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2018/06/13

2018 JPT第10戦 JBCF 那須ロードレース

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[上:最後は単騎になってしまった鈴木龍選手はゴールスプリントで勝負に絡めず]
[下:橋本選手とのマッチスプリントを制したシマノレーシングの木村圭佑がJプロツアー初優勝を飾った]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY




6月10日(日)に、2018年のJプロツアー第10戦となる「第2回JBCF那須ロードレース」が開催されました。




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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の8名がエントリー。

増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
飯野智行
鈴木龍
雨澤毅明
小野寺玲
岡篤志





2018年のJプロツアー第10戦となる「JBCF那須ロードレース」が、栃木県那須町の那須町役場をスタート・フィニッシュ地点とする1周7.2kmの公道特設周回コースで開催され、大集団ゴールスプリントになるかと思われた最終周回の残り1kmから飛び出したシマノレーシングの木村圭佑がともに飛び出したチームブリヂストンサイクリングの橋本英也とのマッチスプリントを制してJプロツアー初優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは序盤から逃げを作ろうと積極的に攻撃を仕掛け続けましたが決定的な逃げを作るには至らず。逆に、終盤の疲れが見え始めたところで形成された逃げ集団に乗り遅れ、その吸収のためにメイン集団を引かざるを得ない状況になってしまい、最後のゴールスプリントの場面で勝負に絡むことができず。鈴木龍選手の17位が最高位でレースを終えました。

前日の那須塩原クリテリウムに引き続いての開催となったJプロツアー那須2連戦。2日目の第10戦の舞台となったのは栃木県那須町の那須町役場をスタート・フィニッシュ地点に設定された1周7.2kmの公道特設周回コース。

コースは前半が2015年の全日本選手権のコースを一部使用する下り基調、中盤は里山の景色が美しい平坦区間、後半は斜度6%ほどの急坂を上った後はダラダラと緩やかな上りが続いてフィニッシュへと向かうレイアウトで、厳しい上りやテクニカルな下りもないため難易度は比較的低め。昨年は序盤にできた逃げ集団がそのまま逃げ切る展開となったものの、レース展開自体がサバイバルにならなければ、スプリンターたちによる迫力の上りゴールスプリントが見られる展開となることが予想されます。

前日の那須塩原クリテリウムでは序盤から積極的に攻撃を仕掛け続けてサバイバルな展開に持ち込みながら、最後の勝負どころでの動きを外してしまって雨澤選手の5位が最高位という結果に終わってしまった宇都宮ブリッツェンは、この日も積極的に攻撃を仕掛ける攻めのレースプランを選択。昨年このレースで優勝している鈴木龍選手を含む複数人の選手を乗せた逃げ集団を作っての逃げ切りを基本路線に、集団ゴールスプリントになりそうな時はスプリント力のある選手の脚の残り具合を確認し合って勝負に挑むというプランでレースに臨みました。

那須町役場前をスタートしたレースはニュートラル区間となった下り区間を過ぎて平坦区間でリアルスタートが切られると早速、激しいアタック合戦の展開となります。

宇都宮ブリッツェン勢も積極的にアタック&チェックを繰り返しながらレースを進めて行きますが、各チームともに逃げ集団が逃げ切って後方のメイン集団が大量タイムアウトとなった昨年のレース展開が頭にあるためか、一切の逃げを容認しないようなピリピリとした空気感を漂わせながらひとつの集団のままレースが展開していくことになります。

各チームがアタックをかけ合う展開が続きながらも決定的な逃げができないまま進むレースは、折り返しとなる7周回目に入ってもひとつの集団のままという展開。鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)と飯野選手(宇都宮ブリッツェン)を含む10名程度の選手が集団から10秒程度のリードを奪う時間帯もありましたが、程なくして集団に吸収されます。

すると、そのカウンターで横山選手(シマノレーシング)がアタック。この動きに集団からチームメートの入部選手(シマノレーシング)、そして石橋選手(BSサイクリング)が反応してブリッジをかけ、レースも後半戦に入ってようやく3名の逃げ集団が形成される展開となります。

入部、横山(シマノレーシング)

石橋(BSサイクリング)

