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2016/06/18

ツール・ド・熊野 第2ステージ

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[上:落車しながらも先頭集団を懸命に追い駆け続けた堀選手が21位でフィニッシュする]
[下:ツアー・オブ・ジャパンから好調を維持するプジョルが個人総合を逆転するステージ優勝を飾った]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

6月16日(木)〜19日(日)の4日間にわたり、UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」が開催されています。

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6月18日(土)に第2ステージが行われました。

このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

阿部嵩之
大久保陣
飯野智行
堀孝明
雨澤毅明
小野寺玲
※出場チーム=20チーム




UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」の第2ステージが、国内有数の厳しい山岳コースとして知られる熊野山岳コースで開催され、スペイン人2名に絞られた先頭でのゴールスプリント勝負を制したTeam UKYOのオスカル・プジョルが制し、ステージ優勝を飾りました。この結果、プジョル選手は個人総合時間でもトップに立ち、イエロージャージを獲得しています。

宇都宮ブリッツェン勢は、中堅・若手の総合系選手として期待を集める堀選手と雨澤選手、飯野選手が強力外国人選手勢と札立峠での力勝負に真正面から挑み、上り自体は若干遅れたのみでクリアして希望をつないだもののその後の下りで堀選手と雨澤選手がともに落車していしまい、すぐにレースに復帰しますが大幅なタイムロスを挽回することはできず堀選手の21位が最高位でレースを終えました。




ツール・ド・熊野の個人総合時間を争う上で、最も重要なクイーンステージとなる第2ステージ。

109.3kmと距離的には短いものの、風光明媚な棚田の間を縫うように駆け上がる丸山千枚田を2回と、これまでも数々の名勝負を生んできた札立峠を上る過酷な山岳コースです。

宇都宮ブリッツェンは、今シーズンに入ってメキメキと力をつけている堀選手、U23の日本代表として欧州遠征を経験して本場のレースに揉まれてきた雨澤選手、多くの驚きを与えたかつての走りを取り戻しつつある飯野選手という3名の総合系選手らが勝負どころとなる札立峠で並み居る強力外国人選手勢との力勝負に真正面から挑んで勝利を挙げることを目標に、残る選手たちはその3選手をいい位置で札立峠に送り込んだ後はそれぞれが明日のステージにつながる最大限の走りでフィニッシュするというプランでレースに臨みました。

熊野倶楽部をパレードスタートし海岸線などをパレードランしたレースは、リアルスタートが切られると早速アタックの応酬が繰り広げられる展開となります。

すると7km地点で5名の逃げ集団が形成されます。

サルツバーガー(キナンサイクリング)

カミング(ステイトオブマター)

内間(BSアンカー)

平塚(愛三工業レーシング)

入部(シマノレーシング)

↓ 35秒

メイン集団

逃げ集団の5名は協調体制をとりメイン集団とのタイム差を拡大。すぐに1分程度のタイム差を奪います。

すると、メイン集団からトリビオ選手(マトリックスパワータグ)が単独で飛び出し、逃げ集団5名にブリッジをかけようと追走を始めます。

逃げ集団5名

↓ 1分20秒

トリビオ(マトリックス)

↓ 10秒

メイン集団

レースはこの状態のまま、それぞれの間のタイム差が拡大する形で進行し、1回目の千枚田を迎えることになります。

逃げ集団5名

↓ 2分

トリビオ(マトリックス)

↓ 2分30秒

メイン集団

千枚田の下りを終えて再び国道311号線へと出ると、メイン集団内では次に控える札立峠に向けての動きが活性化。宇都宮ブリッツェンとTeam UKYOがコントロールしてペースを上げつつ、それぞれのチームのエース選手たちをいい形で札立峠に送り出すための位置取りを続ける店内となります。

札立峠へと向かう金山交差点が近付くとその位置取り争いはさらに激化しますが、阿部選手(宇都宮ブリッツェン)と大久保選手(宇都宮ブリッツェン)ら宇都宮ブリッツェン勢も一歩も引かずにポジションをキープ。プラン通りに堀、雨澤、飯野の3選手を集団前方で札立峠へと送り込むことに成功します。

このステージ最大の勝負どころとなる札立峠に入ると、いよいよ各チームのエース選手たちがその本領を発揮して上り始めます。

宇都宮ブリッツェンで勝負を託された3名の選手もその動きに追随しますが、程なくして飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が少し遅れてしまいます。

