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2015年6月

2015/06/27

全日本選手権 MU23

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[上:レース中に瞬時に予測を立て、集団内で光る動きを見せた城田選手]
[下:ラスト1kmのアタックで勝利を掴み取った中井選手がU23チャンピオンに輝いた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

6月27日(土)に、全日本自転車競技選手権大会ロード・レースMU23が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の1名がエントリー。

城田大和


U23の日本チャンピオンを決める全日本自転車競技選手権大会ロード・レースMU23が、関東地方で初開催となる那須町・那須塩原市の公道を使った1周16kmのサーキットコースで開催され、最終周回の最終局面で単独で抜け出した京都産業大学の中井路雅が優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、唯一の出場となった城田選手が大学生勢の厳しいマークに合いながらも集団内でチャンスを探り続けましたが、最後のゴールスプリントには絡めず。48位でレースを終えています。




年に一度のビッグレースとして、すべての選手が照準を合わせてきていると言っても過言ではない全日本選手権。MU23カテゴリーは、学連、クラブチーム、プロチームの選手が混在するなか、毎年、人数に優る学連所属の選手たちが主役となることがここ数年は続いています。

宇都宮ブリッツェンで唯一の出場となった城田選手は、集団の意思が揃わずに後半にかけて追い上げが叶わなかった昨年の教訓を生かし、積極的に逃げ集団に入って先待ちの展開に持ち込み、最後の勝負どころに有利な状態で挑むということを念頭にレースに臨みました。

レースはスタートからアタックの応酬が繰り返されるものの決定的な逃げは決まらず、一つの集団のまま幕を開けます。同時に、スリッピーな下り区間を筆頭に幾つかの落車も発生。1周回目を終える頃には1/3程度の選手が削られる状況となります。

その後も積極的なアタック合戦が繰り広げられる展開の中、城田選手(宇都宮ブリッツェン)も紺野選手(イナーメ信濃山形)らJプロツアーを共に走る選手たちと連携して逃げようとアタックを試みますが、動きを警戒する大学チーム勢のチェックにあい潰されてしまいます。

しばらく混沌とした状況が続いたプロトンから、3周回目に入る頃になるとまず1名の選手が飛び出し、その動きに2名の選手が続いて3名の選手が20秒ほどのリードを奪う展開となります。

松本(鹿屋体育大学)

孫崎(早稲田大学)

小山(シマノレーシング)

↓ 約20秒

メイン集団

しかし、程なくしてこの3名の逃げはメイン集団に吸収され、入れ替わるように2名の選手が集団から飛び出してリードを奪います。

科野(コラッジョ川西)

関谷(立教大学)

↓ 約15秒

メイン集団

ところが、この2名の逃げも敢えなく吸収。レースは安定しないまま進行していきます。

5周回目に入ると、山本選手(鹿屋体育大学)がアタックを仕掛けて集団から単独で飛び出し、リード奪う展開に。すると、メイン集団からは追走に出ようとする選手たちが数名飛び出し、さらにその追走も飛び出す展開となってレースが大きく動き始めます。

山本(鹿屋体育大学)

↓ 約6秒

秋田(朝日大学)

小山(シマノレーシング)

吉田(日本大学)

岡部(日本体育大学)

野本(明治大学)

渡邊(駒澤大学)

↓ 約26秒

田窪(マトリックス)

小野寺(那須ブラーゼン)

宮内(マッサ・アンデックス)

↓ 約45秒

メイン集団

その後、追走の6名は単独で逃げていた山本選手(鹿屋体育大学)をキャッチ。逆に追走の追走をしていた3名はプロトンに吸収され、6周回目を終える頃になるとレースは7名の逃げとメイン集団という展開となります。

山本(鹿屋体育大学)

秋田(朝日大学)

小山(シマノレーシング)

吉田(日本大学)

岡部(日本体育大学)

野本(明治大学)

渡邊(駒澤大学)

↓ 約1分17秒

メイン集団

その後、メイン集団からは紺野選手(イナーメ信濃山形)が単独で逃げ集団へブリッジを成功させ先頭は8名となりますが、メイン集団も徐々に活性化。少しずつ逃げ集団とのタイム差を縮めていく展開となります。

8周回目に入ると、勢いを増したメイン集団が逃げる8名を吸収。レースは振り出しに戻り、再びアタックの応酬が繰り返される終盤の勝負どころを迎えることとなります。

そんなアタックの応酬からうまく単独で抜け出したのは、地元チームとして活躍が期待される小野寺選手(那須ブラーゼン)。メイン集団に1分弱のタイム差をつけたまま、最終周回へと入っていきます。

最終周回に入ると、メイン集団もさらに活性化。逃げる小野寺選手(那須ブラーゼン)を捕らえようとペースを上げます。

すると、その中から新城選手(那須ブラーゼン)と小石選手(チャンピオンシステム)が飛び出し、単独で逃げる小野寺選手(那須ブラーゼン)にジョイン。

先頭は一時3名となりますが、少しずつ小野寺選手(那須ブラーゼン)は遅れてしまいます。

新城(那須ブラーゼン)

小石(チャンピオンシステム)

メイン集団

残り距離が少なくなってくると、逃げる2名を追走するメイン集団はさらにペースアップ。逆に、逃げる2名からは新城選手(那須ブラーゼン)が遅れ、先頭は小石選手(チャンピオンシステム)単独となります。

