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2015/03/24

ツール・ド・台湾 第3ステージ

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[上:6名の逃げ集団で逃げ続け、復活を印象付けた青柳選手]
[下:圧巻のスプリントで第1ステージ続き勝利を飾ったWIPPERT Wouter]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

3月22日(日)〜26日(木)の5日間に渡り、UCI-2.1のステージレース「ツール・ド・台湾」が開催されています。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の5名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
青柳憲輝
※出場チーム=23チーム

UCIアジアツアーのステージレース「ツール・ド・台湾」(UCI-2.1)の第3ステージが台中地域、彰化縣の基本平坦レイアウトのコース舞台に開催され、ラストの上りスプリントで圧倒的な力を見せつけたDRAPAC PROFESSIONAL CYCLINGのWIPPERT Wouterが、第1ステージの台北に続いて優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは過去にこのコースでの優勝経験もある鈴木真理選手でのステージ優勝を目指し、序盤にできた6名の逃げに青柳選手が入るなど見せ場も作りましたが、最後の上りスプリントに絡むことはできず。鈴木譲選手の34位が最高順位でレースを終えています。

5ステージで争われる今年のツール・ド・台湾も、折り返しステージとなる第3ステージを迎えました。前日の第2ステージで個人総合時間争いに大きな動きがあり、ここからは個人総合時間での上位を狙うチーム、ポイントと山岳の各賞を狙うチーム、ステージ優勝を狙うチームと、それぞれのチームがそれぞれの思惑を持ち、絡み合ってレースが進行していくことが予想されます。

前日の第2ステージでエース増田選手が不運な落車に見舞われて大きくタイムを失ってしまった宇都宮ブリッツェンも、個人総合時間から目標をステージ優勝に切り替えて、今日からのステージを戦っていくことになります。

第3ステージの舞台となった彰化縣のコースは10km過ぎに2級山岳があるものの、ほぼ平坦なコースレイアウト。しかし、ゴール前が500mほど上っており、上りスプリントが得意のスプリンターが勝利を狙えるレイアウトと言えます。

宇都宮ブリッツェンでは、過去に鈴木真理選手がこのコースで優勝を飾っており、今回も鈴木真理選手でのステージ優勝を念頭に、個人総合時間でチーム最上位につける鈴木譲もジャンプアップを試みる。序盤から中盤の逃げには阿部選手、青柳選手が積極的に絡んでいくというプランでレースに臨みました。

八卦山大佛をパレードスタートした集団は、リアルスタートが切られるとステージ優勝や各賞を狙うチームが中心となって、激しいアタック合戦が繰り広げられる展開となります。

しかし、決定的な逃げが決まらないまま、集団は2級山岳を通過。下り終えても集団はひとつのままでレースは進んでいきます。

レースが動いたのは、2級山岳を下り終えてから少しした平坦区間。

3名の選手がアタックを仕掛けて飛び出すと、その動きに青柳選手(宇都宮ブリッツェン)も反応。さらに2名の選手がブリッジをかけ、6名の逃げ集団が形成されます。

トーマス(チームシュトーミング)

ステファン(ノボノルディスク)

青柳(宇都宮ブリッツェン)

内間(ジャパンナショナル)

ハン(チャイニーズタイペイ)

ホー(ホンコンチャイナ)

↓ 約45秒

メイン集団

6名の逃げ集団はステファン(ノボノルディスク)を除く5名の選手が協調。ローテーションを繰り返しながらメイン集団とのタイム差を広げていき、50kmを過ぎた頃にはメイン集団とのタイム差を3分30秒にまで広げます。

一方のメイン集団は、リーダーチームのAVANTI RACING TEAMが先頭に立ってコントロール。逃げる6名とのタイム差を追走可能な範囲に抑えて集団をコントロールします。

レースも半分以上の70kmを過ぎ、逃げる6名とメイン集団とのタイム差が4分にまで広がると、メイン集団も少しずつペースを上げ、逃げる6名の選手を吸収するタイミングを計りながらタイム差を縮めていきます。

すると、そのペースが上がったメイン集団内で阿部選手(宇都宮ブリッツェン)がパンクでストップしますが、無事に集団に復帰して事なきを得ます。

レースも90kmを過ぎる頃になると、メイン集団の追走が本格化。リーダーチームのAVANTI RACING TEAMと個人総合2位のアスカリを抱えるPISHGAMAN GIANT TEAMがどんどんペースを上げていきます。

メイン集団のペースアップに伴い、6名の逃げ集団とのタイム差も短縮。100kmに迫ろうかという段階になるとスプリンターを抱えるPARKHOTELや個人総合時間で土井選手が上位につけるTEAM UKYO勢もペースアップに加わり、逃げ集団とのタイム差は2分にまで縮まります。

タイム差を縮められながらも、50km/hのハイスピードで逃げ続ける6名の逃げ集団。青柳選手も積極的な走りでローテーションに加わり、わずかな逃げ切り勝利に懸けて逃げ続けます。

