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2015/03/18

JPT第1戦 宇都宮クリテリウム

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[上:スプリンター勢を失う中、残されたメンバーで勝利の糸口を探る選手たち]
[下:体調不良を抱えながらも、TeamUKYOの窪木選手が開幕戦を制した]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

3月15日(日)に、2015シーズンのJプロツアー開幕戦「宇都宮クリテリウム」が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンからは以下の7名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
大久保陣
青柳憲輝
城田大和

2015シーズンのJプロツアー開幕戦となる「JBCF第2回宇都宮クリテリウム」が、栃木県宇都宮市の清原工業団地内に設定された公道特設サーキットコースで開催され、TeamUKYOの窪木一茂選手がゴールスプリント勝負を制して優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンはスプリンター大久保陣選手のゴールスプリント勝負に持ち込み開幕戦勝利を目指しましたが、残り2周回というニュートラルが適用されない段階で発生した集団落車に、大久保選手・鈴木真理選手・鈴木譲選手のスプリント力に優れた3選手が巻き込まれてしまい、残る4選手で勝利を目指す展開に。しかし、スプリンター不在の厳しい状況を好転させることはできず、増田選手の7位が最高順位という結果に終わっています。

待ちに待ったJプロツアー開幕戦「宇都宮クリテリウム」。

今季もホームとなる宇都宮市で開幕を迎えることができた宇都宮ブリッツェンにとっては、昨年の苦い記憶を払拭するとともに、開幕戦勝利で勢いに乗ってシーズンをスタートさせたいところです。

そんな宇都宮ブリッツェンは、シーズンオフから好調を維持する大久保選手をエースに、鈴木真理選手と鈴木譲選手がリードアウトしてゴールスプリント勝負を制するプランを選択。有力チームの有力選手を含む逃げには増田選手、阿部選手、青柳選手、城田選手が対応してレースをコントロール。チームとして盤石の体制を敷いて開幕戦に臨みました。

レースがスタートする前には、3月8日にトレーニングを終えての帰路中の事故で亡くなったマトリックスパワータグの和田力選手への黙祷が捧げられ、最初の1周はチームメートのマトリックスパワータグの選手たちが先頭を引いての追悼走行でレースは始まります。

2周回目に入り、リアルスタートが切られたレースは、各チームの積極的なアタック合戦が繰り広げられる展開となります。TeamUKYOやKINAN、地元の那須ブラーゼンや宇都宮ブリッツェン勢が先頭で主導権を握るための動きが続きますが、同時に、集団後方では落車も起こるなど混沌とした状況が続きます。

しばらくアタックがかかれば吸収される展開が続くまま、4周回目のスプリントポイント賞をイナーメ信濃山形の北野選手が獲得します。

5周回目にはシエルヴォ奈良の山下選手とヴィクトワール広島の中山選手の2名が飛び出すものの、6周回目に入る段階で吸収。そのカウンターでアクアタマユーロワークスの合田選手が飛び出しますがその動きも吸収され、有力チームがレースをコントロール、中堅チームを中心とするクラブチーム勢がそのコントロールをブレイクしようとする状況が続きます。

7周回目に入ると、全日本チャンピオンの那須ブラーゼン佐野選手のアタックで集団が活性化。8周回目に入ると那須ブラーゼン雨澤選手のアタックに続いて5名の選手がブリッジをかけた状態でスプリントポイントへと進んでいきます。このスプリントポイント賞を阿部選手が獲得。昨年果たせななかった最低限の目標である表彰台に上る権利を獲得します。

9周回目が終了する頃にはサルバドール選手(TeamUKYO)と雨澤選手(那須ブラーゼン)の2名が飛び出し、10周回目が終了する段階では集団から10秒程度のアドバンテージを奪って11周回目へと入ります。

その頃、集団内では鈴木真理選手(宇都宮ブリッツェン)や佐野選手(那須ブラーゼン)などの有力選手を含む大規模な落車が発生。混沌とした状態の中でレースは終盤戦へと入っていきます。

その後、先頭2名と集団という展開のまま12周回目のスプリントポイントへ。サルバドール選手(TeamUKYO)が3回目のスプリントポイント賞を獲得して13周回目に入ると、メイン集団が逃げる2名を吸収します。

逃げを吸収して振り出しに戻ったレースは、再びアタックの応酬が繰り広げられる展開となります。しかし、宇都宮ブリッツェンやTeamUKYOなどの有力チームのゴールスプリント勝負に持ち込みたい思惑が集団を支配し、決定的な逃げは決まらない展開が続きます。