何とか逃げ切りを図りたかった小石選手(チャンピオンシステム)でしたが、決死の走りも空しく、残り1kmを過ぎたところでメイン集団に吸収されてしまいます。

すると、そのカウンターで中井選手(京都産業大学)がアタック。追いついたメイン集団の選手たちは誰もその動きに反応できず先行を許してしまいます。

結局、共に追いついたメイン集団の選手たちを見事に出し抜いた中井選手(京都産業大学)がそのまま優勝を飾り、今年のMU23の全日本チャンピオンに輝きました。

宇都宮ブリッツェンの城田選手は、最終盤まで先頭集団に残りながらゴールスプリントに向けて脚もきっちり残す走りを見せていましたが、単独で抜け出した中井選手(京都産業大学)には届かず。2位争いのゴールスプリントでも遅れをとってしまい48位でレースを終えています。

清水監督コメント

「今日のレースは一番やり辛いというか、嫌な展開になってしまったな、と言う印象です。持っている脚がずば抜けていればもちろんいい勝負を展開できるとは思いますが、勝負どころを決めきれないコースレイアウトも影響して決め手を欠くレースになってしまったと感じています。その中で、城田選手も前半からうまく動きながらコースとメンバーを把握した上で、ゴールスプリントになるだろうとしっかり自分で判断して後半は脚を貯め、予想通りの展開となったのですが、やはり前半での動き方、160kmの長丁場レース、そして雨と体力を消耗するレースの中で今一歩及ばなかったな、という印象です。城田選手自身はもちろん私も全日本選手権での優勝、上位進出を狙ってきて、城田選手も調子良く臨めていたのですごく残念です。城田選手にとってはこのレースでシーズン前半は一区切りとなりますが、後半に向けて目標を切り替えて、アンダーはもう1年ありますが、彼自身は既に3年目ということも踏まえて目標をしっかりと見極めて、次の目標に向かってもらえるようにしたいと思います。今日行われたカテゴリーのほとんどがゴールスプリントだったことを考えると、明日のエリートでは、改めて集団待機のメンバーが必要かもしれないなと感じています。ただ同時に、エリートはよりチーム同士のぶつかり合いという色も濃いので、勝負どころでの逃げが決まる逃げ切りの可能性も大いにあるので、そのふたつのパターンにしっかり対応できるようにしないといけないと感じました。宇都宮ブリッツェンとしてはその2パターンに対応できる選手がそろっていると思いますので、あとは実際のレース中に選手たちにも判断してもらいながらレースを進めたいと思っています。今日は悪天候にも関わらず沢山のファン・サポーターの皆さんに声援を送っていただき、城田選手もレース後に言っていましたが、本当に励みになりました。明日も皆さんの声援にお応えできるように頑張りますので、引き続き熱い応援をよろしくお願いします!」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆[リザルト

[全日本自転車競技選手権大会ロード・レース - MU23 - 160km - ]

1位 中井路雅 (京都産業大学) 3h55m40s 40.73km/h

2位 黒枝咲哉 (鹿屋体育大学) +4s

3位 岡本隼 (和歌山県) +4s

4位 相本祥源政 (法政大学) +4s

5位 間瀬勇毅 (京都産業大学) +4s

6位 松本祐典 (明治大学) +4s

7位 柳瀬慶明 (Coraggio Kawanishi Cycling Team) +4s

8位 草場啓吾 (日本大学) +4s

9位 秋田拓磨 (朝日大学) +5s

10位 片桐善也 (日本大学) +5s

48位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +25s

出走=148名/完走=65名


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[ビッグレースをより厳しくさせる雨が降りしきるバッドコンディション]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[一人きりの厳しい戦いに向け、念入りにウォーミングアップを続ける城田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[ローリングスタートを集団先頭の好位置でこなす]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[普段のJプロツアーとは異なるリズムのレースにもしっかり対応していく]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[レースは終始、雨が降ったり止んだりを繰り返す厳しいコンディションが続いた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[大学生たちからの厳しいマークをかいくぐってアタックを仕掛けるタイミングを探す]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[中盤にできた8人の逃げ集団がブリッツェンのぼりで埋め尽くされたアップダウン区間をクリアしていく]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[ゴールスプリントが濃厚になってきた終盤、集団内でしっかりと脚を溜めて勝負に備える]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[望む通りの形でレースが終えられず、悔しさを爆発させる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[悔しさを噛み殺しながらクールダウン。来年への勝負はここから始まる…]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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2015/06/24

JPT第9戦 JBCF 富士山ヒルクライム

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[上:復帰2戦目ながら、得意のヒルクライムで4位に入った堀選手]
[下:圧倒的な強さを見せたホセビセンテ・トリビオがヒルクライム2連戦で連勝を飾った]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

6月21日(日)に、2015年のJプロツアー第9戦「JBCF 富士山ヒルクライム」が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

鈴木真理
鈴木譲
大久保陣
青柳憲輝
堀孝明
城田大和


2015年のJプロツアー第9戦となる「JBCF 富士山ヒルクライム」が、静岡県小山町にあるふじあざみラインの激坂ヒルクライムコース(全長11.4km/標高差1,200m/平均勾配10%/最大勾配22%)で開催され、前戦の栂池高原ヒルクライムでも圧倒的な強さで優勝を飾ったマトリックスパワータグのホセビセンテ・トリビオが優勝。見事にヒルクライム2連戦を連覇しました。

