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2016/05/31

ツアー・オブ・ジャパン 第3ステージ

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[上:ゴールスプリントに向け、チームで固まってポジションを上げていくブリッツェンの選手たち]
[下:大接戦のゴールスプリント勝負を制したジャコッポが今大会2勝目を挙げた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

5月29日(日)〜6月5日(日)の8日間にわたり、UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」が開催されています。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
大久保陣
堀孝明
小野寺玲


UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の第3ステージが。ハイスピード系コースとして知られている岐阜県美濃市の1周21.3kmの公道サーキットコースで開催され、例年通りの大集団ゴールスプリントをアヴァンティ アイソウェイ スポーツのアンソニー・ジャコッポが制してステージ優勝。第1ステージの堺に続き今大会2勝目を飾りました。

宇都宮ブリッツェン勢は、大集団ゴールスプリントに大久保選手と小野寺選手で勝負を挑みましたが、しっかり列車を組んでスプリントに挑んできた格上チーム勢の動きの中に埋もれてしまい、小野寺選手が21位、大久保選手が28位。もう一つのスプリントステージである第8ステージ東京でのリベンジを誓う形でレースを終えました。

また、個人総合時間で上位につける増田選手は、ライバル勢とタイム差がつかないように大集団ゴールスプリントを立ち回り、チーム最上位となる14位でフィニッシュ。個人総合時間で5位と一桁順位をキープして次のいなべステージを迎えることとなりました。

昨年に引き続き、新設ステージの翌日に行われることとなった美濃ステージ。前日の京都ステージでの各チームの消耗度、そしてこの後に控える富士山前の2ステージのことを考えると、個人総合時間狙いのチーム勢には大きな動きはなく、ステージ優勝狙いのチーム勢の日になることが予想されます。

宇都宮ブリッツェンも、個人総合時間での上位を狙う増田選手と堀選手、より厳しいレースとなるコースでのステージ上位を狙う鈴木譲選手の3選手は基本的に無理をせずにこの後のステージのために脚を温存し、回復に重きを置くことに。

逆に、大久保選手と小野寺選手のスプリンター陣は、チームで動いていくるであろうランプレ・メリダやNIPPO・ヴィーニファンティーニなど格上チームに数の面でも劣りながらも、少ないチャンスを見つけてゴールスプリントに果敢にチャレンジするという目標を持って今ステージに臨みました。

うだつの上がる町並みをパレードスタートし、4kmのパレード走行を終えてリアルスタートが切られたレースは早速、逃げを狙うチーム勢による激しいアタック合戦が繰り広げられる展開となります。

そして、アタックがかかっては吸収される状態を繰り返しながら進む集団はこのコースで唯一の上り区間への入口へと差し掛かります。

すると、アタックの応酬を繰り返していた集団先頭から3名の選手が先行し、若干のリードを奪ったまま上り区間をクリア。下りを終える頃には1分程度のリードを集団から奪って逃げを決める展開となります。

サルツバーガー(キナンサイクリング)

クローム(アヴァンティ)

カルマ(チームガスト)

↓ 1分

メイン集団

オーストラリア人選手3名がそろった逃げ集団はすぐに協調。ローテーションを繰り返しながらメイン集団とのタイム差を広げていきます。

一方のメイン集団は、リーダーのデネグリ選手擁するNIPPO・ヴィーニファンティーニがコントロール。タイム差を2分~3分程度に保ちながら逃げる3名の選手を泳がせる状態となります。

その後、レースは山岳ポイント獲得を狙った2名の選手が逃げにブリッジをかけようとする動きを見せることはあったものの、このステージ定番の逃げと集団という形のままで進んでいきます。

そして、レースも終盤に入ろうかという100kmを過ぎた頃から、メイン集団もリーダーチームのNIPPO・ヴィーニファンティーニやランプレ・メリダ、ユナイテッドヘルスケアなどゴールスプリント勝負に持ち込みたい格上チーム勢が中心となって、逃げ吸収に向けてペースを上げ始めます。

そして、着実に逃げ集団とのタイム差を縮めるメイン集団は、レースも残り10kmを切ろうかという段階で遂に逃げ続けていた3名の選手を吸収。集団はひとつとなって最後の上り区間へと入っていくこととなります。

美濃ステージは、上り区間を通過した順番と最終リザルトがほぼ同じになるのが特徴。そのため、各チームともにできるだけ前方で自チームのエーススプリンターを上りに送り込もうと、上り区間手前では激しい位置取り争いが勃発。

宇都宮ブリッツェンも、大久保選手と小野寺選手をいい位置で上り区間に送り込むため、阿部選手から増田選手とつないで2名のスプリンターを上り区間へ。他チームと比べて数的不利は覚悟の上でゴールスプリントに挑む大久保選手と小野寺選手に勝負を託すこととなります。

ホームストレートに入り、位置取り争いがさらに激化する状況の中でいい形で列車を組むのはNIPPO・ヴィーニファンティーニ、ランプレ・メリダ、ユナイテッドヘルスケアなど地力に勝る格上チーム勢。

これらのチーム勢から勝利が生まれるかと思われたゴールスプリントでしたが、左側から猛烈な勢いで飛び出してきたのがアベラストゥリ選手(Team UKYO)でした。

圧倒的なスプリント力を誇るアベラストゥリ選手(Team UKYO)でステージ優勝は決まりかと思われた瞬間、さらに勢いよく最前列に躍り出たのがジャコッポ選手(アヴァンティ)。ハイレベルなゴールスプリント勝負を僅差で制し、第1ステージに続いて今大会2勝目を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、ゴールスプリントを託された大久保選手と小野寺選手が、チームとしてきっちり列車を作ってきた格上チーム相手に対して、今できる最大限の動きでチャンスを手繰り寄せようとしましたが埋もれてしまい、小野寺選手が21位、大久保選手が28位でフィニッシュ。中堅・若手の2名にはほろ苦い結果でレースを終えました。

