2018 JPT第15戦 JBCF やいた片岡ロードレース
[上:僅差のゴールスプリント勝負を制した鈴木龍選手が今シーズン2勝目を挙げた!]
[下:優勝した鈴木龍選手は前週に続き2週連続の優勝となった]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
7月22日(日)に、2018年のJプロツアー第15戦となる「JBCFやいた片岡ロードレース」が開催されました。
◆大会WEBサイトは[こちら ]
◆Live!!!ブログレポートは[こちら ]
このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の8名がエントリー。
増田成幸
鈴木譲
飯野智行
鈴木龍
馬渡伸弥
雨澤毅明
小野寺玲
岡篤志
2018年のJプロツアー第15戦となる「JBCFやいた片岡ロードレース」が栃木県矢板市石関周辺に設定された1周10.7kmの公道特設周回コースで開催され、9名に絞られた先頭集団でのゴールスプリント勝負を制した宇都宮ブリッツェンの鈴木龍選手が、今シーズン2勝目となる優勝を飾りました!
昨年に引き続き2回目の開催となった、大田原市と矢板市でのJプロツアー2連戦。2日目となるこの日は、矢板市の石関周辺の公道に設定された1周10.7kmのサーキットコースを8周回する85.6kmのロードレースでの開催となりました。
コースはJR片岡駅西口付近をスタートして道幅の狭い田んぼ道を抜けて県道74号線を西進。コリーナ矢板のアップダウン区間を経て再び県道74号線に戻り、今度は東進してスタート/フィニッシュ地点へと戻るレイアウト。道幅の狭い区間とアップダウン区間をどう処理していくかでレース展開が変わる可能性があるレイアウトと言えます。
前日の第14戦JBCF大田原クリテリウムで小野寺選手が優勝を飾り、第13戦のJBCF石川サイクルロードレースから連勝中の宇都宮ブリッツェンは、序盤に危険度の低い逃げを先行させメイン集団をコントロールした後に雨澤選手と岡選手の2名を送り出し、逃げ集団に合流させてからの逃げ切り勝利を第1プラン、2名の逃げ切りが叶わなかった際は最終局面で小野寺選手がリードアウトして鈴木龍選手がゴールスプリント勝利を第2プランと、複数のプランを用意してレースに臨みました。
たけのこ園をスタートしたレースは、ニュートラル区間を過ぎてリアルスタートが切られると早速、アタックの応酬に。宇都宮ブリッツェンもアタックを選別しながらレースを進めていく展開となります。
2周回目に入ると、宇都宮ブリッツェンは当初のプラン通りに危険度の低い4名の逃げ集団を作ることに成功。すぐにメイン集団前方を固めてコントロールに入ります。
小山、中田(シマノレーシング)
安原(マトリックスパワータグ)
渡邉(EQADS)
↓
メイン集団
その後、宇都宮ブリッツェンがコントロールするメイン集団は、逃げ集団とのタイム差を40秒程度に保ちながら周回を重ねていき、レースも折り返しとなる5周回目に入ります。
すると、5周回目に入ってすぐの道幅の狭い田んぼ道の区間で、雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)と岡選手(宇都宮ブリッツェン)が連れ立ってアタック。宇都宮ブリッツェンがコントロールしていた中からの飛び出しということもあり、1テンポ遅れて数名の選手が追走に飛び出していく状態となります。
小山、中田(シマノレーシング)
安原(マトリックスパワータグ)
渡邉(EQADS)
↓
雨澤、岡(宇都宮ブリッツェン)
↓
佐野(マトリックスパワータグ)
岸、樋口(那須ブラーゼン)
織田(弱虫ペダル)
↓
メイン集団
その後、雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)と岡選手(宇都宮ブリッツェン)の2名は逃げ集団に合流してプラン通りの展開になるかと思われたものの、後方からは4名の追走集団が迫ってくる状況。
するとここで、岡選手(宇都宮ブリッツェン)が単独アタックを仕掛けて、逃げ集団からさらに飛び出していく展開に。後方の集団は活性化したメイン集団に吸収され、レースは1名の逃げとメイン集団という展開になります。
岡(宇都宮ブリッツェン)
↓
メイン集団
その後、レースはしばらく単独で逃げる岡選手(宇都宮ブリッツェン)と、シマノレーシングとマトリックスパワータグがコントロールするメイン集団という状況が続き、シマノレーシングとマトリックスパワータグのアシスト選手が少しずつ減っていく状況となります。
それでも、最終周回に入るとメイン集団がついに単独で逃げ続けた岡選手(宇都宮ブリッツェン)を吸収。集団は40名程に人数は減ってはいるものの、ひとつになって振り出しに戻ります。
ひとつになった集団では、勝利に向けた各チームの駆け引きが繰り広げられる展開が続き、それに伴って集団は崩壊。先頭は9名となります。
鈴木譲、鈴木龍、雨澤(宇都宮ブリッツェン)
入部、木村(シマノレーシング)
土井、フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
西尾(那須ブラーゼン)
米谷(LEOMOベルマーレ)
残り距離が少なくなる中、レースの勝敗はこの9名の先頭集団に絞られる状況に。その中でけん引の仕事を終えた雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)と土井選手(マトリックスパワータグ)の2名が遅れ、先頭は7名となった状態で最終局面のゴールスプリントを迎えることになります。
