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2017/06/03

ツール・ド・熊野 第2ステージ

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[上:風光明媚な丸山千枚田をメイン集団が進む]
[下:逃げ切ったルバがホームレースで悲願のチーム初勝利を飾った]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

6月1日(木)〜4日(日)の4日間にわたり、UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」が開催されています。

3日(土)に、第2ステージが開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の4名がエントリー。

鈴木譲
阿部嵩之
飯野智行
馬渡伸弥


UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」の第2ステージが、国内有数の厳しい山岳コースとして知られる熊野山岳コースで開催され、終盤に6名の先頭集団からキナンサイクリングチームのトマ・ルバとマトリックスパワータグのホセヴィセンテ・トリビオが抜け出し、最後はルバが先頭でフィニッシュ。チームの地元レースで見事にステージ優勝を飾りました。また、2位となったトリビオも個人総合時間で2位に43秒差をつけてトップに立っています。

宇都宮ブリッツェン勢は終盤に形成された20名ほどのメイン集団にただ1人入った鈴木譲選手が、単騎ながらもベテランらしい落ち着いた走りで何とか上手く立ち回りましたが、複数選手をそろえるチーム勢の攻撃にはついていくことができず14位。個人総合時間を15位に上げて明日の最終ステージを迎えることになります。

また、ポイント賞ジャージを着用していた阿部選手は第2ステージ終了時点で1位のトリビオ選手と6ポイント差、2位のプジョル選手とは同点となる3位につけており、最終ステージでの逆転の可能性に懸けることとなりました。


ツール・ド・熊野の個人総合時間を争う上で、最も重要なクイーンステージとなる第2ステージ。

109.3kmと距離は短いものの、風光明媚な棚田の間を縫うように駆け上がる丸山千枚田を2度、これまでも数々の名勝負を生んできた札立峠を1度上る過酷な山岳コースです。

4人での出場となる宇都宮ブリッツェンは、この日も前日の第1ステージ同様に少ない人数ながらできる最大限のことをやっていくことが大前提。ポイント賞ジャージを何とかキープしたい阿部選手と馬渡選手が序盤のアタック合戦に参戦して逃げに乗り、鈴木譲選手と飯野選手はライバルチームの総合系選手たちが本当の勝負を始めた時に何とか食らいつくことを目標にレースに臨みました。

熊野倶楽部をパレードスタートし海岸線などをパレードランしたレースは、リアルスタートが切られると早速、激しいアタックの応酬が繰り広げられる展開となります。

20kmに差し掛かろうかという頃になると、10名の逃げ集団が形成される展開となります。

阿部(宇都宮ブリッツェン)

平塚(チーム右京)

トリビオ(マトリックス)

ルバ(キナンサイクリング)

西薗、モニエ(BSアンカー)

吉岡(那須ブラーゼン)

ポルハーシェミー(タブリーズ)

パク、キム(LXサイクリング)

↓ 35秒

メイン集団

個人総合系の有力選手が入ったこの逃げをメイン集団は一旦容認。リーダーチームであるシマノレーシングがコントロールを開始します。

10名の逃げ集団は25km地点に設定されているこの日唯一のホットスポットを阿部選手(宇都宮ブリッツェン)が先頭で通過。狙い通りにポイントを獲得した阿部選手(宇都宮ブリッツェン)が集団に戻る姿勢を見せ少しずつ遅れていく状態で1回目の千枚田の上りへと入っていきます。

1回目の千枚田を終える頃になると、逃げ集団は8名に。千枚田でM・ガルシア選手(キナンサイクリング)が単独アタックしたことで活性化したメイン集団とのタイム差も20秒程度にまで縮まりますが、平坦区間に入るとタイム差は1分弱にまで広がり、ステージ最大の山場である札立峠を迎えることとなります。

札立峠に入ると逃げ集団、メイン集団ともにブラッシュアップされて集団はコンパクトに。下りを終える頃には逃げ集団が6名、メイン集団が20名ほどになって後半戦へと突入していきます。

平塚(チーム右京)

西薗、モニエ(BSアンカー)

トリビオ(マトリックス)

ルバ(キナンサイクリング)

ポルハーシェミー(タブリーズ)