また、大久保選手と小野寺選手を集団先頭へ引き上げるサポートの動きを見せた増田選手は、サポートを終えた後も自身の個人総合時間争いを考慮して集団前方の位置をキープしたままゴールスプリントに臨み、14位でフィニッシュ。個人総合時間でも5位と一桁順位をキープして、明日以降の勝負どころと言えるステージに臨むこととなりました。

清水監督コメント

「今日はステージ優勝狙いのチーム勢が主役になると予想して、宇都宮ブリッツェンとしてもステージ上位を狙う形でレースを展開ました。最後は皆んなで集団前方を陣取ってゴールスプリントへと入ったのですが、昨年同様に残念ながら埋もれてしまいました。今年はステージ優勝狙のスプリンターチームが格上チームに多かったということもありますが、もう一段階スピードという部分をつけていかなければこのカテゴリーのスプリントで勝つのは難しいなということを感じさせられました。ただ、今年はこうしてチャレンジできる位置に自分たちがしっかりといますし、まだスプリンターステージも残っていますので、皆んなで話し合って改善できる点は改善して、もう一度チャレンジしたいと思います。また、今日は総合系の増田選手と鈴木譲選手、堀選手が最後の上り手前で動くくらいで脚を休めることができたと思います。明日のいなべステージ次第では個人総合時間争いの流れが変わる可能性もありますので、しっかり切り替えるとともに、これまでと同じく攻めの姿勢を崩さずに臨みたいと思います」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆[リザルト

[19th TOUR OF JAPAN(UCI-2.1) - 3rd stage Mino - 139.4km - ]

1位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 3h24m00s 40.9km/h

2位 ジョン・アベラストゥリ イザガ (Team UKYO) st

3位 ピエールパオロ・デ ネグリ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) st

4位 カルロス エドゥアルド・アルサテ (ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT) st

5位 ロビー・ハッカー (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) st

6位 マルコ・クンプ (ランプレ・メリダ) st

7位 窪木一茂 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) st

8位 黒枝咲哉 (日本ナショナルチーム) st

9位 綾部勇成 (愛三工業レーシングチーム) st

10位 ベンジャミン・ヒル (アタック・チームガスト) st

14位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) st

21位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) st

28位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) st

31位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) st

41位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) st

91位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +6m09s

出走=91名/完走=91名

◆個人総合時間 第3ステージ終了時

1位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 6h16m17s 39.3km/h

2位 ピエールパオロ・デ ネグリ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +05s

3位 ジョン・アベラストゥリ イザガ (Team UKYO) +07s

4位 窪木一茂 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +10s

5位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +12s

6位 ロビー・ハッカー (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) +14s

7位 クリス・ハミルトン (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) +14s

8位 オスカル・プジョル (Team UKYO) +14s

9位 ベンジャミン・ヒル (アタック・チームガスト) +15s

10位 ダニエル アレクサンデル・ハラミリョ (ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT) +15s

15位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +16s

18位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +16s

41位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +24s

77位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +12m46s

90位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +21m50s

◆個人総合ポイント 第3ステージ終了時

1位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 47P

2位 ジョン・アベラストゥリ イザガ (Team UKYO) 40P

3位 ピエールパオロ・デ ネグリ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 36P

4位 窪木一茂 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 28P

5位 ロビー・ハッカー (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 27P

6位 ダヴィデ・チモライ (ランプレ・メリダ) 25P

◆個人総合山岳 第3ステージ終了時

1位 ベナム・マレキ (タブリーズ シャハルダリ チーム) 10P

2位 サム・クローム (アヴァンティ アイソウェイ スポーツ) 8P

3位 ガイ・カルマ (アタック・チームガスト) 6P

4位 小石祐馬 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 6P

5位 ウェズリー・サルツバーガー (キナンサイクリングチーム) 4P

6位 安原大貴 (マトリックスパワータグ) 2P

◆チーム総合時間 第3ステージ終了時

1位 アヴァンティ アイソウェイ スポーツ 18h49m29s

2位 Team UKYO +05s

3位 宇都宮ブリッツェン +05s

4位 NIPPO・ヴィーニファンティーニ +06s

5位 シマノレーシングチーム +16s

6位 ブリヂストンアンカーサイクリングチーム +18s


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[パレードスタート地点となるうだつの上がる町並みには、今年も多くの観戦客が訪れた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
2
[リアルスタートしてすぐに形成されたオージー3名の逃げ集団が快調に逃げ続ける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
3
[プロコンチネンタルチームのすぐ後方をチームで陣取り、周回を重ねていく選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[明日以降の重要なステージを考え、積極的に動かず脚を休めることに専念する増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
6
[ライバル選手の状態を探りながら、スプリントに向けて少しずつボルテージを上げる大久保選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
7
[堀選手と阿部選手がスプリンター2名のために献身的な動きを見せる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[明日以降の厳しい展開が予想されるステージでの上位入賞が期待される鈴木譲選手も今日は脚を温存]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
10
[自分のリザルトを犠牲にして献身的な働きを見せた阿部選手に、ベテラン2選手が労いの言葉をかける]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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