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2015/05/20

ツアー・オブ・ジャパン 第3ステージ

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[上:個人総合時間日本人トップをキープするスプリントを見せた増田選手]
[下:抜群のタイミングでスプリントを開始したマリーニが大集団スプリントを制した]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

5月17日(日)〜24日(日)の8日間に渡り、UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」が開催されています。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
大久保陣
青柳憲輝


UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の第3ステージが、ハイスピード系コースとして知られている岐阜県美濃市の1周21.3kmの公道サーキットコースで開催され、約80人の集団スプリントをニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が見事に制しました。

宇都宮ブリッツェン勢は、大久保選手でのゴールスプリント勝負でのUCIポイント獲得を狙いましたが、大集団スプリント特有の激しい位置取り争いで埋もれてしまい36位。個人総合時間で日本人トップの22位につけている増田選手の32位が最高順位でレースを終えています。

新設された第2ステージのいなべステージで早くも個人総合時間争いに動きが出た今年のツアー・オブ・ジャパン。例年であればハイスピードバトルの末に集団ゴールスプリントが繰り広げられるこの美濃ステージでも、個人総合の順位を守ろうとするチームとステージ優勝を狙おうとするチームによる激しい主導権争いが巻き起こることが予想されます。

宇都宮ブリッツェンは、個人総合時間で上位を伺える位置にいる増田選手と鈴木譲選手を翌日の南信州ステージに向けて温存し、タイム差を失わなずにゴールすることを重視。

その一方で、今季好調の大久保選手をエーススプリンターに据え、最終周回の上りに鈴木真理選手と青柳選手が大久保選手を良い位置で送り込み、下りから最終ストレートまでを阿部選手が引いて大久保選手を発車して勝利を狙うというプランでレースに臨みました。

うだつの上がる街並みをパレードスタートし、4kmのパレード区間を経てアクチュアルスタートが切られたレースは、いきなり2名の選手がアタックを仕掛けて集団とのタイム差を一気に奪う展開となります。

ロエ(ドラパック)

フェルナンデス(マトリックス)

メイン集団

メイン集団はこの逃げを容認し、リーダージャージを抱えるスカイダイヴドバイがコントロールに入る展開に。

すると、30kmを過ぎようかという段階で、2名での逃げは得策ではないと判断したのか、フェルナンデス選手(マトリックス)は自ら集団に戻る動きを見せ、先頭はロエ選手(ドラパック)の単独逃げという展開になります。

スカイダイヴドバイがコントロールするメイン集団は、ロエ選手(ドラパック)を2分~2分30秒程度のタイム差で泳がせる形でレースは淡々と進んでいきます。

ロエ(ドラパック)

↓ 2分~2分30秒

メイン集団

レースも残り50kmを切る90kmを過ぎようかという段階になると、メイン集団が少しずつペースアップを開始して、単独で逃げ続けるロエ選手(ドラパック)を捕まえるタイミングを探りながらタイム差を縮めていく展開となります。

そして、レースも残り2周回に入った110kmの段階でロエ選手(ドラパック)は集団に吸収されて一つに。レースは振り出しに戻った状態で最終周回へと入っていきます。

最終周回に入ると、各チームともにゴールスプリントを意識しての位置取りを繰り返しながらレースを進めていく展開に。

宇都宮ブリッツェンも当初のプラン通り、上りに入る手前から鈴木真理選手と青柳選手が集団先頭でペースを上げ、集団をタテに伸ばす絶妙なアシストを見せ、大久保選手と阿部選手をいい位置で上りに送り込むことに成功します。

アシストを受けていい位置で上りに入った大久保選手と阿部選手でしたが、集団中央で上り区間をクリアしていたため、両サイドから上がってきた他チームの選手に被されてしまい、少しずつ集団内に埋もれてしまう展開に。

阿部選手が得意とする下りに入っても抜け出すルートをなかなか見つけ出せず、決して良いとは言えないポジションで最終コーナーをクリアしてフィニッシュへと続くストレートへと入っていきます。

そして、勝負は大集団でのゴールスプリントへ。

真っ先に仕掛けたのはジョーンズ選手(ドラパック)でしたが若干早掛けの感は否めず、その番手からタイミングを見て勢いよく飛び出したマリーニ選手(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、シュピレフスキー選手(RTSサンティック)、パリーニ選手(スカイダイヴドバイ)に次々と交わされてしまいます。万全な状態で飛び出したマリーニ選手(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が追いすがる選手たちを振り切り、見事にステージ優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、集団に埋もれてしまい厳しい位置からのスプリントとなってしまった大久保選手が実力を発揮し切れずに36でフィニッシュ。個人総合時間のタイム差を守るために単騎でスプリントに挑んだ増田選手のタイム差なし32位がチーム最高順位でレースを終えました。

この結果、増田選手は個人総合時間23位で日本人最高位をキープ。また、同じくタイム差なしの55位でフィニッシュした鈴木譲選手も個人総合時間で日本人4番手をキープして、明日の南信州ステージに挑むこととなっています。