メイン集団

レースはこのまま2回目の千枚田の上りへと入っていきますが、ここで西薗選手のために献身的に動いていたモニエ選手(BSアンカー)、続いて平塚選手(チーム右京)、さらには西薗選手(BSアンカー)が遅れ始め、先頭は3名に。

さらに、千枚田の下りでルバ選手(キナンサイクリング)とトリビオ選手(マトリックス)が先行する形となり、先頭は2名となります。

メイン集団も2回目の千枚田に入るといよいよ本格的な追走モードに。個人総合の優勝候補を抱えるチーム右京とキナンサイクリング勢が中心となってペースアップを開始します。

追走のためにペースアップしたメイン集団から昨年優勝者のプジョル選手(チーム右京)が飛び出しますが、すかさずライバルのM・ガルシア選手(キナンサイクリング)がマーク。しばらくして、先頭から遅れていたポルハーシェミー選手(タブリーズ)と西薗選手(BSアンカー)をキャッチして先頭を走る2名に対してさらに追走の勢いを強めます。

トリビオ(マトリックス)

ルバ(キナンサイクリング)

西薗(BSアンカー)

ポルハーシェミー(タブリーズ)

プジョル(チーム右京)

M・ガルシア(キナンサイクリング)

鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)含むメイン集団

しかし、ディフェンディングチャンピオンの決死の追走も届かず、先頭の2名はフィニッシュへと続く最後の上りへと姿を現します。

最後は、個人総合時間1位を手中にしたトリビオ選手(マトリックス)が譲るような形でルバ選手(キナンサイクリング)が先頭でフィニッシュ。チーム創設以来、最大の目標としていたツール・ド・熊野で嬉しい初勝利を挙げました。

宇都宮ブリッツェンは鈴木譲選手が単騎ながらも上手く立ち回り、人数が絞られたメイン集団で札立峠と2回目の千枚田をクリアしましたが、その後の優勝候補勢の飛び出しには、単騎で戦い続けた疲労もあってさすがについていくことができず。同様についていくことができなかった集団の選手たちとフィニッシュへと現れ、14位でレースを終えました。

この結果、鈴木譲選手は個人総合時間で順位を15位に上げ、明日の最終ステージに臨むことに。また、このステージをポイント賞ジャージで走った阿部選手は、ステージ2位でフィニッシュしたトリビオ選手(マトリックス)に6ポイント差をつけられたものの、同4位でフィニッシュしポイント2位のプジョル選手(チーム右京)とは同点のポイント3位。逆転でのジャージ奪還の可能性に懸けて明日の最終ステージに挑むことになります。

清水監督コメント

「今日のレースは阿部、馬渡の2選手が逃げに乗ることと、鈴木譲、飯野の2選手が個人総合争いでどこまでいけるかトライすること、この2つのテーマを持ってレースに臨みました。馬渡選手は経験不足もあって序盤で動き過ぎて力を使ってしまって遅れてしまい、結果的にレースも降りることになってしまいました。阿部選手は予定通りに逃げに乗ってスプリントポイントを獲得してくれ、その後も個人総合系の選手たちにつなぐ動きもしてくれました。一方の個人総合系では、鈴木譲選手が最大の山場である札立峠を前回優勝のプジョル選手がいる集団に残ってクリアしていったのですが、昨年優勝のチーム右京と地元レースで必勝を期すキナンサイクリングの争いの中で1人で展開するのは無理があって。もちろん、昨日の阿部選手のように1人でも上手くいく場合もありますが、上手くいかない場合の方が多い中で苦しい思いをすることとなってしまいました。ただ、今まで鈴木譲選手はずっと不調を抱えてレースを走ってきていたので、改善の兆しが見えたのはプラス材料だと感じています。明日また、獲らなければいけないものがありますので、3人しかいないですが最後まで諦めずに狙っていって、何かを持って帰りたいと思います」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


◆[リザルト

[19th Tour de Kumano - UCI-2.2 - 2nd Stage 熊野山岳 - 109.3km - ]

