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2016/08/10

JPT第13戦 JBCF みやだクリテリウム

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Photo
[上:終始積極的にレースを展開しTeam UKYOのアシストを崩壊させたが、鈴木譲選手の5位が最高位となった]
[下:最後は単騎になりながらも圧巻のスプリント力でアベラストゥリが勝利をもぎ取った]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

8月7日(日)に、2016年のJプロツアー第13戦となる「JBCFみやだクリテリウム」が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の7名がエントリー。

増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
大久保陣
飯野智行
堀孝明
雨澤毅明


2016年のJプロツアー第13戦「JBCFみやだクリテリウム」が、長野県上伊那郡宮田村の変化に富んだ1周3.2kmの特設公道サーキットコースで開催され、10名にまで絞られたゴールスプリント勝負をTeam UKYOのジョン・アベラストゥリ・イザガが制し、今シーズンJプロツアー4勝目を挙げました。

宇都宮ブリッツェンは、ゴールスプリントでの勝負に持ち込まれないように序盤から各選手が積極的な走りで攻撃を展開し、中盤に阿部嵩之と堀孝明が3名の逃げ集団を形成して逃げ切り勝利を狙いましたが、堀選手が不運のパンクに見舞われてしまい後方から来た8名の集団に吸収。ゴールスプリントでは鈴木譲選手の5位が最高位という結果になりましたが、7位に増田選手、10位に阿部選手が入りチームランキング首位は何とかキープしてレースを終えています。

前日の「JBCFみやだ高原ヒルクライム」でチームワークの良さに裏付けされたチーム力を見せ、圧倒的な個の力を誇るスペイン人選手を打ち破って迎えた今レース。

体調不良の鈴木真理キャプテンと欧州遠征中の小野寺選手を欠くものの午前に行われた予選を全員が通過した宇都宮ブリッツェンは、今レースも圧倒的なスプリント力を持つTeam UKYOのジョン・アベラストゥリ・イザガ選手との勝負になると予想。少人数の逃げが決まりやすいコース特性とレース距離の短さを考慮して、序盤から全員が積極的に攻撃を仕掛けて集団を崩壊させつつ、アベラストゥリ選手(Team UKYO)を置き去りにするか彼が得意とするスプリントの形に持ち込ませないレースを作っていくことを意識してレースに臨みました。

午前の予選レースを勝ち抜いた50名がスタートラインに並んだ決勝レースは、スタートすると早速、各チームによる激しいアタック合戦が繰り広げられる展開となります。

戦力に優る宇都宮ブリッツェンとマトリックスパワータグが共にアベラストゥリ選手(Team UKYO)に万全の状態でスプリントをさせないことで協調して攻撃を続けるレースはハイペースを維持するものの、Team UKYO勢も懸命に攻撃を潰し続けたため、決定的な逃げが決まらない状態がしばらく続きます。

レースはその後も数名の選手が飛び出してはすぐさま集団が吸収するという展開が続きますが、レースも折り返しを過ぎた6周回目に入ると遂に3名の逃げ集団が形成されることとなります。

阿部、堀(宇都宮ブリッツェン)

木村(シマノレーシング)

↓ 15秒

メイン集団

プラン通りに阿部選手と堀選手の2名が逃げ集団に入った宇都宮ブリッツェンは、この3名の逃げ集団の逃げ切りを狙ってレースを展開していくこととなります。

7周回目に入ると、逃げ集団3名とメイン集団とのタイム差は25秒程度にまで拡大。この後の展開が上手く噛み合えば逃げ切りも見えて来る状態となります。

しかし、そうなると黙っていないのが絶対的エーススプリンターであるアベラストゥリ選手を擁するTeam UKYO勢。先行する3名を吸収しようと集団のペースを上げ始めます。

すると、この動きに逃げに選手を送り込んでいないマトリックスパワータグも同調して追走を開始しますが、増田選手(宇都宮ブリッツェン)がもっとTeam UKYO勢に脚を使わせてから動いた方が良いとマトリックスパワータグの選手たちに追走の脚を緩めさせます。

残り3周回となる8周回目に入る頃になると、逃げ集団とメイン集団とのタイム差は13秒程度にまで縮小。逃げ切れるか、それとも吸収されてゴールスプリント勝負になるのか、逃げ集団とメイン集団の一進一退の攻防が繰り広げられる展開となります。