宇都宮ブリッツェン勢は、怪我による長期離脱から復帰して2戦目の堀選手が、まだまだベストコンディションとはいかないものの、持ち前の登坂力を発揮して表彰台にあと一歩に迫る4位に入る走りを見せています。




全日本選手権個人TTと同日開催となった、今年の富士山ヒルクライム。

各チームとも、TT組と富士山組に日本人選手が分かれる中、強力な外国人選手がフル出場するマトリックスパワータグ勢を中心にレースが展開されることが予想されます。

宇都宮ブリッツェンは、ヒルクライムで上位進出が期待される増田選手がTTに出場するため不在。上りに強い鈴木譲選手・堀選手・城田選手の3選手を中心に、各選手が自分の限界値で激坂に挑みました。

レースがスタートすると、戦前の予想通りマトリックスパワータグのトリビオ選手とベンジャミン選手が主導権を握る展開に。

そこに単独参戦の早川選手(AISAN)が食らいつき、さらにその後ろを堀選手(宇都宮ブリッツェン)とホワイトハウス選手(UKYO)が続く展開となります。

宇都宮ブリッツェンとしては、そこに城田選手も食らいつきたかったところでしたが、不運にも両輪がパンクするアクシデントに見舞われて遅れてしまいます。

その後、レースは先頭3名から単独で飛び出したトリビオ選手(マトリックス)が他を寄せ付けない安定した走りで独走。2位以下に1分以上の差をつけて、

前戦の栂池高原ヒルクライムに引き続き優勝を飾り、見事にヒルクライム2連勝を達成しました。

宇都宮ブリッツェン勢は、復帰2戦目ながら持ち前の登坂力の高さを発揮した堀選手が表彰台には届かなかったものの、復活を印象づける4位でフィニッシュしてレースを終えています。

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


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◆[リザルト

[JBCF 富士山ヒルクライム - JPT第9戦 - 11.4km - ]

1位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 41m34s 16.45km/h

2位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) +1m12s

3位 早川朋宏 (AISAN Racing Team) +1m16s

4位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +2m16s

5位 ダニエル・ホワイトハウス (Team UKYO) +2m24s

6位 才田直人 (レモネードベルマーレレーシングチーム) +2m40s

7位 畑中勇介 (Team UKYO) +2m43s

8位 アイラン・フェルナンデス (マトリックスパワータグ) +2m44s

9位 山本隼 (Team UKYO) +2m57s

10位 小清水拓也 (レモネードベルマーレレーシングチーム) +3m19s

17位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +4m12s

33位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +7m27s

49位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +9m37s

51位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +9m40s

66位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +11m48s

出走=76名/完走=76名

◆2015年Jプロツアー 個人ランキング

1位 畑中勇介 (Team UKYO) 4,813P

2位 パブロ・ウルタスン (Team UKYO) 4,567P

3位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 4,316P

4位 窪木一茂 (Team UKYO) 3,936P

5位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 3,722P

6位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) 3,720P

◆2015年Jプロツアー チームランキング

1位 Team UKYO 19,648P

2位 マトリックスパワータグ 16,314P

3位 宇都宮ブリッツェン 13,378P

4位 那須ブラーゼン 8,290P

5位 レモネードベルマーレレーシングチーム 7,544P

6位 AISAN Racing Team 5,910P

ルビーレッドジャージ 畑中勇介 (Team UKYO)

ピュアホワイトジャージ 新城雄大 (那須ブラーゼン)


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[レース前日に御殿場市に到着。早速、決戦ホイールの状態を確認する堀選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[静かにトレーニングの準備を進める大久保選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[好調を維持する城田選手には上位進出の期待がかかる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[コンスタントに実力を発揮できる鈴木譲選手の存在は、チームにとって大きな力となる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[監督不在のミーティングを、鈴木真理キャプテンと田村メカがしっかりと仕切る]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[上りでの力は証明した堀選手。少しでも早い完全復活が待たれる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[きっちりと自分の役割を果たした鈴木譲選手は17位でフィニッシュ]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[コンディションをキープする青柳選手は33位。全日本ロードでの活躍にも期待がかかる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[不得手なヒルクライムを49位でフィニッシュした大久保選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[両輪パンクに見舞われた城田選手は想定外の51位。全日本ロードU23での巻き返しに期待したい]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[全日本ロードに向けた追い込みでコンディションの谷間にあった鈴木真理選手は66位でフィニッシュ]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

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全日本選手権 個人タイム・トライアル・ロード・レース大会

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[上:強雨の中、持てる限りの走りを見せた増田選手だったが、わずか3.65秒届かず]
[下:平均速度45.1km/hの中村選手が2015年全日本選手権個人TT王者に輝く]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

6月21日(日)に、全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の2名がエントリー。

増田成幸
阿部嵩之


タイムトライアルの日本一を決める「第19回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会」が、関東地方では初開催となる、栃木県大田原市のふれあいの丘周辺特設コースで開催されました。

 

曇天の中、各カテゴリに分かれて選手たちがスタートしていきますが、男子最高峰のME(男子エリート)がスタートし、有力選手が控える最終組となる第2ウェーブに入ると、厳しい大雨が選手たちに襲いかかる展開となります。