1位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) 2h39m46s 41.0km/h

2位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) st

3位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) +38s

4位 オスカル・プジョル・ムニョス (チーム右京) +38s

5位 西薗良太 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +38s

6位 早川朋宏 (愛三工業レーシングチーム) +38s

7位 ハミッド・ポルハーシェミー (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) +38s

8位 ミルサマ・ポルセイェディゴラーホル (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) +42s

9位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) +45s

10位 イリヤ・ダビデノク (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) +45s

14位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +2m00s

36位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +6m58s

56位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +10m31s

DNF 馬渡伸弥 (宇都宮ブリッツェン)

出走=89名/完走=65名

◆個人総合時間 第2ステージ終了時

1位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 5h14m00s 42.7km/h

2位 オスカル・プジョル・ムニョス (チーム右京) +43s

3位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) +46s

4位 西薗良太 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +48s

5位 ミルサマ・ポルセイェディゴラーホル (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) +53s

6位 イリヤ・ダビデノク (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) +56s

7位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) +1m02s

8位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) +1m22s

9位 早川朋宏 (愛三工業レーシングチーム) +2m10s

10位 ハミッド・ポルハーシェミー (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) +2m11s

15位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +3m30s

46位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +8m33s

51位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +10m29s

◆個人総合ポイント 第2ステージ終了時

1位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 37P

2位 オスカル・プジョル・ムニョス (チーム右京) 31P

3位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) 31P

4位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) 25P

5位 入部正太朗 (シマノレーシングチーム) 25P

6位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) 22P

◆個人総合山岳賞 第2ステージ終了時

1位 ハミッド・ポルハーシェミー (タブリーズ・シャハルダリ・チーム) 22P

2位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) 15P

3位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 10P

4位 パク・サンホン (LXサイクリングチーム) 7P

5位 鈴木龍 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 4P

6位 西薗良太 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 3P

◆チーム総合時間 第2ステージ終了時

1位 キナンサイクリングチーム 15h45m19s

2位 タブリーズ・シャハルダリ・チーム +42s

3位 マトリックスパワータグ +7m42s

4位 チーム右京 +8m28s

5位 ブリヂストンアンカーサイクリングチーム +9m34s

6位 タイ・コンチネンタル・チーム +11m01s

11位 宇都宮ブリッツェン +19m19s


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[ホテルをチェックアウトした飯野選手が笑顔でチームカーへとやって来た]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[個人総合時間の優勝候補を抱えるチームの監督2人に清水監督が今日のステージの探りを入れる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[個人総合時間に向けた重要な動きを担う鈴木譲選手が細谷マッサーにオイルを塗ってもらう]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[序盤のアタック合戦から上手く逃げに乗りたい馬渡選手がスタートラインに向かう]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[鈴木譲選手もスタートラインに整列し、パレードに備える]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[各チームに配られた交通安全の襷をかけてパレードスタートを待つ選手たち]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[ポイント賞ジャージを着用する阿部選手が各賞ジャージの選手たちとの記念撮影に応じる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[各賞ジャージの選手を先頭にパレードランがスタートする]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[この日唯一のホットスポットを狙い通り先頭で通過した阿部選手が千枚田に差し掛かる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[鈴木譲選手と飯野選手がメイン集団で1度目の千枚田をクリアしていく]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[風光明媚な千枚田の景色も、選手たちにとっては過酷以外の何物でもない]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団に戻った阿部選手が得意の下りで少しでも脚を休ませる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[阿部選手の番手で鈴木譲選手もリスクなく下りをクリアしていく]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[飯野選手も落ち着いた様子で下りをクリアしていく]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[狭い下りも清水監督とスバルアウトバックが人馬一体の走りで駆け抜ける]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[序盤のアタック合戦で動き過ぎてしまった馬渡選手が遅れて千枚田の下りに入る]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[その後も諦めることなくペダルを踏み続けた馬渡選手だったが、残念ながらレースを降りた]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[10名ほどの集団で姿を現した鈴木譲選手がフィニッシュへと向かう]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[14位でフィニッシュした鈴木譲選手は個人総合時間を15位に上げて翌日の最終ステージに臨む]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[もうひと踏ん張りしたかった飯野選手は36位でフィニッシュ]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[ポイントジャージを脱ぐことになった阿部選手だが、明日の最終ステージでの奪還を誓う]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

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