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2017/09/20

JPT第15戦 JBCF 秋吉台カルストロードレース

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[上:先頭集団で積極的な走りを見せた馬渡選手が4位でフィニッシュ]
[下:圧倒的な力を見せたマトリックスパワータグが1、2、3フィニッシュを飾った]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY



9月16日(土)に、2017年のJプロツアー第15戦となる「JBCF秋吉台カルストロードレース」が開催されました。



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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の4名がエントリー。

鈴木譲
阿部嵩之
飯野智行
馬渡伸弥

※接近する台風の影響を考慮して、翌日の第16戦「維新やまぐちクリテリウム」は中止になりました





2017年のJプロツアー第15戦となる「JBCF秋吉台カルストロードレース」が、山口県美祢市の風光明媚な秋吉台国定公園に設定された1周29.5kmの特設周回コースで開催され、レース終盤にできた6名の先頭集団に3名を送り込み圧倒的なチーム力を見せつけたマトリックスパワータグのホセビセンテ・トリビオ、佐野淳哉、アイラン・フェルナンデスが3選手で抜け出し、フェルナンデスを先頭にワンツースリーフィニッシュを飾りました。

宇都宮ブリッツェンはレース中盤にできた逃げ集団に鈴木譲選手と馬渡選手が入り、さらに終盤にできた6名の先頭集団に馬渡選手が入ってレースを展開しましたが、人数と経験に優るマトリックスパワータグの牙城を崩すことをできず、馬渡選手が4位でフィニッシュしてレースを終えました。

2017年のJプロツアーも後半戦に入り、個人・チームランキングともにマトリックスパワータグが独走状態となって一強状態の様相を呈してきました。

そんな中で迎えた今回の第15戦は、初開催となる「秋吉台カルストロードレース」。景勝地として名高い秋吉台のカルストロードを中心に、両端にふたつの周回コースを組み合わせた1周29.5kmの周回コースは全体的にアップダウンが連続するのに加え、スタート・フィニッシュ地点へと続く秋芳洞の激坂区間が控えるハードコース。本当に力のある選手しか残れない過酷なレースとなることが予想されます。

雨澤・小野寺・岡の3選手がU23日本代表の欧州遠征で不在、前週のツール・ド・北海道での落車で鎖骨を骨折した増田選手が欠場。そのため、鈴木譲・阿部・飯野・馬渡の4選手が出場することとなりました。

数的不利の状況を余儀なくされる宇都宮ブリッツェンは、コースとの相性を考慮した上で飯野選手をルビーレッドジャージを着るトリビオ選手(マトリックスパワータグ)をマーク。鈴木譲選手は常に集団の前方でレースを展開して勝負に絡む。阿部選手と馬渡選手は流れを上手く使って逃げに乗ることにトライ。馬渡選手が逃げに乗った場合は脚を温存しつつレースを展開してゴール勝負に備えるということを確認してレースに臨みました。

レースがスタートすると、早速激しいアタック合戦が繰り広げられる展開となりますが、数名の選手が飛び出しては吸収される状態が続き、基本的にはひとつの集団のままで進んでいきます。

1周回目も終盤になると、馬渡選手(宇都宮ブリッツェン)を含む14名がメイン集団から20秒ほどのリードを奪って逃げる状態となりますが、2周回目に入って程なくして集団に吸収されます。

1周回目を終えた段階で、秋芳洞の激坂で集団は幾つかに分断される展開となり、後方に取り残された選手たちが次々に足切りされる状況に。レース序盤からいきなりサバイバルレースの様相を呈していきます。

レースが2周回目に入ると、佐野選手(マトリックスパワータグ)が単独アタックを仕掛けてリードを奪う展開に。その後方では田窪選手(マトリックスパワータグ)と馬渡選手(宇都宮ブリッツェン)の2名が飛び出して先行する佐野選手(マトリックスパワータグ)の追走に入ります。

ほどなくして追走の2名は単独で先行していた佐野選手(マトリックスパワータグ)をキャッチしますが、その後、馬渡選手(宇都宮ブリッツェン)が遅れ先頭は2名となります。

しかし、2周回目の中盤に差し掛かると後方から追走に出てきた選手たちが先行する2名に次々とジョイン。その後、何度かシャッフルされて最終的に11名の先頭集団が形成されてレースは3周回目へと入っていきます。

佐野、田窪、フェルナンデス(マトリックスパワータグ)

鈴木譲、馬渡(宇都宮ブリッツェン)

西尾(那須ブラーゼン)

才田、米谷(レオモベルマーレ)

谷、白川(ヴィクトワール広島)

佐藤(VC福岡)