するとここで、逃げ集団で快調に逃げ続けていた堀選手(宇都宮ブリッツェン)が痛恨のパンク。この時点でニュートラルが適用される周回を過ぎてしまっていたこともあり、車輪を交換してレースに復帰はしたものの、集団のはるか後方での復帰になってしまいます。

堀選手(宇都宮ブリッツェン)がパンクで遅れてしまったことで、レースは阿部選手(宇都宮ブリッツェン)と木村選手(シマノレーシング)という2名の逃げとメイン集団という形となります。

そして、レースは先に書いた状態のまま残り2周回となる9周回へと入ります。

この段階になると、メイン集団のペースを上げて追走に入っていたTeam UKYO勢もアシストが1名、また1名と減っていき、アベラストゥリ選手(Team UKYO)を単騎の丸裸状態になるのも目前という状態に。

しかし、ここで残っていた数少ないチームメートの畑中選手(Team UKYO)が懸命の牽引を開始。ここが勝負どころと見たマトリックスパワータグ勢も追走に加わり、逃げる2名とのタイム差は6秒程度にまで縮まって、最終周回へと入っていきます。

最終周回に入っても、2名の逃げはわずかな確率となってしまった逃げ切りの可能性を信じて逃げ続けましたが、残り1km付近で遂に追走の8名に吸収され、勝負は10名でのゴールスプリントへと持ち込まれることとなります。

ホームストレートに戻ってきた10名の集団は、牽制をかけ合いながらスプリントを開始しましたが、ライバルチームの攻撃を耐え続けてここまで残ったアベラストゥリ選手(Team UKYO)が付け入る隙を与えない圧倒的なスプリントを見せて優勝を飾り、今シーズンのJプロツアー4勝目となる勝利を挙げました。

宇都宮ブリッツェン勢は、序盤から終盤まで終始攻撃的な姿勢を貫き、自分たちに有利な状況を最後まで作り続けましたが、ゴールスプリント勝負では圧倒的なスプリント力を誇るアベラストゥリ選手(Team UKYO)の牙城を崩すことはできず、鈴木譲選手の5位が最高位でレースを終えました。

しかし、増田選手が7位、阿部選手が10位とトップ10に3選手が入ったことで、チームランキングは首位をキープすることに成功しています。

清水監督コメント

「今日のレースは、距離は短いものの実は地味ながらもハードなコースということもあって、前半から逃げを作って攻撃をしようということをレース前に話し合って全員で総攻撃を仕掛けていきました。同調してくれたマトリックスパワータグもすごく攻撃をしてくれて、そのマトリックスパワータグは入れませんでしたが宇都宮ブリッツェン2名とシマノレーシング1名のすごくいいメンバーの逃げで逃げ切りの可能性もあったのですが、不運にも堀選手がパンクしてしまって。それでも阿部選手とシマノレーシングの木村選手が頑張ってくれて最後の最後までチャンスがあったのですが、そこからもう一攻撃ができなかったかなという印象です。Team UKYOのアシストを崩壊させてアベラストゥリ選手を丸裸にするところまではできたのですが、結局ゴールスプリントに持ち込ませてしまってアベラストゥリ選手を崩せなかったかなという感じですね。もう少しレースが長かったり、もうワンアクションあるようなコースであれば(勝利の)可能性はあったかな、と。勝利には届きませんでしたが、当初のプラン通り逃げ切りというか集団の崩壊ということは全うしてくれたので、その部分は良くやってくれたと思いますし、トップ10に3選手を送り込んでチームランキング首位はキープできたのも良かったと感じています。また、今日のこの戦い方でTeam UKYOのスペイン人選手勢に脚を使わせて千切れさせることができたのは、選手たちにとっても今後の大きな自信になったと思いますし、これまでの戦い方と併せていろいろな戦い方ができるようになってきたと思います。今日も宇都宮からたくさんのファン・サポーターの皆さんが応援に来てくださっていたので、熱いレースをして勝つところをお見せしたかったのですが、熱いレースをのままで終わってしまって悔しく思います。ですが、今日の選手たちの走りを生で見てくださった方たちはワクワク・ドキドキ・ハラハラできたとも思いますので、次のレースでの走りに期待していただければと思います。引き続き応援、よろしくお願いします!」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