ゴールスプリントに向けて最終コーナーをクリアする段階になると、先頭からの並びは鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)、入部選手(シマノレーシング)、鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)という順番に。
ここで、宇都宮ブリッツェンの鈴木コンビが好連携を見せて入部選手(シマノレーシング)を先頭に出し、その番手に鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)という状態でスプリント勝負になります。
入部選手(シマノレーシング)の番手からスプリントを開始した鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)は入部選手(シマノレーシング)をかわして先頭に躍り出ますが、その後方から猛烈なスプリントで追い上げてきたフェルナンデス選手(マトリックスパワータグ)と競り合う形でフィニッシュラインを通過。
ゴール直後にガッツポーズを見せたことで勝者はフェルナンデス選手(マトリックスパワータグ)かと思われましたが、計測チップでの正式なリザルトでは鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)がしっかり先着しており、鈴木龍選手(宇都宮ブリッツェン)がJプロツアー第13戦JBCF石川サイクルロードレースに続いて今シーズン2勝目となる優勝を飾りました!
清水監督コメント
「今日も選手全員が序盤から本当に良く動いて仕事をしてくれて、強力なライバルチームと競り合う中で何とかギリギリでしたが勝利を挙げることができました。最後のスプリントは、鈴木龍選手の本領発揮という感じでしたね。地元である栃木県開催の2連戦で連勝、本当に最高の気分です。チームとしては開幕から調子が良かった中、重要な6月に調子を落としてしまったのですが、こうして全員が調子をすぐに戻してきてくれたというのは、今年はもちろんのこと、数年先まで続く選手たちの成長の糧になると思いますので、これを忘れずに皆んなで成長していきたいと思います。こんなに暑い中で2日間にわたって応援してくださったファン・サポーターの皆さん、本当にありがとうございました!」
鈴木龍選手コメント
「今日は複数のプランを用意して挑んだレースで、最後にまとまるようであれば僕のスプリントでということになっていました。途中の雨澤選手と岡選手の攻撃に関してはプラン通りにいって、岡選手がすごくいい走りをしてくれたお陰で自分も脚を溜めることができましたし、最終局面も雨澤選手と鈴木譲選手のお陰でスプリントするだけという状況だったので、勝てて本当に良かったです。今回、地元開催レースで優勝できて本当にうれしく思っていますが、後半戦もまだまだレースは続きます。まずはUCIレースのツール・ド・北海道があって、それに向けて練習を積み重ねていきますので、引き続き応援よろしくお願いします!」
Text:Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
シクロワイアードの記事は[こちら ]
◆[リザルト ]
[第2回JBCFやいた片岡ロードレース - JPT第15戦 - 85.6km - ]
1位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) 2h01m30s 42.26km/h
2位 アイラン・フェルナンデス (マトリックスパワータグ) st
3位 入部正太朗 (シマノレーシング) st
4位 西尾勇人 (那須ブラーゼン) st
5位 米谷隆志 (LEOMO Bellmare Racing Team) +01s
6位 木村圭佑 (シマノレーシング) +05s
7位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +07s
8位 土井雪広 (マトリックスパワータグ) +20s
9位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +24s
10位 下島将輝 (那須ブラーゼン) +26s
11位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +26s
29位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +1m34s
32位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) +2m09s
DNF 馬渡伸弥 (宇都宮ブリッツェン)
DNF 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン)
出走=113名/完走=43名
◆2018Jプロツアー 個人ランキング
1位 窪木一茂 (チームブリヂストンサイクリング) 2,096P
2位 アイラン・フェルナンデス (マトリックスパワータグ) 1,922P
3位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) 1,692P
4位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) 1,636P
5位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) 1,434P
6位 入部正太朗 (シマノレーシング) 1,383P
◆2018Jプロツアー チームランキング