堀選手(宇都宮ブリッツェン)と雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)の2名も集団先頭からは若干遅れてしまいますが、札立峠を上り終える段階で堀選手(宇都宮ブリッツェン)は集団先頭が見える位置。雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)もその堀選手(宇都宮ブリッツェン)が見える位置。札立峠のテクニカルかつ長い下りで十分追いつける状態で下りへと入っていきます。

しかし、その下りでまず堀選手(宇都宮ブリッツェン)が落車。続いて前方で落車した選手に突っ込む形で雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)も落車し、集団先頭から脱落してしまう事態となります。

その頃、集団の先頭では有力選手5名ほどが抜け出す展開となり、快調に逃げ続ける5名の逃げ集団を少しずつ射程に捉える状態となります。

一方、集団先頭から遅れてしまったものの、下り次第では挽回も可能な範囲で札立峠を上り終えた飯野選手(宇都宮ブリッツェン)と小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)でしたが、下り区間で小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)が落車。小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)は一時はレースに復帰しますが、その後レースを降りる事態となります。

その後レースは、補給地点の手前で逃げ集団5名を集団先頭の4名がキャッチして、先頭は9名に。その後ろに落車から復帰した堀選手(宇都宮ブリッツェン)と雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)、そして後方から合流した飯野選手(宇都宮ブリッツェン)を含む20名弱の集団という展開となって2回目の千枚田へと向かっていきます。

先頭9名

↓ 2分

飯野、堀、雨澤(宇都宮ブリッツェン)含む20名弱の集団

2回目の千枚田に入ると、登り口でM・ガルシア選手(キナンサイクリング)がアタック。その動きにプジョル選手(Team UKYO)が反応して2名が抜け出す展開となります。

M・ガルシア(キナンサイクリング)

プジョル(team UKYO)

追走6名

飯野、堀、雨澤(宇都宮ブリッツェン)含む20名ほどの集団

2回目の千枚田の上りに入った20名ほどの集団内では、宇都宮ブリッツェン勢3名が積極的に先頭を引く展開。落車で失ってしまったタイム差を少しでも挽回しようと懸命な走りを見せます。

そして、そのまま飯野選手(宇都宮ブリッツェン)と堀選手(宇都宮ブリッツェン)は集団先頭で千枚田をクリアしていきますが、雨澤選手(宇都宮ブリッツェン)は遅れ始めてしまいます。

一方、先頭はM・ガルシア選手(キナンサイクリング)とプジョル選手(Team UKYO)の2名で変わらず。後方の追走集団にはクロフォード選手(キナンサイクリング)とR・ガルシア選手(キナンサイクリング)、そしてプラデス選手(Team UKYO)が入って他チームの選手の追走の動きを抑え始めたこともあり、勝負は先行する2名の選手に絞られる可能性がグッと高まる状態となります。

結局、先行した2名の選手は後続に追いつかれることなく最後の上りストレートへ。上りスプリントで先行したプジョル選手(Team UKYO)が、先だって行われたツアー・オブ・ジャパン個人総合王者の力と勢いを見せる形で優勝を飾り、個人総合リーダーの証であるイエロージャージを手にすることにも成功しました。

宇都宮ブリッツェンは、最後は10名ほどにまで絞られた集団に飯野選手(宇都宮ブリッツェン)と堀選手(宇都宮ブリッツェン)が残り、最後の上りスプリントの末に堀選手が21位、飯野選手が23位でフィニッシュ。強力外国人選手勢に上りでは引けをとらない走りを見せたものの、下りですべてのチャンスを失ってしまう結果でレースを終えました。

清水監督コメント

「今日のステージは完全なる上り勝負のステージで、宇都宮ブリッツェンとしても総合系の飯野・堀・雨澤の3選手が上りでライバル勢と真っ向勝負したいということだったので、残る3名の選手がそのお膳立てをして勝負どころの札立峠で勝敗を争うメンバー内に入るという形を狙いました。実際にその通りになったのですが、その後の下りでの落車で全てを台無しにしてしまうことになりました。落車の後も飯野、堀、雨澤の3選手がやるべきことを頑張ってやって追いかけてくれたのですが前も有力メンバーがそろっていたこともあって、どうしようもなかったかな、と。まぁ………………、落車が全てですね。小野寺選手も落車でレースを降りてしまったので、この後に全日本選手権もありますし落車した3選手の状態が心配ではあるのです。とにかく、今日は落車が全てです。それまでは皆んな勝負に向けて、前日の第1ステージで課題だった位置取りもしっかりやってくれていたと思います。明日の第3ステージですが、まずは朝に落車した選手たちの状態を確認してからプランを決めていかざるを得ないと感じていますが、どんな形であれ締めくくりの最終ステージらしいレースをできるように頑張ります」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY



