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2016/06/25

全日本選手権 男子U23

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[上:レース中盤、海岸線のアップダウン区間で先頭集団を積極的に引く小野寺選手]
[下:前日の個人TTに続いて圧倒的な走りを見せた小林が2冠を達成した]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

6月24日(金)〜26日(日)の3日間にわたり、全日本自転車競技選手権大会ロード・レースが開催されています。

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6月25日(土)に、ロード男子U23が行なわれました。

このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の1名がエントリー。

小野寺玲


U23の日本チャンピオンを決める全日本自転車競技選手権大会ロード・レースMU23が、東京都大島町の北西部を使用した1周11.9kmの公道サーキットコースで開催され、前日に行われた個人タイムトライアルMU23でも圧倒的な力を見せて優勝したTeam KUOTA C.PAULINOの小林海が、ロードレースでも圧巻の走りを見せて独走優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、唯一の出場となった小野寺選手が序盤から先頭集団でレースを展開しますが、残り3周回でできた5名の先頭集団に残ることはできず。後方に取り残された集団で積極的に先頭を引くなど勝利への執念を見せたものの先頭を捕らえるには至らず、5位でレースを終えました。

年に一度のビッグレースとして、全ての選手が照準を合わせてきていると言っても過言ではない全日本選手権。MU23カテゴリーは、学連、クラブチーム、実業団チームの選手が混在する中、人数に優る学連所属の選手たちが主役となることがここ数年続いています。

宇都宮ブリッツェンで唯一の出場となった小野寺選手は厳しいコースレイアウトを考慮し、常に集団の前方をキープしながら有力選手勢の動きにしっかり同調して有利にレースを展開していくことを意識。自身はもちろんチームとしても悲願のナショナルチャンピオンジャージ獲得を目指してレースに臨みました。

レースがスタートすると各選手による激しいアタック合戦が繰り広げられる展開となりますが決定的な逃げは決まらず、そのまま1周回を完了する展開となります。

しかし、2周回目に入ってすぐの細い上り区間で鹿屋体育大学勢が中心となって集団をペースアップすると、集団は一気にタテ長に。道幅の広い上り区間に出る頃には集団が幾つかに割れる展開となります。

小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)は予定通りに前方をキープする絶妙な位置取りと走りで集団先頭で狭い上り区間をクリア。道幅の広い上り区間に出た時には17名の先頭集団に入ってレースを展開することとなります。

この17名の先頭集団には前日の個人タイムトライアルを制した小林選手(KUOTA C.PAULINO)や徳田選手(鹿屋体育大学)、松本選手(明治大学)などの有力選手が複数入っており、アタックを仕掛けてできた集団というより力がないものがふるい落とされて力がある者だけが残った集団と言えます。

小野寺(宇都宮ブリッツェン)

西村、小橋、横山、秋田(シマノレーシング)

松本、野本、小林(明治大学)

徳田優、石井(鹿屋体育大学)

西尾(那須ブラーゼン)

小林(KUOTA C.PAULINO)

安田(京都産業大学)

岡(弱虫ペダルサイクリング)

岡本(日本大学)

米谷(ウォークライド)

廣瀬(中央大学)

↓ 30秒

10名程度の追走集団

4周回目に入ると後方の追走集団から中西選手(同志社大学)が単独で先頭集団にブリッジ。先頭集団は18名となります。

その後も、有力選手がそろった先頭集団がレースを引っ張る展開が続き、残り4周回となる5周回目に入る頃には勝負はこの先頭集団内で決まると予想できる状態となります。

その頃になると、先頭集団から横山選手(シマノレーシング)、秋田選手(シマノレーシング)、安田選手(京都産業大学)らが遅れ始め、先頭は15名に。さらに1人が遅れて14名となった先頭集団は残り3周回となる6周回目へと入っていきます。

すると、上り区間の序盤で石井選手(鹿屋体育大学)が単独アタック。この動きに反応しようとした選手数名が飛び出したことで先頭集団はふたつ割れる展開となり、アタックに反応し切れなかった小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)は後方集団に取り残されてしまうこととなります。

小林(KUOTA C.PAULINO)

徳田優(鹿屋体育大学)

小橋(シマノレーシング)

松本、野本(明治大学)

↓ 30秒

小野寺(宇都宮ブリッツェン)含む集団

後方集団

先頭集団のうち後ろの集団に取り残される形となってしまった小野寺選手(津宮ブリッツェン)は、ペースを上げて先行集団に合流しようと集団内の選手たちに何度もローテーションの催促をしますが、その声に同調してローテーションしてくれる選手は現れず。海岸線のアップダウン区間や平坦区間を小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)が1人引きして先行する5名を追走するような状況となります。