 

そんな中、有力候補の選手たちを抑えて、イナーメ信濃山形の中村龍太郎選手が初優勝を遂げました。

 

宇都宮ブリッツッェン勢は、増田選手が惜しくも3.6秒届かず2位でゴール。
怪我の完治していない阿部選手は12位でゴールしています。

 

タイムトライアルの日本人最速選手を決めるレースとして、毎年熱戦が繰り広げられている全日本選手権個人TT。宇都宮ブリッツェンからは、増田選手と阿部選手の2名が出場しました。

 

昨年の同レースで4位に入った阿部選手は、この大会を今シーズン最大の目標としてコンディションを作ってきましたが、先月のツアー・オブ・ジャパン最終ステージで落車に巻き込まれ、手のひらの一部を骨折し、ダンシングもできない状態の中、痛みと戦いながらのスタートとなりました。

 

一方の増田選手は、ツール・ド・台湾での落車による骨折も回復し、コンデションも上々。登坂路だけでなく平坦路でも力を発揮できる脚を生かし、優勝を視野に入れてスタートしました。

 

優勝候補が多く走る第2ウェーブの1周回目を1622秒のトップタイムで通過したのは、中村選手(イナーメ信濃山形)。続いて11秒遅れでタイムトライアルを得意とする窪木選手(チームUKYO)、さらに2秒差で増田選手(宇都宮ブリッツェン)が通過していきます。


怪我の状態が心配された阿部選手は
1周回目を1659秒で通過。各コーナーでダンシングができないため、直線路に立ち上がった後に素早くトップスピードに乗せられないことが大きく響いてしまうこととなります。


レースは2周回目を終了しても、中村選手
(イナーメ信濃山形)がトップタイム3310(1648)をキープ。しかし、1周回目よりラップタイムを20秒落としての通過となり、有力選手たちの追い上げが届くかどうかに注目が集まる展開となります。


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周回目を終えた時点で、2番手は3318(1643)で通過の増田選手(宇都宮ブリッツェン)。3番手は3326(1653)で通過の窪木選手(Team UKYO)となり、増田選手(宇都宮ブリッツェン)が窪木選手(Team UKYO)を抜き、中村選手とのタイム差を縮めて、勝負は最終周回の走りを残すのみとなります。


そして迎えた、最終ラップ。この周回で経験値に優るレース巧者の増田選手
(宇都宮ブリッツェン)と窪木選手(Team UKYO)が中村選手(イナーメ信濃山形)を逆転し、2名での優勝争いに持ち込むかと思われましたが、中村選手(イナーメ信濃山形)は最終ラップでペースを立て直して4954(1644)でゴール。


大会前の予想ではまったく優勝候補には上がっていなかった中村選手
(イナーメ信濃山形)が叩き出した好タイムに、会場も騒然となります。


中村選手
(イナーメ信濃山形)のゴールから4分後、増田選手(宇都宮ブリッツェン)は最終周回でペースをあげてゴールラインを通過しますが、495812(1640)で、3.6秒届かず。


3位には、最終ラップで驚異的な追い上げをみせた西園選手(ブリヂストンアンカー)が
495820(1619)でフィニッシュ。増田選手(宇都宮ブリッツェン)0.08秒差の3位となりました。


怪我の状態に苦しんだ阿部選手は
5120秒の12位でゴールしています。


清水監督コメント

「足元の悪い中、応援に駆けつけていただき、ありがとうございました。しかし、優勝を視野に入れいただけにとても悔しいです。ウェットなコンディションでコーナーを攻めきれなかった増田選手がわずか3.6秒差。フィジカル的には良いコンディションで臨んだレースだけに、悔いが残りますが、新たな課題も見つかったと思いますし、こういう悔しさを力に変えられる選手なので、さらなるパワーアップが期待できるはずです。阿部選手も痛みに耐えてよく頑張ってくれました。来週の全日本ロードでは、気持ちを切り替えて全員で優勝を勝ち取りたいと思います」


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◆[リザルト
[全日本選手権 個人タイム・トライアル・ロード・レース大会 - ME(男子エリート) - 37.2km - ]
1位 中村龍太郎 (イナーメ信濃山形) 49m54s42 44.72km/h
2位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +3s65
3位 西薗良太 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +3s78
4位 窪木一茂 (Team UKYO) +16s13
5位 佐野淳哉 (那須ブラーゼン) +30s39
6位 山本元喜 (NIPPO-Vini Fantini) +37s19
7位 岡篤志 (EQADS) +51s10
8位 土井雪広 (Team UKYO) +1m00s02
9位 石橋学 (NIPPO-Vini Fantini) +1m08s85
10位 武井亨介 (FORZA・YONEX) +1m19s83
12位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +1m25s77
出走=35名/完走=34名