1位 宇都宮ブリッツェン 5,867P
2位 シマノレーシング 4,095P
3位 マトリックスパワータグ 3,660P
4位 チームブリヂストンサイクリング 3,068P
5位 那須ブラーゼン 1,714P
6位 VICTOIRE広島 1,159P
ルビーレッドジャージ 窪木一茂 (チームブリヂストンサイクリング)
ピュアホワイトジャージ 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム)
[前日以上の猛暑が予報される会場に選手たちが到着する]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[サバイバルな展開が予想されるレースに向けてしっかりとアップをする選手たち]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[久しぶりに全員がそろって円陣を組み、スタートへと向かう]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[ランキング上位選手を先頭に整列した選手たちがスタートしていく]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[逃げ集団を先行させ、メイン集団のコントロールを開始する宇都宮ブリッツェンの選手たち]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[飯野・馬渡・増田の3選手がローテーションを回しながらコントロールする状態が続く]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[復帰レースとなる馬渡選手も献身的に集団を引いてレースをコントロール]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[プラン通りのタイミングで雨澤選手と岡選手が攻撃を仕掛けて抜け出す]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[さらに単独で抜け出すことになった岡選手が一人で逃げ続ける展開となる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[メイン集団はマトリックスパワータグやシマノレーシングが中心にコントロール]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[献身的に集団をけん引した飯野選手が役割を果たして遅れ始める]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[メイン集団から20秒程度リードして岡選手が逃げ続ける展開が続く]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[2カ月ぶりの復帰となった増田選手はレース自体を楽しむような走りを見せる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[役目を終えて後方集団に残された馬渡選手は、まだまだコンディションを上げていきたいところ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[後方にメイン集団が迫る中、変わらず独走を続ける岡選手が最終周回に入る]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[岡選手のすぐ後方に迫ったメイン集団も最終周回に入る]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[エースの鈴木龍選手はメイン集団内で脚を温存した状態で最終周回へ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[最終局面でアシストを担う小野寺選手が集団前方に上がり始める]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[この日も冷静にチームを統率する鈴木譲選手も集団の好位置をキープ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[鈴木龍、入部、フェルナンデスの3選手による三つ巴のスプリント勝負に]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[先行する鈴木龍選手にフェルナンデス選手が肉薄するも鈴木龍選手が先着]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[2日連続のチームの勝利にガッツポーズを見せて雨澤選手がフィニッシュする]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[最終局面には絡めなかったが小野寺選手も後方集団の前方でフィニッシュ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[再びプロトンに戻ってきた増田選手はさらにコンディションを上げていく]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
[単独逃げでチームに貢献した岡選手が遅れてフィニッシュする]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
| 固定リンク