TeamUKYOをメインに、宇都宮ブリッツェンもコントロールに加わる展開のまま進むレースは、いよいよ終盤戦に。

最後のスプリントポイント賞となる16周回目に入ると、その前の周回から単独で逃げ続ける佐野選手(那須ブラーゼン)選手にデリアック選手(KINAN)とサルバドール選手(TeamUKYO)が合流し、3名が先行する展開に。

最後のスプリントポイントをデリアック選手(KINAN)が獲得する頃、メイン集団では有力選手3名の先行を嫌った宇都宮ブリッツェン勢が集団のペースを上げて逃げる3名を吸収にかかります。

宇都宮ブリッツェン勢が逃げる3名を吸収した集団は再び混沌とした状態に。18周回目に入ろうかという状況で、集団内では大規模な落車が発生します。そして、この落車がこの後のレースに大きな影響を及ぼすこととなります。

19周回目に入る段階で大規模落車からのニュートラルで復帰しようとする集団内で、メカトラブルの選手が突然停車。そこにメイン集団の選手が次々に突っ込む形となり、再び大規模な落車が発生する事態となります。

宇都宮ブリッツェンはその落車に大久保選手・鈴木真理選手・鈴木譲選手のスプリント力に優れた3名が巻き込まれてしまうこととなります。

そして、この落車は残り2周回ということで、ニュートラルの適用対象外。宇都宮ブリッツェンは、スプリンターを欠いた形でレースを戦わざるを得ない状況に追い込まれます。

4名となった宇都宮ブリッツェンは、残されたメンバーの中で1番スプリント力がある青柳選手でゴールスプリント勝負をすることを瞬時に選択。窮地の状況から勝利を目指して軌道修正します。

そして、勝負は最終周回へ。

選手を残し盤石の体制を敷くTeamUKYO、有力選手をそろえるKINAN勢が精力的に位置取り争いを繰り広げる中に、マトリックス勢も参戦する状況の中、人数を減らしてしまった宇都宮ブリッツェン勢も増田選手が青柳選手を引き連れて先頭争いに食い込もうと決死の動きを続けます。

しかし、序盤から集団コントロールの動きを繰り返して青柳選手(宇都宮ブリッツェン)に、並みいるスプリンターたちとゴールを競り合う力は残されておらず、最後はウルタスン選手(TeamUKYO)のリードアウトを受けた窪木選手(TeamUKYO)がゴールスプリントを制して優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンはエーススプリンター大久保選手を含むスプリンター陣を軒並み失う苦しい状況の中で何とか勝利を目指したものの、増田選手が7位に入るのが精一杯という結果に。またしても、地元での開幕戦で勝利を飾ることができませんでした。

清水監督コメント

「今日は大久保のゴールスプリントでの勝利を最大の目標として、他の有力チームの動きを見ながら、有力選手の逃げ集団ができるような状況であれば鈴木真理選手、鈴木譲選手、青柳選手らを送り込んで対応するという形でレースに臨みました。各チームとも、序盤から昨年の同レースの展開を意識して、前半からゴールスプリントに向けた動きが見える形で、宇都宮ブリッツェンとしても大久保選手でのゴールスプリントでの勝利という第1目標に向けてのいい動きができていたと思います。さらにそこから、残り5周に向けて全選手が集団前方に集まってさらにいい形を作り出し、残り2周に向けて準備を整えていた矢先でとても不運な落車に見舞われてしまい、この落車でスプリンター3選手が巻き込まれて失ってしまう形となって、本来の力を発揮できずにレースを終えることになってしまったのは非常に残念に思っています。ただ同時に、そこから残された4選手が瞬時に切り替えて、スピードのある阿部選手と青柳選手で勝負するという形にシフトできたという部分は、昨年には見られなかった連携の良さが出たと思っています。開幕戦というのは、新しいチームや新しい戦力が加わった中でのレースということで、世界レベルで見ても落車が多いものです。そういった部分も考慮して、最後の落車につながったニュートラルの復帰に関しては、集団はどうしても位置取り争いで道幅いっぱいに広がりますし、集団が過ぎ去った後から復帰させても良かったのではないかと感じている部分でもあります。このことに関しては、レース後に審判団にも話をしに行きましたし、審判団からもそうするべきだったというポジティブな話をいただくこともできました。今回の審判団は、審判長を筆頭に前日の監督会議の段階からレースをしっかりオーガナイズしてくれるという期待の持てる審判団でしたし、今日の落車はどんな審判でも起こり得た事態でもあったと感じている部分でもあります。チームとしては今日のレースで本来の力を出し切れなかった消化不良のレースとなってしまいましたが、各選手の調子はとてもいいですし、ツール・ド・台湾ではきっといいパフォーマンスを発揮できると思っています。今日のレースは昨年以上の観客数で、中でも宇都宮ブリッツェンを応援してくださるファン・サポーターの皆さんが格段に増えたと感じました。今日は皆さんに悔しい思いをさせてしまいましたが、その悔しい思いも台湾に持って行って、しっかり悔しさを晴らして来たいと思っています。次こそチーム本来の力をしっかり発揮できる第1戦だと思って頑張りたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆[リザルト