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[今年の全日本選手権前半戦、個人タイムトライアルが大田原市で開幕する]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[多数の地元メディアからインタビューを受ける増田選手に期待が集まる]
photo(C):Tatsuya.Sskamoto/STUDIO NOUTIS
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[オイルを塗りながら選手のコンディションを確認する清水監督]
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[TOJで手を骨折した阿部選手は、テーピングでガチガチに固めてレースに臨む]
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[出走ギリギリまで、選手とバイクのフィーリングの微調整をする針谷メカ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[第2ウェーブ、予想されていた雨がついに降り出す中、出走に備えて集中を高める増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[勢いよく飛び出していく増田選手。37.2kmの自分との戦いが始まる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[眼を閉じ、祈る阿部選手。全日本選手権に懸ける想いがピークに達する]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[「アベタカー!」と大きなファンの掛け声の中、出走した阿部選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[スタート/フィニッシュまで2km地点の長い上り坂もスピードを緩めない増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[怪我に痛みに耐えながら上り坂を登る阿部選手。得意の下りまで我慢が続く]
photo(C):Tastuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[最終周回へ向けて、コース終盤の激坂を駆け上がる増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[コーナーを丁寧にクリアし、最終周回へ向かう阿部選手]
photo(C):Tastuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[終始スピードを保ち全てを出し切った増田選手が49分58秒08でフィニッシュ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[51分20秒20。様々な感情がこみ上げる中、阿部選手の全日本選手権個人TTが終わった]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[日本一をつかむまで、宇都宮ブリッツェンの挑戦は続く…]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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2015/06/10

JPT第8戦 JBCF 栂池高原ヒルクライム

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[上:全日本選手権に向け尻上がりに調子を上げる増田選手は、2年連続で2位に入る走りを見せた]
[下:それまでのタイムを大幅に上回るコースレコードで連覇を飾ったホセビセンテ・トリビオ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

6月7日(日)に、2015年のJプロツアー第8戦「JBCF 栂池高原ヒルクライム」が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の7名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
大久保陣
青柳憲輝
堀孝明
城田大和


2015年Jプロツアー第8戦となる「JBCF 栂池高原ヒルクライム」が、長野県栂池高原の特設ヒルクライムコース(全長17.1km/標高差1,200m/平均勾配7%/最大勾配10%)で開催され、先のツール・ド・熊野から尻上がりに調子を上げていることを証明する走りを見せつけていたホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)がコースレコードを大幅に短縮する独走で優勝。昨年に続き連覇を達成しました。

宇都宮ブリッツェン勢は、優勝したトリビオ選手(マトリックスパワータグ)から50秒遅れてしまったものの、増田選手が自己ベストまで2秒差に迫る走りで2位。さらに城田選手と鈴木譲選手が自己ベストを上回るタイムでそれぞれ6位と9位に入ってトップ10に3選手を送り込み、最低限の結果を残してレースを終えています。

ステージレース2連戦を戦い抜き、久しぶりのJプロツアーとなった宇都宮ブリッツェン。

宇都宮ブリッツェンは、これまで栂池高原ヒルクライムで2011年・12年と連覇を飾っているほか、昨年も2位に入っている増田選手を筆頭に、好調をキープする鈴木譲選手と城田選手をトップ10に送り込むことを念頭に、今レースが今シーズン初レースとなる堀選手も勝負に絡んでいくというプランでレースに臨みました。

レースはスタートから、ツール・ド・熊野で個人総合優勝を達成したプラデス選手(マトリックス)とチームメートのトリビオ選手(マトリックス)が先頭に立ってペースを上げていく展開となります。

宇都宮ブリッツェンは、復帰初戦の堀選手がこの動きに対応してつなぐと、その後を引き受ける形となった増田選手が5名の先頭集団でレースを展開させる形となります。

トリビオ、プラデス(マトリックス)

増田(宇都宮ブリッツェン)

土井(Team UKYO)

雨澤(那須ブラーゼン)

メイン集団

その後、先頭は増田選手(宇都宮ブリッツェン)とマトリックスの外国人選手2名となりますが、少しするとプラデス選手(マトリックス)が遅れ、トリビオ選手(マトリックス)と増田選手(宇都宮ブリッツェン)の2名が先頭に。早くも昨年のレースの再現か!?という展開となります。

しかし、ツール・ド・熊野でも圧倒的な走りを見せていたトリビオ選手(マトリックス)は、ここから更にペースアップ。増田選手(宇都宮ブリッツェン)を置き去りにして独走体制を築きます。

結局、レースはそのままトリビオ選手(マトリックス)が独走を続け、2011年に増田選手(宇都宮ブリッツェン)が記録したコースレコードを49秒上回るタイムで優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、増田選手がトリビオ選手(マトリックス)から50秒遅れてゴールとなったものの、かつて自分が記録したコースレコードからわずか2秒遅れとなるタイムで2位。さらに、城田選手が6位、鈴木譲選手が9位に入り、トップ10に3選手を送り込むという目標は達成。チームランキング首位を独走するTeam UKYOとのポイントを若干ですが縮めることに成功しています。

清水監督コメント

「今日のレースは、この先に控える全日本選手権に向けて選手全員の調子が上向いていることを実感ている中でのレースとなりました。結果としても、選手たちは実力通りの力を発揮してくれましたし、まずまずの結果だったと思っています。2位に入った増田選手は、コースレコードを記録した時よりも確実に平坦での速さも身に付けてきている中で、わずか2秒遅れという非常に良い状態であることが確認できました。優勝したトリビオ選手がケタ違いの強さだったという印象で、ツール・ド・熊野でも個人総合5位ながら“1番強かった”と言われる走りを見せていたので、今日も彼本来の走りが発揮されてきているな、と。これからのレースも強敵になるなと実感しました。チームとしては、トップ10に城田選手と鈴木譲選手を送り込むというプランを立てた中で、その2人が自己ベストのタイムを出してトップ10に入ってくれたことは良かったと思っています。ただ、上位をマトリックスに固められてしまったことは反省しなければいけない部分なので、次のレースからはしっかりと変えていかなければいけないと思っています。厳しいレースが続くと思いますが、チームとしてしっかりまとまって、この後のレースも戦っていきたいと思います」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


