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2016/06/02

ツアー・オブ・ジャパン 第5ステージ

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[上:地元の子供たちの声援を受けながら難コースのレースを戦う選手たち]
[下:大接戦のゴールスプリントを制したハラミリョがステージ優勝を飾った]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

5月29日(日)〜6月5日(日)の8日間にわたり、UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」が開催されています。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
大久保陣
堀孝明
小野寺玲

UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の第5ステージが、登坂力とパワーを要求される長野県飯田市のジェットコースターのような公道周回コース(1周12.2km)で開催され、40名ほどの集団スプリントを制したユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルサイクリングチームのダニエル アレクサンデル・ハラミリョがステージ優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェン勢は個人総合時間争いの山場となる最初のステージでチームとしてしっかりまとまり、集団をコントロールするリーダーチームのすぐ後方で安定したレース運びを見せ、個人総合上位が期待される増田、鈴木譲、堀の3選手がスプリントで優勝選手とタイム差なしの集団内できっちりゴールして、今大会の大一番である明日の富士山ステージを迎えることとなりました。

毎年、個人総合時間争いの最初の難関となっている、難易度の高い飯田市の南信州ステージ。

風が若干強く吹くものの、今年も晴天。朝の段階では少し肌寒さを感じたものの、例年通りに気温が上がれば過酷なサバイバルレースになることが予想されます。

宇都宮ブリッツェンは、個人総合時間でUCIポイント獲得圏内につける増田選手と鈴木譲選手、この後の走り次第でランクインが期待できる堀選手の3名が最低でも現状のポジションをキープしたまま翌日の富士山ステージを迎えられるようにすることと、阿部、大久保、小野寺の3選手はきっちりと完走して翌日以降のステージへとつなげることを念頭にレースに臨みました。

JR飯田駅前をパレードスタートしたレースは、7.3kmのパレードランを終えてリアルスタートが切られると同時にハイペースとなって進む展開となり、最初の上り区間からいきなり遅れる選手が出始める状態となります。

なおもレースはハイペースのまま進んでいきますが、2周回目に入る頃になると4名の先行集団が形成される展開となります。

モニエ(ブリヂストンアンカー)

木村(シマノレーシング)

エマミ(ピシュガマン)

レーン(アヴァンティ アイソウェイ)

↓ 20秒

メイン集団

この先行集団には、昨年の個人総合時間2位のエマミ選手(ピシュガマン)や同8位のモニエ選手(ブリヂストンアンカー)が入ったため、集団も容認せずに吸収しようとしてハイペースなレース展開が続き早くも集団が幾つかに分断されることとなります。

3周回目に入ると、4名の集団からエマミ選手(ピシュガマン)が山岳賞ポイントを狙い単独でアタックを仕掛けて抜け出し、残された3名は集団に吸収。逃げ1名と集団という展開となります。

エマミ選手(ピシュガマン)の単独逃げを容認したメイン集団は、リーダーチームのタブリーズシャハルダリがコントロールを開始。タイム差を1分30秒前後に保ちながらエマミ選手(ピシュガマン)を泳がせるような状態となります。

エマミ(ピシュガマン)

↓ 1分30秒前後

メイン集団

グルペット

レースはしばらく単独の逃げと集団という展開で進んでいきますが、6周回目に入り2度目の山岳賞ポイントを獲得するとエマミ選手(ピシュガマン)は集団に復帰。集団はひとつとなります。

すると、同じく6周回目の下り区間で内間選手(ブリヂストアンカー)が単独アタック。集団から先行し、みるみるタイム差を広げていく展開となります。

内間(ブリヂストンアンカー)

↓ 1分40秒

メイン集団

単独で逃げ続ける内間選手(ブリヂストンアンカー)は7周回目に入っても快調に逃げ続け、タイム差も2分30秒程度にまで広がります。

一方、メイン集団は変わらずリーダーチームのタブリーズシャハルダリのコントロールが続く展開。70名ほどの集団に宇都宮ブリッツェンからは増田、鈴木譲、大久保、堀、小野寺の5選手が残って終盤の展開に備える状態となります。

すると、逃げと集団のタイム差が3分にまで開いた段階で、メイン集団からトリビオ選手(マトリックス)とコッリ選手(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)の2名が追走に飛び出しますが、程なくして集団に吸収されます。

レースも100kmを過ぎた9周回目に入ると、タブリーズシャハルダリがコントロールするメイン集団も、いよいよペースアップして単独で逃げる内間選手(ブリヂストンアンカー)を吸収する態勢に入ります。

このペースアップで、70名ほどだった集団はふたつに分断。宇都宮ブリッツェンは前方の集団に増田、鈴木譲、堀の3選手がしっかり残り、最終局面に臨むこととなります。

レースは内間選手(ブリヂストンアンカー)が逃げ切るか、集団が吸収してゴールスプリントとなるのかという、観る者をハラハラ・ドキドキさせる展開。

内間選手(ブリヂストンアンカー)には2010年に当時シマノレーシングに所属していた鈴木真理選手以来となる日本人選手の南信州ステージ優勝の期待がかかりましたが、残念ながら内間選手はゴールまであと数キロというところで集団に捕まってしまい、勝負はゴールスプリントへと持ち込まれることとなります。