後方集団

一方の後方集団からは、集団に取り残されることになってしまったトリビオ選手(マトリックスパワータグ)が積極的な動きを見せ、最終的に2周回目終盤から単独で飛び出して先頭集団を追走。3周回目往路のカルストロードに入るまでに先頭集団に合流する驚異の走りを見せます。

その後、さらに数名の選手が追いついた先頭集団は15名に。その後方では飯野選手(宇都宮ブリッツェン)を含む5名ほどの選手が追走する展開となります。

トリビオ、佐野、田窪、フェルナンデス、向川(マトリックスパワータグ)

鈴木譲、馬渡(宇都宮ブリッツェン)

西尾(那須ブラーゼン)

才田、米谷(レオモベルマーレ)

谷、白川(ヴィクトワール広島)

吉田、水野(インタープロ)

佐藤(VC福岡)

飯野(宇都宮ブリッツェン)

湊(シマノレーシング)

吉岡(那須ブラーゼン)

横塚(レオモベルマーレ)

など追走

その後も先頭集団は活性化したまま進んでいき、数名の選手がアタックを仕掛けては程なくして残る選手たちが吸収する状態を繰り返していきます。

すると、その中からここまでも積極的な動きを見せていた佐野選手(マトリックスパワータグ)が単独アタック。この動きに5名の選手が反応して先頭は6名となります。

トリビオ、佐野、フェルナンデス(マトリックスパワータグ)

馬渡(宇都宮ブリッツェン)

西尾(那須ブラーゼン)

白川(ヴィクトワール広島)

↓ 10秒

谷(ヴィクトワール広島)

佐藤(VC福岡)

後方集団

3周回目終盤の激坂区間に入ると、先頭集団からは白川選手(ヴィクトワール広島)とフェルナンデス選手(マトリックスパワータグ)が若干先行する状態に。後方からは追走を続けていた谷選手(ヴィクトワール広島)が先頭集団に迫る展開となり最終周回の4周回目に入るタイミングでは7名の集団となります。

一方、後方では幾つかに分かれていた集団がまとまり、大きめの集団となって最終周回へと入っていくこととなります

トリビオ、佐野、フェルナンデス(マトリックスパワータグ)

馬渡(宇都宮ブリッツェン)

西尾(那須ブラーゼン)

白川、谷(ヴィクトワール広島)

後方集団

最終周回に入ると、先頭集団内で人数に優るマトリックスパワータグが主導権を握って攻撃を開始。佐野選手(マトリックスパワータグ)が単独アタックで抜け出すと、続いてフェルナンデス選手(マトリックスパワータグ)も追い付き、先頭は2名に。

先頭集団で残された4名のうち、チームメート2名が先行しているトリビオ選手(マトリックスパワータグ)はツキ位置で様子見の状態。残る3選手が脚を使って先行する2選手を追走せざるを得ない状況となります。

レースも残り距離が少なくなり、最終周回復路のカルストロードに向かうポイントに差し掛かると、満を持してトリビオ選手(マトリックスパワータグ)がアタック。この動きに馬渡選手(宇都宮ブリッツェン)が反応しますが付き切れず、トリビオ選手(マトリックスパワータグ)は先行していたチームメート2名と合流。先頭はマトリックスパワータグの3名となります。

結局、レースはこのままマトリックスパワータグの3選手が逃げ切り、最後は誰を勝たせるかチームカーの監督と何度も相談する余裕を見せつけて、Jプロツアーでは2012年に宇都宮ブリッツェンが達成して以来となるワンツースリーフィニッシュ。Jプロツアー初開催のレースにしっかりとチーム名と強さを刻む圧勝劇となりました。

宇都宮ブリッツェンは、最終盤まで先頭集団でレースを展開した馬渡選手が強力なマトリックスパワータグ勢に単騎で立ち向かいましたが、人数と経験、そして実力で優る3選手の牙城を崩すことはできず。それでも、何とか粘りの走りを見せて4位でフィニッシュ。また、大きな集団となった後方集団から飛び出した飯野選手が6位に入り、何とかトップ10に2選手を送り込んでレースを終えました。