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◆[リザルト

[JBCF 栂池高原ヒルクライム - JPT第8戦 - 17.1km - ]

1位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 47m31s 21.58km/h

2位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +50s

3位 安原大貴 (マトリックスパワータグ) +2m07s

4位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) +2m07s

5位 才田直人 (レモネードベルマーレレーシングチーム) +2m16s

6位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +2m23s

7位 田窪賢次 (マトリックスパワータグ) +2m33s

8位 土井雪広 (Team UKYO) +2m34s

9位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +2m42s

10位 山下貴宏 (シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDAレーシングチーム) +3m06s

11位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +3m18s

30位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +5m40s

34位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +6m28s

61位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +10m41s

出走=86名/完走=85名

◆2015年Jプロツアー 個人ランキング

1位 パブロ・ウルタスン (Team UKYO) 4,567P

2位 畑中勇介 (Team UKYO) 4,413P

3位 窪木一茂 (Team UKYO) 3,936P

4位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 3,722P

5位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 3,316P

6位 オスカル・プジョル (Team UKYO) 3,310P

◆2015年Jプロツアー チームランキング

1位 Team UKYO 18,298P

2位 マトリックスパワータグ 14,214P

3位 宇都宮ブリッツェン 12,538P

4位 那須ブラーゼン 8,170P

5位 レモネードベルマーレレーシングチーム 6,444P

6位 AISAN Development Team 5,910P

ルビーレッドジャージ パブロ・ウルタスン (Team UKYO)

 

ピュアホワイトジャージ 新城雄大 (那須ブラーゼン)


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[当日は、北アルプスがはっきり望めるほどの快晴が朝から続いた]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[9時のスタートに合わせ、選手たちは早朝から食事を摂って準備を進める]
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[今季、本来の走りが戻ってきた青柳選手が静かに準備を始める]
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[不得手のヒルクライムに向けて念入りにローラーでアップを続ける鈴木真理選手]
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[例年にない晴天に気温は上昇。清水監督も選手たちの補給の準備に追われる]
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[この日が今季初戦となった堀選手も、得意のヒルクライムで存在感を示そうとアップに熱が入る]
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[スタート直後から接戦が予想されるため、時間ギリギリまでアップが続く]
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[トップ10入りが期待される鈴木譲選手が、清水監督にスタートジェルを塗ってもらう]
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[同じくトップ10入りを期待される城田選手が、極限まで集中を高める]
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[優勝候補の1人である増田選手が、JBCFオフィシャルのインタビューを受ける]
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[残雪と抜けるような青空、新緑がここにしかない景色を作り出すフィニッシュ地点]
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[自己ベストと遜色ないタイムで2位フィニッシュする増田選手]
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[熊野で得た自信をこのレースでもしっかりと発揮した城田選手は6位でフィニッシュ]
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[その安定感ある走りが、常にチームに落ち着きを与える鈴木譲選手は9位]
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[復帰初戦ながらトップ10に肉薄する11位でフィニッシュした堀選手]
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[状態を確かめるように自分のペースで走りきった鈴木真理選手は30位でフィニッシュ]
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[すべてを出し切るような粘り強い走りが戻ってきた青柳選手]
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[昨年よりも着実に上りもこなせるようになった大久保選手が下山してチームピットへ戻る]
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2015/06/02

ツール・ド・熊野 第3ステージ

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[上:フィニッシュ後、個人総合時間をジャンプアップさせた鈴木譲選手を増田選手が讃える]
[下:コンスタントな走りを見せた城田選手が、大逆転でU23ジャージに袖を通した]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

5月28日(木)〜31日(日)の4日間にわたり、UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
大久保陣
青柳憲輝
城田大和


UCI-2.2のステージレース「ツール・ド・熊野」の第3ステージが、テクニカルかつハイスピードな太地半島の周回コース(1周=10.0km)で開催され、中盤にできた4名の逃げ集団から最後は単独になっても逃げ続けた、アタックチームガストのトマス・ラボウが見事に逃げ切りでステージ優勝を飾りました。

総合成績は、個人総合時間=ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)、個人総合ポイント=ニール・ヴァンデルプローグ(アヴァンティレーシング)、個人総合山岳=中根(愛三工業レーシング)、そしてチーム総合=ブリヂストンアンカーという内容で全日程を終了しています。

宇都宮ブリッツェン勢は、前ステージまでで個人総合時間8位につけていた鈴木譲選手のボーナスタイム獲得による順位アップを目指してこの最終ステージに挑み、見事に1度目のスプリントポイントを2番手通過で2秒のボーナスタイムを獲得した鈴木譲選手が個人総合時間で順位を2つ上げて6位でUCIポイントを獲得。また、U23のリーダーに贈られるホワイトジャージを城田選手が獲得しました!