小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)の懸命の1人引きも空しく、残り2周回となる7周回目に入ってもタイム差を広げられはしないものの、同時に詰めることもできず。

小林(KUOTA C.PAULINO)

徳田優(鹿屋体育大学)

小橋(シマノレーシング)

松本、野本(明治大学)

↓ 35秒

小野寺(宇都宮ブリッツェン)含む追走9名

結局、勝負は先行する5名の集団に絞られる形で、レースは最終周回へと入っていきます。

すると、最終周回の上り区間で小林選手(KUOTA C.PAULINO)がアタック。このアタックに反応できる選手はおらず、小林選手(KUOTA C.PAULINO)が単独で先頭という状況となります。

アタック後もペースを維持する小林選手(KUOTA C.PAULINO)はみるみるうちに後続とのタイム差を1分ほどにまで拡大。この時点で後続の4名もバラバラの状態になったことで、小林選手(KUOTA C.PAULINO)の個人タイムトライアルに続いての勝利はほぼ確実と言える状態になります。

結局、その後の下り区間で一度落車したものの独走で先頭を守り切った小林選手(KUOTA C.PAULINO)が、2位に1分以上の大差をつけて優勝。個人タイムトライアルと合わせて2冠を達成しました。

宇都宮ブリッツェンの小野寺選手は、最後まで先頭集団に追いつこうと後方集団をまとめようと先頭を牽引し続けましたが、各選手の思惑が噛み合うとこがなくまとまらず。残り1km過ぎからは集団を切り離して単独でフィニッシュを目指す形となり、5位でフィニッシュしてレースを終えました。

清水監督コメント

「昨日の個人タイムトライアル同様、上りも強く平坦も強い小林選手のトータルでの強さが際立ったレースだったと思います。小野寺選手本人は相当悔しがっていますし、我々としても優勝を狙っていたので悔しい気持ちは当然あります。ですが、実際に走ってみると上りがキツいコースかつ上りで勝負が決まるようなレース展開という中で、小野寺選手は勝つ方法を探りながら終盤まで残り、最後は集団から抜け出して5位まで上がってきてくれて、良くやってくれたなと思っています。最終的に勝負の分かれ目となったのが上りでペースを上げられてそれについていけなかったという部分なので、そこでもうひと踏ん張りできる、3分程度のハイスピードの上りがこなせるようになってくれば。十分に勝機はあるのではないかと感じています。ただ、先頭5名と後方7名という状況になった後、平坦をほぼ小野寺選手が1人引きだったにもかかわらずタイム差も広がりませんでしたし、最後も集団から抜け出してフィニッシュしているのを見ても、上手く脚を残しながら走っていたのに上りでの一発のペースアップで厳しい状況になってしまったのは勿体ないなとも感じています。とにかく、現時点での脚質含めての状態のなかで、良くやってくれたのひと言に尽きると思っています」

Text:Nobumi.Komori/HATTRICK COMPANY


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◆[リザルト

[第85回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース - MU23 - 95.2km - ]

1位 小林海 (Team KUOTA C.PAULINO) 2h38m58s 44.91km/h

2位 徳田優 (鹿屋体育大学) +1m03s

3位 松本祐典 (明治大学) +1m05s

4位 小橋勇利 (シマノレーシングチーム) +3m02s

5位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +3m06s

6位 岡本隼 (日本大学) +3m17s

7位 西村大輝 (シマノレーシングチーム) +3m18s

8位 小林和希 (明治大学) +3m19s

9位 西尾勇人 (那須ブラーゼン) +3m23s

10位 石井駿平 (鹿屋体育大学) +3m38s

出走=132名/完走=42名


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[会場入りし、集中した表情でアップを開始する小野寺選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[10周回から8周回に減周となった男子U23がスタート]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[2周回目から集団が分断され、強い者だけが前方集団に残れる厳しい展開に]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[得意とは言えないコースレイアウトにもきっちり適応して集団先頭を維持する小野寺選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[海岸線には強風が吹き付ける状況に、時折強く降る雨が追い討ちをかける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
6
[強風によって高くなった波が岸壁に打ち付けられる中を進んでいく選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
7
[絶対に追いつくという気持ちのこもった走りで先行する5名を追走する]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
9
[追走は届かなかったが、追走集団からは飛び出して5位でフィニッシュした]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
10
[ひとつのペースアップについていければチャンスはあったことを悔やむ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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