清水監督コメント

「今日のレースは、ここまでの総合成績など全体を見てみて、恐らくスプリントになる可能性が高いと判断して大久保選手のスプリント一本でレースに臨みました。予想通りの展開のレースとなったので、チームとしてもその流れに合わせて最終局面まで大久保選手のスプリントに向けた動きができていたと思います。ただ、大久保選手も若干ですが経験不足の部分があって、国際レースでの激しく厳しい位置取りの中では力が一歩たりなかったかなという印象です。明日の第4ステージは、個人総合を争う選手たちも積極的に動いてくると思いますし、その後が持脚勝負の富士山ステージでもあるので、実力者たちの動きを上手く利用しながら、少ないチャンスを見つけ出して勝利を目指したいと思います。なかなか結果が出せていない状況では何も言えないというもどかしさを感じていますが、チームの調子は決して悪くありません。この後も一つひとつのステージを大切に戦っていきます」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


◆[リザルト

[ツアー・オブ・ジャパン UCI-2.1 - 第3ステージ 美濃 - 139.9km]

1位 ニコラス・マリーニ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 3h32m18s 39.5km/h

2位 ポリス・シュピレフスキー (RTSサンティックレーシングチーム) st

3位 アンドレア・パリーニ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) st

4位 ブレントン・ジョーンズ (ドラパックプロフェッショナルサイクリング) st

5位 ニッコロ・ボニファジオ (ランプレ・メリダ) st

6位 土井雪広 (チーム右京) st

7位 寺崎武郎 (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) st

8位 黒枝咲哉 (日本ナショナルチーム) st

9位 ヴァレリオ・コンティ (ランプレ・メリダ) st

10位 ニール・ヴァンデルプローグ (アヴァンティレーシングチーム) st

32位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) st

36位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) st

38位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) st

55位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) st

92位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +3m54s

93位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +3m54s

出走=96名/完走=96名

個人総合時間 第3ステージ終了時

1位 ラファー・シティウィ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) 6h45m36s 40.1km/h

2位 フランシスコ・マンセボ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) +19s

3位 アダム・フェラン (ドラパックプロフェッショナルサイクリング) +23s

4位 ルカ・ピベルニク (ランプレ・メリダ) +26s

5位 ダミアン・モニエ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +32s

6位 ジャイ・クロフォード (キナンサイクリングチーム) +33s

7位 トマ・ルバ (ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +35s

8位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール (タブリーズペトロケミカルチーム) +36s

9位 アミール・ザルガリ (ピシュガマンジャイアントチーム) +38s

10位 イリヤ・ゴロドニチェフ (RTSサンティックレーシングチーム) +38s

23位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +1m08s

28位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +1m10s

71位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +4m58s

79位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +5m52s

81位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +7m57s

85位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +9m03s

個人総合ポイント 第3ステージ終了時

1位 ラファー・シティウィ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) 27P

2位 ニコラス・マリーニ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 25P

3位 フランシスコ・マンセボ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) 25P

4位ブレントン・ジョーンズ (ドラパックプロフェッショナルサイクリング) 24P

5位 ニール・ヴァンデルプローグ (アヴァンティレーシングチーム) 24P

6位 アンドレア・パリーニ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) 22P

個人総合山岳 第3ステージ終了時

1位 マッティア・ポッツォ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 13P

2位 ティモシー・ロエ (ドラパックプロフェッショナルサイクリング) 10P

3位 マリオ・コスタ (ランプレ・メリダ) 9P

4位 ソーフィアン・ハディ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) 5P

5位 チュン カイ・フェン (ランプレ・メリダ) 4P

6位 フランシスコ・マンセボ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム) 3P

チーム総合 第3ステージ終了時

1位 スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム 20h18m32s

2位 ブリヂストンアンカーサイクリングチーム +29s

3位 NIPPO・ヴィーニファンティーニ +34s

4位 ドラパックプロフェッショナルサイクリング +45s

5位 アヴァンティレーシングチーム +46s

13位 宇都宮ブリッツェン +2m25s

※出場チーム数=17チーム

第4ステージ 各賞ジャージ着用者

グリーン・ジャージ(個人総合) ラファー・シティウィ (スカイダイヴドバイプロサイクリングチーム)

ブルー・ジャージ(ポイント賞) ニコラス・マリーニ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ)

レッド・ジャージ(山岳賞) マッティア・ポッツォ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ)

 

ホワイト・ジャージ(新人賞) アダム・フェラン (ドラパックプロフェッショナルサイクリング)


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[うだつの上がる街並みでパレードスタートを待つ選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[大勢詰め掛けた観客の声援を受けながらパレード走行する阿部選手と増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[100人近いプロトンが、長良川沿いの風光明媚なコースを進んでいく]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[徐々に気温が上がっていくコンディションに柔軟に対応する青柳選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[ドラパックのロエ選手が単独で逃げ続ける展開が続く]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
Toj3rd_06
[ゴールスプリントに向けて脚を温存しつつ、次の動きにも備える大久保選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[単騎でスプリントに挑んで32位でフィニッシュした増田選手は、個人総合時間日本人トップをキープ]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
Toj3rd_09
[最終周回のゴールスプリントに向けての動きを振り返る阿部選手と青柳選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
Toj3rd_10
[最後の上り手前の位置取りで抜群の動きを見せた鈴木真理選手が冷静にレースを振り返る]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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