第2ステージ熊野山岳で個人総合時間争いに大きな動きが出て迎えた、ツール・ド・熊野の最終ステージとなる第3ステージ。リーダージャージを着るベンジャミン選手(マトリックス)と2位ゴロドニチェフ選手(RTSサンティック)とのタイム差は8秒、3位モニエ選手(ブリドストンアンカー)とは10秒と上位3選手の混戦模様に加え、5位のトリビオ選手(マトリックス)から11位のルバ選手(ブリヂストンアンカー)までのタイム差はわずか3秒と、こちらも混戦状態。

ブリヂストンアンカーとRTSサンティックが個人総合時間での大逆転を狙うのか?逆にリーダーチームのマトリックスが守り切るのか?ということと同時に、UCIポイント圏内の8位を狙う選手たちによるボーナスタイム争いにも注目したいところです。

宇都宮ブリッツェンは、個人総合時間でUCIポイント圏内の8位につける鈴木譲選手にスプリントポイントでボーナスタイムを獲得させて順位アップをすることを最大のテーマに、混戦必至の最終ステージに臨みました。

レースがスタートすると、山岳ポイントやボーナスタイムを狙う選手やステージ優勝を狙う選手などが入り乱れ、積極的にアタックを仕掛け合う展開となり、数名の選手が飛び出しては集団に吸収されるという流れが続きます。

そして迎えた、20km地点に設定された1度目のスプリントポイント。宇都宮ブリッツェンは体調不良でその後レースを降りることになる大久保選手が、最後の力を振り絞って鈴木譲選手を引き上げてスプリントポイント争いに送り込みます。

鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)はトリビオ選手(マトリックス)、初山選手(ブリヂストンアンカー)ら個人総合時間を僅差で争う選手たちとスプリント勝負を開始。鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)はトリビオ選手(マトリックス)に次いで2番手でスプリントポイントを通過。見事にミッションを達成して2秒のボーナスタイムを獲得。暫定で順位を6位に上げます。

1度目のスプリントポイントを過ぎた後も、各チームが積極的に攻撃を仕掛け合って集団は活性化したままレースは進んでいきます。

4周回目に入ると、3名の選手が飛び出して逃げ集団を形成。個人総合時間争いに絡まない選手たちで形成されたこの逃げ集団をメイン集団は容認。ようやくレースは落ち着きを見せます。

ラボウ(アタックチームガスト)

吉岡(那須ブラーゼン)

カヤディ(ペガサスコンチネンタル)

↓ 約50秒

メイン集団

レースはこのまま2周回ほど進み、7周回目を迎えるとメイン集団の中から逃げ集団を追走しようとする選手が飛び出して一時は追走集団を形成しますが、敢え無く集団に吸収されます。

レースも残り3周回となる8周回目に入ると、逃げ続けていた先頭集団からU23ジャージを着るカヤディ選手(ペガサスコンチネンタル)が脱落。追いついてきたメイン集団に踏みとどまることもできずに遅れていき、この段階でU23ランキングで2位につけていた城田選手(宇都宮ブリッツェン)が約3分のビハインドを挽回出来ればU23ジャージを獲得できる可能性が出てきます。

逃げ集団はラボウ選手(アタックチームガスト)と吉岡選手(那須ブラーゼン)の2名となりながらも、メイン集団とのタイム差を1分30秒ほどつけて逃げ続けますが、9周回目に入るとラボウ選手(アタックチームガスト)が単独で飛び出して遅れた吉岡選手(那須ブラーゼン)は集団に吸収され、レースはラボウ選手(アタックチームガスト)とメイン集団という図式となって、レースは最終周回を迎えることとなります。

ラボウ(アタックチームガスト)

↓ 約1分12秒

メイン集団

メイン集団はリーダーチームのマトリックスと、ヴァンデルプローグ選手でのスプリント勝負に持ち込みたいアヴァンティレーシングがコントロールを開始。

ペースを上げながら単独で逃げ続けるラボウ選手(アタックチームガスト)とのタイム差を縮めていきます。

しかし、メイン集団のペースアップは僅かに届かず、ラボウ選手(アタックチームガスト)が単独でフィニッシュ地点に現れ、両手を高々と上げて余裕のフィニッシュ。見事に逃げ切りでステージ優勝を飾りました。

大集団のゴールスプリントとなった2位争いは、抜群のスプリントを見せたヴァンデルプローグ選手(アヴァンティレーシング)が制し、ポイント賞ジャージを確定させました。

宇都宮ブリッツェンは、ボーナスタイム2秒を獲得した鈴木譲選手が、2番手争いの大集団ゴールスプリントでタイム差なしの21位で安全にフィニッシュ。個人総合時間で見事に順位をふたつ上げて6位でレースを終えました。

また、トップから24秒遅れの30位でフィニッシュした城田選手は、カヤディ選手が大幅に遅れたためにタイムを逆転。U23の選手でトップとなりホワイトジャージを獲得しました。