30名ほどのゴールスプリント勝負を制したのは、25歳以下でトップの選手に与えられるホワイトジャージを着用するハラミリョ選手(ユナイテッドヘルスケア)。これまでのステージで好成績を残しているジャコッポ選手(アヴァンティ アイソウェイ)とデネグリ選手(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)に競り勝ち、見事にステージ優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、最終局面に残った3選手のうち、スプリント力のある鈴木譲選手とスプリント力を伸ばしている堀選手がスプリント勝負に挑みましたがトップ10には届かず、それぞれ17位と18位でフィニッシュしてレースを終えました。

この結果、個人総合時間では、増田選手が5位で依然としてトップ10圏内をキープ。鈴木譲選手が12位、堀選手が33位という成績で翌日に控えるクイーンステージ、富士山を迎えることになりました。

清水監督コメント

「これまでのステージで自分たちから積極的に攻撃を仕掛けていたことと、翌日に大一番の富士山ステージが控えていることを踏まえて、今日のステージに関しては少し抑えめのレース運びを選択しました。結果的に総合系に絡む増田、鈴木譲、堀の3選手がトップと同タイムの集団ゴールでレースを終えることができたので良かったです。レースが序盤にいきなり激しい展開になったことで脚を使うことにはなってしまいましたが、それは仕方のないこと。後半戦の立ち上がりとしては、いい形でレースを終えることができたと感じています。今日は明日の富士山でいいタイムでゴールするためにということを最重要視したレース運びとはなりましたが、その中でも初日からできているチームで動くという部分もまとまってできていました。上り区間の入り口ではコントロールチームの真後ろやコントロールするぐらいのポジションをしっかりとキープできていたという部分も、今後に向けての収穫だったと思います。ツアー・オブ・ジャパンも残すところあと3日。厳しいステージが後ふたつ残されていますが、いい形で走りたいと思います」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


◆[リザルト

[19th TOUR OF JAPAN - UCI-2.1 - 5th Stage Minamishinshu - 123.6km - ]

1位 ダニエル アレクサンデル・ハラミリョ (ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT) 3h18m08s 37.4km/h

2位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) st

3位 ピエールパオロ・デ ネグリ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) st

4位 ベンジャミン・プラデス (Team UKYO) st

5位 新城幸也 (ランプレ・メリダ) st

6位 キャメロン・バイリー (アタック・チームガスト) st

7位 ロビー・ハッカー (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) st

8位 ジャイ・クロフォード (キナンサイクリングチーム) st

9位 初山翔 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) st

10位 木村圭佑 (シマノレーシングチーム) st

17位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) st

18位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) st

27位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) st

60位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +4m52s

72位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +12m22s

82位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +15m54s

出走=88名/完走=84名

◆個人総合時間 第5ステージ終了時

1位 メヘディ・ソフラビ (タブリーズ シャハルダリ チーム) 12h57m59s 38.6km/h

2位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) +34s

3位 ダニエル アレクサンデル・ハラミリョ (ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT) +41s

4位 ピエールパオロ・デ ネグリ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +41s

5位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +52s

6位 ロビー・ハッカー (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) +54s

7位 オスカル・プジョル (Team UKYO) +54s

8位 アルヴィン・モアゼミ (ピシュガマン サイクリング チーム) +55s

9位 キャメロン・バイリー (アタック・チームガスト) +55s

10位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) +56s

12位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +56s

33位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +2m15s

55位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +16m20s

75位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +36m20s

83位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +59m50s

◆個人総合ポイント 第5ステージ終了時

1位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 67P

2位 ピエールパオロ・デ ネグリ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 66P

3位 ダニエル アレクサンデル・ハラミリョ (ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT) 45P

4位 ロビー・ハッカー (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 44P

5位 窪木一茂 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 35P

6位 ダヴィデ・チモライ (ランプレ・メリダ) 34P

◆個人総合山岳 第5ステージ終了時

1位 ラヒーム・エマミ (ピシュガマン サイクリング チーム) 14P

2位 メヘディ・ソフラビ (タブリーズ シャハルダリ チーム) 13P

3位 ベナム・マレキ (タブリーズ シャハルダリ チーム) 10P

4位 サム・クローム (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 8P

5位 ガイ・カルマ (アタック・チームガスト) 6P

6位 モハンマド・ラジャブルー (ピシュガマン サイクリング チーム) 6P

◆チーム総合時間 第5ステージ終了時

1位 ピシュガマン サイクリング チーム 38h56m04s

2位 タブリーズ シャハルダリ チーム +03s

3位 アヴァンティ アイソウェイ スポーツ +31s

4位 Team UKYO +36s

5位 ブリヂストンアンカーサイクリングチーム +49s

6位 キナンサイクリングチーム +49s
7位 宇都宮ブリッツェン +1m47s


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[パレードスタート地点のJR飯田駅前にあるチームピットでスタートの準備を進める選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[地元住民からの熱い声援を受けながらパレード走行をする選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[序盤からのハイペースに苦しみながらも何とか集団に食らいついていく大久保選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[リーダーチームであるタブリーズシャハルダリが集団をコントロールする展開が続く]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[初のTOJ、そして初の南信州ステージに苦しみながらも適応していく小野寺選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[これまでのステージで献身的に動き続けた阿部選手は、この日はグルペットで無理をしない走りに徹した]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
Iida07
[ステージを重ねるごとに個人総合の順位を上げていく鈴木譲選手はチーム最高位の17位でフィニッシュ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
Iida08
[頼れる中堅選手に成長した堀選手は、伸びてきているスプリントを国際レースで試した]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
Iida10
[個人総合上位につける鈴木譲選手と堀選手は疲労の蓄積と戦いながら、明日のクイーンステージでの快走を誓う]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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