シマノ鈴鹿ロードレースクラシック
[上:有力選手ぞろいの先頭集団に鈴木譲選手と飯野選手が入り最終局面に備える]
[下:圧巻のゴールスプリントを見せたマトリックスパワータグの吉田隼人が優勝を飾った]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
8月19日(土)・20日(日)に、第34回シマノ鈴鹿ロードレースが開催されました。
8月20日(日)に、シマノ鈴鹿ロードレースクラシックが行なわれました。
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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の4名がエントリー。
鈴木譲
阿部嵩之
飯野智行
馬渡伸弥
参加延べ人数が1万人を超える夏の恒例巨大イベント「シマノ鈴鹿ロードレース」のメインレース「ロードレースクラシック」がスピードコースとしてお馴染みの三重県鈴鹿サーキットで開催され、20名ほどのゴールスプリントを制したマトリックスパワータグの吉田隼人が優勝を飾りました。
宇都宮ブリッツェンは鈴木譲、阿部、飯野、馬渡と少数の4名での出走ということもあり、レース展開を見極めながら各選手が集団前方で自身の勝ちパターンを狙った動きをして優勝を狙い、鈴木譲選手がゴールスプリント勝負の末に3位表彰台を獲得してレースを終えました。
公式レースではないものの、毎年多くの有力チームが出場する「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」。
今年もホストチームのシマノレーシングをはじめ、愛三工業レーシング、ブリヂストンアンカー、Team UKYO、マトリックスパワータグ、キナンサイクリングなどの国内有力コンチネンタルチームが集結し、豪華な布陣でのレースとなりました。
宇都宮ブリッツェンは、前日のチームタイムトライアルに続き鈴木譲、阿部、飯野、馬渡の4選手と他チームより数的不利な状況は変わらず。そのため、各選手ともに集団前方をキープしながら自身の勝ちパターンに持ち込むチャンスを探りながらレースを展開することを意識してハイレベルなレースに臨みました。
レースはスタート直後から激しいアタック合戦が繰り広げられる展開。宇都宮ブリッツェンも飯野選手(宇都宮ブリッツェン)がアタックに反応して5名ほどで抜け出す場面を作りますが、決定的な逃げとはなりません。
2周回目に入っても激しいアタックの応酬が続き、その中から鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)を含む4名の選手が抜け出す展開となります。
鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
入部(シマノレーシング)
吉田(マトリックスパワータグ)
中村(イナーメ信濃山形)
↓ 5秒
8名の追走
↓
メイン集団
3周回目に入ると追走の8名が追いつき、先頭は12名になりますが、程なくしてメイン集団が吸収。そのカウンターで今度は3名の選手が先行する展開となります。
阿部(宇都宮ブリッツェン)
木村(シマノレーシング)
佐野(マトリックスパワータグ)
↓
メイン集団
しかし、先行していた3名も集団が吸収、再び激しいアタック合戦の展開となります。
すると、3周回目の終盤に秋田選手(シマノレーシング)と佐藤選手(スクアドラ)の2名が集団から飛び出し、7秒ほどのリードを奪ってレースは4周回目へと入ります。
4周回目に入るとメイン集団が先行していた2名の選手を吸収。レースは再びひとつの集団となって進んでいきます。
レースも折り返しとなる5周回目を過ぎ6周回目に入ると、トリビオ選手(マトリックスパワータグ)や畑中選手(Team UKYO)、初山選手(BSアンカー)、早川選手(愛三工業レーシング)など多くの有力選手を含む17名の逃げ集団が形成される展開に。その中に鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)、阿部選手(宇都宮ブリッツェン)、飯野選手(宇都宮ブリッツェン)の3名が入った宇都宮ブリッツェンも、悪くない状況を作ることに成功します。
一方のメイン集団では、シマノレーシング勢が勝負要員の水谷選手(シマノレーシング)を送り込もうとペースアップを開始。その甲斐あって水谷選手(シマノレーシング)を含む5名の選手が逃げ集団に合流し、先頭は23名となります。
6周回目を終え7周回目に入る段階になると、先頭は26名に。脚の故障からの回復が万全ではない阿部選手(宇都宮ブリッツェン)が自らレースを降りた宇都宮ブリッツェンはその中に、鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)と飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が入ってレースを展開することになります。
8周回目に入る段階になると、先行する逃げ集団とメイン集団とのタイム差は55秒にまで拡大。残り周回数と逃げているメンバーを考えると、逃げ切りの可能性が高まる展開となります。
そうなると、逃げ集団内でも勝負に向けた動きが活性化。シマノレーシングや愛三工業レーシング、キナンサイクリングなどが積極的に攻撃を仕掛ける展開となります。
その後も散発的にアタックはかかるものの決定的な動きとはならず、レースは23名の逃げ集団の逃げきりがほぼ決まった状況で最終周回へと入ります。
最終周回に入っても各チームが激しく攻撃を仕掛け合う展開は続きますがどれも決定的な動きとはなりませんでしたが、残り3km地点で椿選手(キナンサイクリング)が単独でアタックを仕掛けて集団からリードを奪う展開を作ります。
しかし、椿選手(キナンサイクリング)のこの逃げも、残り1kmになろうかという段階で手段が吸収。勝負は20名ほどでのゴールスプリント勝負に持ち込まれることとなります。
ゴールスプリント勝負では、今シーズンここまでスプリントで目立った活躍を見せている吉田選手(マトリックスパワータグ)がその活躍に違わぬスプリントをこの日も見せ、見事に優勝を飾りました。