清水監督コメント

「今日のレースは当初の予定通り鈴木譲選手の個人総合時間でのジャンプアップという目標を達成できました。選手全員がしっかりと自分の役割を果たす動きをしてくれ、最終ステージでようやく自分たちができることを出し切れたかなと感じています。リタイアとなってしまった大久保選手も、体調不良の中で鈴木譲選手のボーナスポイント獲得のためにしっかりと動いていくれ、体調が悪い中でも最低限の役割を果たすという、選手としての意地を見せてくれたのは評価できる部分だと思います。その他の選手もそれぞれが自分が果たすべき役割をしっかりと果たす走りをしているのを見ることができていましたので、それが今日の個人総合時間ジャンプアップにつながったと感じています。城田選手のホワイトジャージも、第2ステージ終了時点では厳しいだろうと思っていたのですが、最後までしっかりコンスタントな走りを見せた城田選手が実力で掴み取ったジャージだったと感じています。今回のツール・ド・熊野は、ロードレースでの勝負勘や勝負どころでのワンアクションといった部分で、ほんの一歩足りなかった瀬戸際での勝負だったと感じています。最終的に個人総合時間6位でUCIポイント獲得という最低限の結果を手にすることはできましたが、もっと上を狙える形もあるということも分かったレースでもありました。チームとして昨年以上の動きはしっかりとできていますので、このまま進化の歩みを緩めずに来年のツール・ド・熊野ではもっと上の結果を手にできるように頑張ります」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆[リザルト

[Tour de KUMANO UCI-2.2 - 第3ステージ 太地半島 - 100.0km - ]

1位 トマス・ラボウ (アタックチームガスト) 2h26m25s 40.9km/h

2位 ニール・ヴァンデルプローグ (アヴァンティレーシングチーム) +2s

3位 鈴木龍 (那須ブラーゼン) +2s

4位 アンソニー・ジャコッポ (アヴァンティレーシングチーム) +2s

5位 野中竜馬 (キナンサイクリングチーム) +2s

6位 入部正太朗 (シマノレーシングチーム) +2s

7位 平井栄一 (チーム右京) +2s

8位 ユン・イン・ホン (アタックチームガスト) +2s

9位 イリヤ・ゴロドニチェフ (RTSサンティックレーシングチーム) +2s

10位 中根英登 (愛三工業レーシングチーム) +2s

21位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +2s

22位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +2s

30位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +24s

41位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +45s

44位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +1m20s

DNF 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン)

出走=85名/完走=55名

個人総合時間 第3ステージ終了時

1位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) 7h49m20s 42.6km/h

2位 イリヤ・ゴロドニチェフ (RTSサンティックレーシングチーム) +8s

3位 ダミアン・モニエ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +10s

4位 中根英登 (愛三工業レーシングチーム) +31s

5位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) +1m13s

6位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +1m16s

7位 初山翔 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +1m17s

8位 ジャイ・クロフォード (キナンサイクリングチーム) +1m17s

9位 トマ・ルバ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +1m19s

10位 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +1m22s

14位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +2m01s

29位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +7m47s

43位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +9m58s

50位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +13m13s

個人総合ポイント 第3ステージ終了時

1位 ニール・ヴァンデルプローグ (アヴァンティレーシングチーム) 55P

2位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) 33P

3位 トマス・ラボウ (アタックチームガスト) 30P

個人総合山岳 第3ステージ終了時

1位 中根英登 (愛三工業レーシングチーム) 18P

2位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) 14P

3位 ダミアン・モニエ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 8P

チーム総合 第3ステージ終了時

1位 ブリヂストンアンカーサイクリングチーム 23h30m49s

2位 愛三工業レーシングチーム +17s

3位 チーム右京 +4m51s

4位 宇都宮ブリッツェン +8m11s

各賞ジャージ 最終着用者

リーダー・ジャージ(個人総合) ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ)

ポイント・ジャージ(ポイント賞) ニール・ヴァンデルプローグ (アヴァンティレーシング)

KOM・ジャージ(山岳賞) 中根英登 (愛三工業レーシングチーム)

U23・ジャージ(新人賞) 城田大和 (宇都宮ブリッツェン)


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[雨予報だった天候も回復し、空には吉兆を予感させる虹がかかる]
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[この日もWAKO'Sのケミカルが選手たちのパフォーマンスをサポートする]
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[高温多湿な中でのレースを前に、ローラーで入念にアップをする鈴木真理選手と青柳選手]
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[個人総合時間のジャンプアップを託された鈴木譲選手が静かに集中を高める]
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[スタート前には、子供たちによるストライダーレースが会場を盛り上げた]
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[各チームの思惑が絡み合う最終ステージの幕が切って落とされる]
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[チーム最年少の城田選手も落ち着いた表情でレースに入っていく]
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[戦況を見極めながら、メイン集団内でKOMポイントへと向かっていくブリッツェンの選手たち]
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[体調不良に苦しみながらも集団前方へポジションを上げていく大久保選手]
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[大久保選手のリードアウトを受けて、鈴木譲選手が1度目のスプリントポイントに挑む]
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[先行する3名の選手に単独でブリッジをかけようとアタックする鈴木真理選手]
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[終盤に向けてペースアップするプロトンでしっかりとポジションをキープする鈴木譲選手を増田選手が献身的にサポート]
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[単独になりながらも逃げ続けたラボウが、見事逃げ切り勝利を飾った]
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[ゴールスプリントを安全に集団内ゴールし、鈴木譲選手は個人総合でふたつ順位を上げることに成功した]
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[先頭集団から24秒遅れでゴールした城田選手は、大逆転でホワイトジャージを手にした]
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[大役の任から解放され安堵の表情を浮かべる鈴木譲選手と、チームにジャージをもたらした城田選手]
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[今レースU23最強の男が、笑顔でインタビューに応える]
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