↓ 20秒

メイン集団

その後、逃げる3名とメイン集団とのタイム差は最大で50秒程度にまで拡大。ここで、このままでは危険と判断した逃げに選手を送り込んでいない宇都宮ブリッツェンとEQADSがメイン集団のコントロールして集団のペースアップを開始します。

2チームが先頭に立ってペースを上げるメイン集団は、少しずつ3名の逃げ集団とのタイム差を縮めていく展開に。さらに弱虫ペダルサイクリングチームもペースアップに加わり、逃げ集団とのタイム差を縮めていく展開となります。

しかし、着実にタイム差を縮めてはいくものの、最終周回に入る段階で逃げ集団とメイン集団とのタイム差は約18秒。この時点でメイン集団をけん引するのは宇都宮ブリッツェンのみという状況になっていましたが、それでも逃げに選手を送り込んでおらず枚数も残している有力チーム勢がまったく動きを見せないため、スプリント要員として残しておきたい岡選手(宇都宮ブリッツェン)もけん引に加わってようやく逃げ集団を吸収するという状態になります。

逃げ集団を吸収してひとつになった集団では、濃厚となったゴールスプリント勝負に向けて各チームが互いの状況をうかがい合う状態となりますが、残り1kmという段階で木村選手(シマノレーシング)が集団から飛び出し、その動きに橋本選手(BSサイクリング)が反応して2名が集団から先行する展開となります。

レースはそのまま残り距離も少なくなり、2名の選手がスプリントに。競輪選手でトラック競技でも実力を見せる橋本選手(BSサイクリング)の方がスプリント勝負では分があるかと思われましたが、昨年の同レースを経験してコースを熟知していた木村選手(シマノレーシング)がしっかりインを締めたスプリントで僅差で先着。見事にJプロツアー初優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、3名の逃げ集団に選手を送り込めなかったことで後手を踏むことになり、メイン集団のけん引で枚数を使ってしまったことでスプリントに向けた体制をチームとして作ることができず、単騎でゴールスプリント勝負に挑んだ鈴木龍選手が17位でフィニッシュ。最後の勝負どころに枚数と脚を残すことができなかった負けレースとなりました。

清水監督コメント

「地元開催レースで不甲斐ないレースをしてしまい、本当に申し訳ありません。今日のレースは終盤の勝負どころでできたシマノレーシング2名とブリヂストンサイクリング1名の逃げを外してしまったことで、一気に不利な状況に追い込まれてしまいました。あのような危険な逃げには必ず選手を乗せるというプランではあったのですが…。今年のJプロツアーの傾向として我々が完全にマークされ、我々が動けば必ずチェックされる状況で、なかなか逃げが作れず厳しい局面に立たされているなというのは感じています。不利な状況になってしまっても率先して動いてリカバーできる状態は作っているはずなのですが、なかなか同じ状況の他チームと協調したり助け合ったりということができない状態にもなってしまっている印象です。今日で言えばEQADSや弱虫ペダルサイクリングが協調してくれましたが、我々と同様に逃げに選手を送り込んでおらず枚数も残している昨年のチャンピオン、マトリックスパワータグが協調してくれなかったことは非常に残念に思っています。勝つための戦略だと言われてしまえばそれまでかもしれませんが、実力のあるチームが仕事をすべき局面でしっかり仕事をする、引くべき時はしっかり前を引くということをしなければ、これ以上Jプロツアーのレベルは上がっていかない、ともすれば下がってしまうという危険もあります。こういうことを言えば批判を受けるということは重々承知していますが、それでも我々は日本のレースレベルを上げたいと思ってやっているので、各チームとも、もう一度そういった部分を考えてもらえればと思います。そういう意味では、今日のシマノレーシングやブリヂストンサイクリング、EQADS、弱虫ペダルサイクリング、ヴィクトワール広島などは、積極的に動いて日本のロードレースのレベルを上げるぞという意気込みを感じましたし、これからも厳しく面白いレースを繰り広げることができるなと感じました。この後は全日本選手権が控えていて、Jプロツアーのレースとはまったく異なるレースになるとは思いますが、しっかりと立て直して戦っていきたいと思います。引き続き応援、よろしくお願いします」

Text:Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY





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◆[リザルト

[第2回JBCF那須ロードレース - JPT第10戦 - 108.0km - ]