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◆[リザルト

[Tour de Kumano - UCI-2.2 - 2nd Stage 熊野山岳 - 109.3km - ]

1位 オスカル・プジョル (Team UKYO) 2h47m38s 39.1km/h

2位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) +02s

3位 ベンジャミン・プラデス (Team UKYO) +27s

4位 ジャイ・クロフォード (キナンサイクリングチーム) +27s

5位 リカルド・ガルシア (キナンサイクリングチーム) +27s

6位 トマ・ルバ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +27s

7位 マイケル・カミング (ステイトオブマター/マープ) +27s

8位 平塚吉光 (愛三工業レーシングチーム) +27s

9位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) +32s

10位 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +33s

21位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +4m38s

23位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +4m44s

33位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +8m45s

59位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +15m36s

72位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +15m46s

DNF 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン)

出走=88名/完走=74名

◆個人総合時間 第2ステージ終了時

1位 オスカル・プジョル (Team UKYO) 5h25m25s 41.2km/h

2位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) +09s

3位 ベンジャミン・プラデス (Team UKYO) +31s

4位平塚吉光 (愛三工業レーシングチーム) +33s

5位 トマ・ルバ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +35s

6位 ジャイ・クロフォード (キナンサイクリングチーム) +37s

7位 リカルド・ガルシア (キナンサイクリングチーム) +37s

8位 マイケル・カミング (ステイトオブマター/マープ) +38s

9位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) +43s

10位 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +44s

18位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +4m47s

23位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +4m57s

32位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +8m56s

58位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +15m42s

72位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +20m57s

◆個人総合ポイント 第2ステージ終了時

1位 ジョン・アベラストゥリ (Team UKYO) 28P

2位 オスカル・プジョル (Team UKYO) 25P

3位 ジェシー・ケリソン (ステイトオブマター/マープ) 25P

4位 ジャイ・クロフォード (キナンサイクリングチーム) 22P

5位 福田真平 (愛三工業レーシングチーム) 21P

6位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) 20P

◆個人総合山岳 第2ステージ終了時

1位 ウェズリー・サルツバーガー (キナンサイクリングチーム) 17P

2位 平塚吉光 (愛三工業レーシングチーム) 12P

3位 内間康平 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 8P

4位 オスカル・プジョル (Team UKYO) 7P

5位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) 5P

6位 入部正太朗 (シマノレーシングチーム) 4P

◆チーム総合時間 第2ステージ終了時

1位 キナンサイクリングチーム 16h17m40s

2位 Team UKYO +4m00s

3位 ブリヂストンアンカーサイクリングチーム +5m02s

4位 愛三工業レーシングチーム +8m41s

5位 シマノレーシングチーム +9m42s

6位 マトリックスパワータグ +10m15s

8位 宇都宮ブリッツェン +17m03s

1
[今大会のクイーンステージを前に早朝から慌ただしく準備を進める針谷メカと曽我部アシスタントマネージャー]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
2
[パレードスタート地点に到着し、スタートまでの時間を思い思いに過ごす選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
3
[交通安全のタスキをかけた選手たちがパレードスタートする]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[メイン集団がまとまったまま1回目の丸山千枚田を上っていく]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[総合系の選手たちを中心に、次の札立峠に向けてメイン集団内でのポジションを確保していく]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[千枚田の下りは何事もなく下った堀選手だったが、テクニカルな札立峠の下りで落車してしまいチャンスを失った]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[グルペットでフィニッシュし、明日のスプリントステージにつないだ大久保選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
9
[ともに札立峠の下りで落車した堀選手と雨澤選手がチャンスを失ってしまったことを悔やむ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
10
[同じく札立峠の下りで落車してしまった小野寺選手は、残念ながらこのステージでレースを降りた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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