[JBCF宇都宮クリテリウム - 宇都宮市清原工業団地 - JPT第1戦 - 60.0km - ]

1位 窪木一茂 (TeamUKYO) 1h23m43s 43.0km/h

2位 吉田隼人 (マトリックスパワータグ) st

3位 パブロ・ウルタスン (TeamUKYO) st

4位 野中竜馬 (KINAN Cycling Team) st

5位 畑中勇介 (TeamUKYO) st

6位 中里仁 (レモネードベルマーレ) st

7位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) st

8位 中村龍太郎 (イナーメ信濃山形) st

9位 小畑郁 (なるしまフレンド) +01s

10位 木村圭佑 (シマノレーシング) +01s

13位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +01s

15位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +02s

16位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +02s

68位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +3m28s

68位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +3m28s

68 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) +3m28s

出走=141名/完走=117名

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[今年も選手たちの走りを支えるMERIDAが、針谷メカと田村メカの手で準備される]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[落ち着き払った表情で準備を進める鈴木真理キャプテン]
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[会場には元宇都宮ブリッツェンの飯野智行氏も激励に駆け付けた]
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[ポディウムサインで観客の声援に応えるブリッツェンボーイズ]
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[大久保選手のリードアウト役という重責を担う鈴木譲選手が入念にアップを行う]
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[エスコートキッズに率いられコースインする選手たち]
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[今年もたくさんのファン・サポーターの声援を胸に開幕戦に挑む選手たち]
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[レース前には、1週間前に亡くなった和田力選手に黙祷が捧げられた]
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[左腕の喪章が自転車競技が常に死と隣り合わせの過酷な競技であることを静かに語る]
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[最初の1周回はマトリックスの選手を先頭に追悼走行となった]
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[この日エースを任された大久保選手が力を蓄えつつも好位置をキープする]
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[宇都宮ブリッツェンとTeamUKYOが集団をコントロールする展開が続く]
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[今季もプロトン内の司令塔としての役割が期待される鈴木真理キャプテン]
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[大久保選手のために序盤から集団をコントロールする動きを見せる増田選手]
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[チームオーダーをこなしつつ、きっちりスプリントポイント賞を獲得した阿部選手]
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[終盤の勝負どころに備え、集団内の危険な場所を避けて走行する鈴木譲選手]
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[3年目を迎え徐々にプロトンでの存在感も増してきた城田選手]
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[オフから順調な仕上がりを見せている青柳選手は、積極的に集団をコントロール]
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[今中大介氏と栗村修氏の分かりやすい解説が、レースの流れを伝える]
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[ファン・サポーターの圧倒的な声援を受けて走り続ける選手たち]
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[風格すら漂う走りで、きっちり集団をコントロール増田選手]
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[有力選手3名の先行を、集団のペースを上げて追走するブリッツェンの選手たち]
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[来たるべき勝負の時に備え、集団内で力を蓄える大久保選手]
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[意思を持ったチームとしての追走で、先行する3選手を捕える]
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[終盤に入り、有力チームによる位置取り争いも激しくなっていく]
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[ペースが上がり始めた中、大落車が発生]
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[ニュートラルから復帰する集団内で起きた落車に、メイン集団の選手たちが巻き込まれる]
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[ニュートラル適用外の落車に巻き込まれ、ブリッツェンはスプリンター3人を失った…]
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[8周回目のスプリントポイント賞を獲得した阿部選手がポディウムに上がった]
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[不本意なレースになってしまった感は否めないが、今年もシャンパンファイトに赤白ジャージの姿はなかった]
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[チームのための走りをしながらも、城田選手はピュアホワイトジャージを獲得]
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