1位 木村圭佑 (シマノレーシング) 2h32m08s  42.59km/h

2位 橋本英也 (チームブリヂストンサイクリング) st

3位 窪木一茂 (チームブリヂストンサイクリング) st

4位 吉田悠人 (那須ブラーゼン) st

5位 アイラン・フェルナンデス (マトリックスパワータグ) st

6位 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム) +01s

7位 大久保陣 (チームブリヂストンサイクリング) +01s

8位 近谷涼 (チームブリヂストンサイクリング) +02s

9位 小嶋渓円 (LEOMO Bellmare Rascing Team) +02s

10位 湊諒 (シマノレーシング) +02s

17位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) +04s

29位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +13s

43位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) +1m26s

45位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +1m37s

53位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +3m43s

55位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +5m22s

DNF 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン)

出走=121名/完走=56名

2018Jプロツアー 個人ランキング

1位 窪木一茂 (チームブリヂストンサイクリング) 1,366P

2位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) 1,329P

3位 アイラン・フェルナンデス (マトリックスパワータグ) 1,320P

4位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) 850P

5位 入部正太朗 (シマノレーシング) 794P

6位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 791P

2018Jプロツアー チームランキング

1位 宇都宮ブリッツェン 3,808P

2位 シマノレーシング 2,578P

3位 マトリックスパワータグ 2,571P

4位 チームブリヂストンサイクリング 2,169P

5位 那須ブラーゼン 968P

6位 VICTOIRE広島 781P

ルビーレッドジャージ 窪木一茂 (チームブリヂストンサイクリング)
ピュアホワイトジャージ 小山貴大 (シマノレーシング)





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[前日の快晴から一転して雨となった会場に選手たちが到着する]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[気温も急激に低くなったため、選手たちはローラーでしっかり身体を温める]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[前日の敗けをすぐに取り返したい清水監督が選手たちのアップを見守る]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[雨がパラつくコンディションの中、レースがスタート]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[阿部選手が4名の逃げ集団に入るが、すぐさま集団に吸収される]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[活性化したメイン集団が激しいアタック合戦を繰り広げながら進む]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[雨澤選手を含む数名の選手が集団から抜け出す]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団からは追撃のアタックが続出し、最終的に逃げを吸収]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[上り区間で集団の先頭に立ってペースを上げる岡選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[宇都宮ブリッツェン勢が次々に攻撃を仕掛けるも決定的な逃げは決まらない]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[飯野選手がきっちり反応して逃げ集団に入る]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[ブリッジの動きに鈴木譲選手が反応して飯野選手のいる逃げ集団に合流する]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[昨年のレースで優勝している鈴木龍選手は終盤戦を見据えながらの走り]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[まだまだ本調子とは言えない阿部選手は集団から遅れ、その後レースを降りた]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[単独で飛び出した横山選手を集団が追う]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[3名の逃げを許してしまい、メイン集団のコントロールをせざるを得ない状況となる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[雨澤選手と飯野選手が集団をけん引して逃げとのタイム差を縮める]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[スプリント要員の小野寺選手も集団ペースアップに加わらざるを得ない状況に]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[エースの鈴木龍選手を守るように集団内で走る鈴木譲選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[逃げ続ける入部選手と石橋選手が最終周回に入る]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[岡選手までもがペースアップに加わらなければならない危険な状況となる] 
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[単騎での争いを強いられることになった鈴木龍選手がシマノトレインの後方でその時に備える]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[不利な状況になってしまい勝負に絡めなかった鈴木龍選手が険しい表情でフィニッシュ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[ペースアップの仕事後も集団に食らいついた小野寺選手が29位でフィニッシュ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[岡選手は、身体と心のバランスを早く取り戻したいところだ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[アタックへの反応や集団けん引などチームのための動きで奔走した飯野選手もフィニッシュ]
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[チームピットに戻ってきた雨澤選手が悔しさに満ちた表情を見せる]
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[思うような勝負になかなか持ち込めない鈴木龍選手も悔しげな表情を見せる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[選手として育ててくれた那須で不甲斐ないレースをしてしまった小野寺選手も悔しさを隠さない]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[直後に迫る全日本選手権に向け、切り替えて立て直していきたいところだ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

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