清水監督コメント

「今日は本当に、4人でレースをさせてしまっているのが選手たちに申し訳ないな、という結果のレースになってしまいました。そんな中で皆んな良くやってくれて、できることをやって馬渡選手が何とか4位に入ってくれました。最終局面はマトリックスパワータグのベテラン3選手と若い選手3名という状況で、馬渡選手が若い選手を仕切って引っ張ってくれたのですが、最終的には3対1と言ってもいい状態で。こういうパターンになってしまうと1の選手の実力が一枚上手でなければ勝てないので、その中でギリギリ勝てる可能性を残すタイム差で走り続けたという状況が今の実力なのかな、と。最後に勝負を決めていくのにも実力とテクニックが必要です。佐野選手に続いてフェルナンデス選手が飛び出した時、馬渡選手がチームカーの私と話しているのを見ていましたし、トリビオ選手がアタックをした瞬間はちょうど馬渡選手が補給食を摂ろうとしていてすぐに反応できないタイミングでした。1テンポ反応を遅らせるタイミングでのアタックというのは経験値が成せる技です。ので、馬渡選手も補給食を摂る時は周りを行かせないような状況を作ってから摂るようにするなどのテクニックを身につけていく必要もあるとは思いますが、良くやってくれたと思います。次はクリテリウムとヒルクライムで今日のレースよりはシンプルでやりやすい分、人数が多い方が有利になってくると思いますが、実力も発揮しやすいと思いますので、モチベーション高くやっていきたいと思います」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY




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◆[リザルト

[第1回JBCF秋吉台カルストロードレース - JPT第15戦 - 118km - ]

1位 アイラン・フェルナンデス (マトリックスパワータグ) 3h04m57s 38.28km/h

2位 佐野淳哉 (マトリックスパワータグ) st

3位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) st

4位 馬渡伸弥 (宇都宮ブリッツェン) +57s

5位 白川幸希 (VICTOIRE広島) +1m02s

6位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +1m53s

7位 横塚浩平 (LEOMO Bellmare Racing team) +2m10s

8位 吉岡直哉 (那須ブラーゼン) +2m20s

9位 米谷隆志 (LEOMO Bellmare Racing team) +2m22s

10位 松島拓人 (なるしまフレンドレーシング) +2m34s

26位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +4m11s

DNF 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン)

出走=89名/完走=31名

◆2017Jプロツアー 個人ランキング

1位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 1,890P

2位 吉岡直哉 (那須ブラーゼン) 1,163P

3位 入部正太朗 (シマノレーシングチーム) 1,061P

4位 吉田隼人 (マトリックスパワータグ) 928P

5位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) 808P

6位 横塚浩平 (LEOMO Bellmare Racing team) 788P

◆2017Jプロツアー チームランキング

1位 マトリックスパワータグ 4,790P

2位 宇都宮ブリッツェン 3,478P

3位 シマノレーシングチーム 2,732P

4位 那須ブラーゼン 1,872P

5位 LEOMO Bellmare Racing team 1,695P

6位 愛三工業レーシングチーム 1,480P

ルビーレッドジャージ ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ)

ピュアホワイトジャージ 大前翔 (東京ヴェントス)





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[接近する台風の影響で雨が降る中で開催されるレースに向けてアップをする選手たち]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[集中した表情でスタートの瞬間を待つ飯野選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[北海道で出た膝の違和感が心配される阿部選手がスタートラインに整列する]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[少しずつプロのレースにも慣れ自信を深める馬渡選手もスタートを待つ]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[時折強くなる雨が身体に打ち付ける中、初開催となるレースがスタートした]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[激坂区間を集団先頭でクリアし次の展開を見据える馬渡選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[得意の上りで調子の良さをうかがわせる飯野選手も集団前方で激坂区間をクリア]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[数的不利のチームをまとめる鈴木譲選手は常に落ち着いた走りを見せる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[得意とは言えない上りに苦しみながらも集団中ほどで激坂区間をクリアする阿部選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[馬渡選手と鈴木譲選手を含む先頭集団が雄大な自然が広がるカルストロードを進む]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[スタート直後から積極的な走りを見せる馬渡選手が先頭集団をキープする]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[飯野選手を集団先頭に送り込もうとメイン集団内のアタックに阿部選手が積極的に反応する]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[阿部選手のアシストに応えて先頭集団にブリッジしたい飯野選手だがなかなか抜け出せない]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団とのタイム差を広げた先頭集団でも小さくない争いが続く]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団から抜け出した5名の追走集団で先頭集団を追走する飯野選手]
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[6名に絞られた先頭集団に馬渡選手が入ってレースを展開する]
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[鈴木譲選手は先頭集団からこぼれた選手たちをまとめて追走を続ける]
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[幾つかの集団がまとまり大きな追走集団で気を吐く飯野選手が欲しい補給を要求する]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[飯野選手の調子の良さを見て取った鈴木譲選手は冷静に飯野選手アシストに頭を切り替える]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[マトリックス勢からは遅れたものの、馬渡選手は残る3選手の先頭となる4位でフィニッシュ]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[集団から抜け出して6位でフィニッシュした飯野選手は次週の赤城山ヒルクライムでの活躍が期待される]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[レース状況を見極め最後の激坂区間で飯野選手をアシストした鈴木譲選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[数的不利のレースも後わずか。それまでは少ないチャンスを探しながら堪えるしかない]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

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