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◆[リザルト

[第8回JBCFみやだクリテリウム - JPT第13戦 - 32.0km - ]

1位 ジョン・アベラストゥリ・イザガ (Team UKYO) 48m32s 39.55km/h

2位 吉田隼人 (マトリックスパワータグ) st

3位 入部正太朗 (シマノレーシングチーム) st

4位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) st

5位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) st

6位 平塚吉光 (愛三工業レーシングチーム) +01s

7位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +01s

8位 吉岡直哉 (那須ブラーゼン) +02s

9位 木村圭佑 (シマノレーシングチーム) +02s

10位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +02s

11位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +25s

33位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +2m35s

39位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +4m00s

41位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +4m10s

出走=50名/完走=41名

◆2016Jプロツアー 個人ランキング

1位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 9,116P

2位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 8,598P

3位 ジョン・アベラストゥリ・イザガ (Team UKYO) 7,016P

4位 ベンジャミン・プラデス (Team UKYO) 6,106P

5位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) 5,036P

6位 中根英登 (愛三工業レーシングチーム) 4,866P

◆2016Jプロツアー チームランキング

1位 宇都宮ブリッツェン 23,752P

2位 Team UKYO 23,174P

3位 マトリックスパワータグ 19,702P

4位 シマノレーシングチーム 11,804P

5位 愛三工業レーシングチーム 11,578P

6位 NEILPRYDE-NANSHIN SUBARU CYCLING TEAM 7,905P

ルビーレッドジャージ ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ)

ピュアホワイトジャージ 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン)



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[前日のヒルクライムに引き続き、長野県宮田村には真夏の厳しい日差しが照りつける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[前日のヒルクライムで優勝した勢いのまま今日のクリテリウムに臨む増田選手が予選1組に出場]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[直線区間に入りペースが上がった集団がタテに伸びる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[アベラストゥリ選手の動きに同調して集団から若干のリードを奪う増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[湾岸クリテリウムでは予選落ちしてしまった雨澤選手が同じ轍は踏まないとばかりに集団内で存在感を示す]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[全員での予選通過に向け、集団内で好位置をキープする宇都宮ブリッツェンの選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[集団ゴールスプリントとなったが、宇都宮ブリッツェンは全員が無事に予選通過を決めた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[予選1組に続いて行われた予選2組には鈴木譲、阿部、飯野の3選手が出場]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[青々とした稲の絨毯の中を色とりどりのジャージに身を包んだ選手達が駆け抜ける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[安定感のある走りでチームに厚みをもたらす鈴木譲選手は難なく予選通過]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[雨澤選手とともに湾岸クリテリウムで悔しい想いをした飯野選手が予選通過に向けてペダルを踏み込む]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[前日のヒルクライムをキャンセルしてこのレースに臨んだ阿部選手が決勝を見据えて予選をこなす]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[予選2組も全員が予選通過。宇都宮ブリッツェンは7名で午後の決勝レースに挑む]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[酷暑の中の決勝レースに向け、アイスベストを着用してアップする選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[身体への負担を少しでも減らすため水をかけながらアップを続ける鈴木譲選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[チームとして連勝をつかみ取ることをイメージして決勝レースのスタートラインに並ぶ増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[予選を勝ち上がった50名の選手による決勝レースがスタート]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[単独で抜け出すなど序盤から積極的に攻撃を仕掛ける阿部選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[アタックがかかっては吸収される状況が続く]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[コース奥の上り区間でも各チームのアタックの応酬が繰り返される]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[下りでトリビオ選手とともに増田選手と堀選手がTeam UKYOに対して攻撃を仕掛ける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[向日葵が咲き誇る宮田村の長閑な風景の中を集団が駆け抜ける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[堀選手がパンクで遅れ2名となった逃げ集団に8名の追走集団が襲いかかる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[最終局面でもう一仕事したかった雨澤選手だったが、惜しくも遅れてしまう]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[Team UKYOのアシストは崩壊させたが、その後の攻撃が消化不良気味となってしまい鈴木譲選手の5位が最高位に]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[不運なパンクでつかみかけた勝利を逃した堀選手はレース後しばし放心状態だった]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[このレースに特別に設定された地元賞を獲得した阿部選手が記念品を受け取る]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[勝利は惜しくも逃したが、アベラストゥリ対策とも言えるプランの完成が近いことをサポーターに見せることはできた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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