に人数を減らした先頭集団は、そのままゴールスプリントへ。
 
直角コーナーを2回クリアしてフィニッシュへと向かうレイアウトを考慮して、岡選手(宇都宮ブリッツェン)はライバルになるであろうオールイス選手(マトリックス)の番手を取ってスプリントに備え、タイミングを見計らってスプリントを開始。
 
しかし、オールイス選手(マトリックス)のスプリントの勢いは見事なものがあり、岡選手(宇都宮ブリッツェン)は捲ることができず、2位でフィニッシュ。
 
それでも、岡選手(宇都宮ブリッツェン)は個人総合2位に順位を上げて、明日以降のステージに挑むことになります。
 
 
清水監督コメント
「結果的に岡選手が2位に入り惜しくも、という形にはなりましたが、レース全体をとして見ればマトリックスパワータグ以外のチームはすべて失敗レースだったのではないかと思います。我々も先手を打つことができませんでしたし、マトリックスパワータグが強さと展開力を発揮したレースだったというひと言に尽きますね。岡選手はコンディションも良く、逃げ集団の中に1名という状況の中でよくやってくれたと思いますし、後ろでも厳しい状況と時間帯の中で鈴木龍選手がしっかり追撃の集団に入ってくれて。コンディションは良いながらも、そこを上手く1周回目の展開に合わせられなかったのは、本当に申し訳なかったなと思います。ただ、今日の結果を受けて各チームともにさまざまな思惑を持つことになったので、明日からはまた面白いレースになるのではないかと感じています。難しいけれど面白いレースになると思うので、我々もしっかり動いてステージ優勝を獲りにいきたいと思います!」
 
Text:Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
 
 
 
 
 
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[21th TOUR de KUMANO - UCI-2.2 - 1st Stage Akagigawa Seiryu - 100.4km - ]
1位 オールイス・アウラール (マトリックスパワータグ) 2h12m23s 45.5km/h
2位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) st
3位 中井唯晶 (シマノレーシングチーム) st
4位 ユーセフ・レグイグイ (トレンガヌINC.TSGサイクリングチーム) st
5位 コービン・ストロング (セントジョージコンチネンタルCT) st
6位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) st
7位 エマヌエーレ・オネスティ (ジョッティ・ヴィクトリア) st
8位 横山航太 (シマノレーシングチーム) st
9位 ブレイク・クイック (セントジョージコンチネンタルCT) st
10位 草場啓吾 (愛三工業レーシングチーム) st
21位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) +2m30s
39位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +6m07s
57位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +6m07s
68位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +6m07s
70位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +6m07s
出走=100名/完走=91名
 
◆個人総合時間 第1ステージ終了時
1位 オールイス・アウラール (マトリックスパワータグ) 2h13m03s 45.5km/h
2位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) +05s
3位 中井唯晶 (シマノレーシングチーム) +07s
4位 ブレイク・クイック (セントジョージコンチネンタルCT) +09s
5位 ユーセフ・レグイグイ (トレンガヌINC.TSGサイクリングチーム) +10s
6位 コービン・ストロング (セントジョージコンチネンタルCT) +11s
7位 エマヌエーレ・オネスティ (ジョッティ・ヴィクトリア) +11s
8位 横山航太 (シマノレーシングチーム) +11s
9位 サム・クローム (Team UKYO) +11s
10位 草場啓吾 (愛三工業レーシングチーム) +11s
20位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) +2m41s
34位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +6m17s
37位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +6m19s
43位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +6m19s
59位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +6m21s
 
◆個人総合ポイント賞 第1ステージ終了時
1位 オールイス・アウラール (マトリックスパワータグ) 32P
2位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) 20P
3位 ユーセフ・レグイグイ (トレンガヌINC.TSGサイクリングチーム) 18P
4位 中井唯晶 (シマノレーシングチーム) 16P
5位 ブレイク・クイック (セントジョージコンチネンタルCT) 16P
6位 コービン・ストロング (セントジョージコンチネンタルCT) 13P
 
◆個人総合山岳賞 第1ステージ終了時
1位 安原大貴 (マトリックスパワータグ) 2P
2位 エミール・ディマ (ジョッティ・ヴィクトリア) 2P
3位 横山航太 (シマノレーシングチーム) 1P
4位 チョン・フンミン (ソウルサイクリングチーム) 1P
 
◆チーム総合時間 第1ステージ終了時
1位 セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム 6h39m42s
2位 マトリックスパワータグ +05s
3位 シマノレーシングチーム +2m31s
4位 ジョッティ・ヴィクトリア +2m36s
5位 Team UKYO +6m08s
6位 キナンサイクリングチーム +6m19s
9位 宇都宮ブリッツェン +8m36s
 
 
 
 
 
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[セレモニースタート地点となる新宮市役所前では慌ただしく準備が進められる]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[久しぶりのUCIレースとなる堀選手がスタートサインを行う]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[阿部選手が細谷マッサーにオイルを施してもらう]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[リラックスした表情でセレモニーランを待つ小野寺選手]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[セレモニーランを終えた選手たちが正式スタート地点に到着する]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[正式スタート地点に到着した鈴木龍選手が引き締まった表情を見せる]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[岡選手が補給食をとってレースに備える]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[常に冷静沈着な鈴木譲選手が落ち着いた表情でスタートの瞬間を待つ]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[4名の逃げを先行させてメイン集団は一旦落ち着きを見せるかと思われたが…]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[マトリックスパワータグの攻撃に反応した岡選手がなんとか先頭集団に合流する]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[置き去りにされたメイン集団での次の動きに備えて小野寺選手が前方をキープする]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[阿部選手も集団から抜け出す隙をうかがうがなかなかチャンスがない]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[コントロールするチームがないメイン集団は少しずつ先頭集団にタイム差を広げられていく]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[先頭集団に入った岡選手が数的不利の状況の中で最善の走りを模索する]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[何度か中切れに巻き込まれかけた堀選手だったがなんとかメイン集団をキープする]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[逃げ切りがほぼ確実な状態となった先頭集団でKOMの上りに差しかかる岡選手]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[追走集団に入った鈴木龍選手が細谷マッサーから補給を受け取る]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団内のアタックにしっかり反応してつなぐ動きを見せる鈴木譲選手]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[阿部選手もメイン集団内で上りをしっかりこなしてゴールを目指す]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[後続に十分なタイム差を持ったまま岡選手含む先頭集団が最終周回に入る]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[追いつけそうで追いつけなかった追走集団の先頭を引いて鈴木龍選手も最終周回へ]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[オールイス選手には届かなかったが、岡選手が単騎でステージ2位に入る]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[鈴木龍選手は2分30秒遅れの追走集団でフィニッシュ]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[2位に入った岡選手は繰り下がりではあるが第2ステージでポイント賞ジャージを着て出走する]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[表彰式後、ツール・ド・熊野名物の“餅ほり”をする岡選手]
©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

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