宇都宮ブリッツェンは勝ち逃げとなった集団に鈴木譲選手と飯野選手が入り、その後も冷静にレースを展開。鈴木譲選手がゴールスプリント勝負に挑みましたがわずかに及ばず3位でレースを終えました。
清水監督コメント
「今日のレースは最終的に鈴木譲選手がゴールスプリントで3位ということで、今回のメンバー構成などの状況の中では上出来だったと思います。ここのところ調子が良い飯野選手もまた逃げに上手く乗るなど積極的に動いてくれましたが、コース的に難しいということはあっても、もう少し自身が勝つために必要な動きをさらに積極的にチャレンジして欲しかったなという気持ちもあります。ただ、最終局面に残った2人とも上手く立ち回って、良くやってくれたと思います」
Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
◆リザルト
[第34回シマノ鈴鹿ロードレースクラシック - 58.1km - ]
1位 吉田隼人 (マトリックスパワータグ) 1h15m54s 45.84km/h
2位 畑中勇介 (Team UKYO) st
3位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) st
4位 中村龍太郎 (イナーメ信濃山形) st
5位 木村圭祐 (シマノレーシングチーム) st
6位 西薗良太 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +01s
7位 初山翔 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +01s
8位 住吉宏太 (愛三工業レーシングチーム) +01s
9位 大塚航 (VICTOIRE広島) +01s
10位 早川朋宏 (愛三工業レーシングチーム) +01s
12位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +02s
77位 馬渡伸弥 (宇都宮ブリッツェン) +2m40s
DNF 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン)
出走=129名/完走=85名
[午前中は他チームの選手たちとウィラースクールの講師を務める]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
[子どもクラスを受け持った鈴木譲選手が丁寧に子どもたちを指導する]
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[同じく子どもクラスを受け持った飯野選手も穏やかな表情で子どもたちを見守る]
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[終了後にサインなどのサービスをきっちり行う鈴木譲選手と飯野選手]
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[阿部選手と馬渡選手は午後の大人クラスを担当]
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[実際に自転車に乗って見本を見せる阿部選手と馬渡選手]
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[空いた時間をフルに使い、スポンサー・サプライヤーのブースへの挨拶も行われた]
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[レースも間近になりウォーミングアップを開始する選手たち]
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[観客たちとハイタッチしながらコースインする飯野選手と馬渡選手]
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[昨年ほどではないものの十分暑い中でスタートラインに整列する選手たち]
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[58.1kmのハイスピードバトルの幕が切って落とされる]
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[完全復活を予感させる飯野選手が序盤から積極的な動きを見せる]
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[有力選手のアタックに鈴木譲選手がしっかり反応していく]
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[前日の落車の影響が心配される馬渡選手も積極的に集団を牽引する]
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[ハイスピードのまま進む集団内ではアタックが繰り返される展開が続く]
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[有力選手がそろう先頭集団に阿部・鈴木譲・飯野の3選手が入る]
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[順調にメイン集団とのタイム差を広げていく先頭集団で落ち着いた走りを見せる飯野選手]
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[メイン集団に残る形となった馬渡選手も次の重要な動きを外さぬよう集団先頭をキープ]
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[逃げ切った先頭集団がホームストレートに入りスプリント勝負が始まる]
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[勝利はならなかったが鈴木譲選手がしっかり表彰台をキープしてレースを終えた]
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