しかし、逃げ集団の懸命の走りをあざ笑うかのように、ペースアップしたメイン集団はタイム差をみるみる短縮していき、残り10kmになる頃にはタイム差は55秒にまで縮まります。

すると、ここまで逃げ続けてきた6名の逃げ集団から、青柳選手(宇都宮ブリッツェン)、内間選手(ジャパンナショナル)、トーマス選手(シュトーミング)、ホー選手(ホンコンチャイナ)が決死のアタック!迫り来るメイン集団に最後まで抵抗する走りを続けます。

しかし、この決死のアタックも実ることはなく、残り5kmでメイン集団が逃げる4名を吸収。勝負は上りスプリントでのゴール勝負に持ち込まれることが濃厚となります。

一方、逃げる青柳選手を除くメイン集団内の宇都宮ブリッツェンの4選手は当初の予定通り、鈴木真理選手でのステージ優勝を狙うことを選択。個人総合時間でジャンプアップを狙う鈴木譲選手と合わせ、阿部選手と増田選手が最後の上りへと2名をいい形で送り込めるように、残り10kmを過ぎて混沌とし始めた集団内で好ポジションを確保するために必死のアシストを続けます。

残り3kmを過ぎる頃になると、メイン集団内では位置取り争いの末に右と左、ふたつの流れが形成される状況となります。

宇都宮ブリッツェンは右の流れに鈴木譲選手が単騎で、左の流れに阿部選手のアシストを受けた鈴木真理選手という形になり、上りスプリントへと入っていきます。

しかし、上りスプリント勝負に入る前の位置取り争いで相当な脚を使っていた宇都宮ブリッツェンが、万全の位置取りからスプリントを開始した強豪スプリンターに付け入る隙は残されておらず、鈴木譲選手が34位で集団ゴールしてレースを終えました。

清水監督コメント

「今日のステージで、ようやくチームとして明確な動きができたなという印象です。総合リーダーチームが集団をコントロールし、総合争いに関係しない選手の逃げであれば容認してもらい易く、逃げ切りでの勝利も可能性があるという状況の中、当初の予定通り阿部選手か青柳選手のどちらかが逃げに乗ることにトライしました。その中で、昨季不調が続いた青柳選手が逃げに乗り、しっかりと復活の走りを見せてくれました。逃げた6名の中でも、ジャパンナショナルの内間選手とシュトーミングのトーマス選手に並んで、青柳選手は強力な走りで逃げ集団を牽引していましたし、彼ら3選手がいなければもっと早くメイン集団に捕まってしまってもおかしくないコースで、残り5kmまで逃げ続けて〝ひょっとしたら逃げ切れるか!?〟ところまでいってくれて、素晴らしい走りだったを思います。メイン集団に残ったメンバーも、上りゴールスプリントに向けてしっかりと動いてくれましたが、残念ながら失敗に終わってしまったのかなと思っています。チームとしては、動き自体は久々の国際レースの中でいい動きができていると思っていますが、もうひとつ結果が付いてきていない要因を的確に捉えて、しっかりと国際レース、アジアツアーでの結果に結びつける『何か』を見つけた上で、結果を残して帰りたいと思っています。まだ、ツール・ド・台湾も2ステージ残されていますし、トライし続けたいと思います」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆第3ステージ[リザルト

[2015 Tour De Taiwan(UCI-2.1) - 3rd Stage Changhua County/第3站 彰化站 - 131.78km - ]

1位 WIPPERT Wouter (DRAPAC PROFESSIONAL CYCLING) 3h01m45s 43.5km/h

2位 TAMOURIDIS Ioannis (SYNERGY BAKU CYCLING PROJECT) st

3位 POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM) st

4位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) st

5位 土井雪広 (TEAM UKYO) +3s

6位 KOCJAN Jure (TEAM SMARTSTOP) +3s

7位 中根英登 (JAPAN NATIONAL TEAM) +3s

8位 ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +3s

9位 ILESIC Aldo Ino (TEAM VORARLBERG) +3s

10位 PARK Keonwoo (KOREA NATIONAL TEAM) +3s

34位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +11s

81位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +1m24s

96位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +2m49s

99位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +3m00s

101位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +7m05s

出走=102名/完走=102名

◆個人総合時間第3ステージ終了時

1位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 6h56m58s 43.5km/h

2位 ASKARI Hossein (PISHGAMAN GIANT TEAM) +12s

3位 POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM) +17s

4位 ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +43s

5位 DE LA PARTE Victor (TEAM VORARLBERG) +44s

6位 土井雪広 (TEAM UKYO) +46s

7位 SHUSHEMOIN Alexandr (VINO 4-EVER) +46s

8位 MEYER Travis (DRAPAC PROFESSIONAL CYCLING) +46s

9位 OCKELOEN Jasper (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +46s

10位 LAPTHORNE Darren (DRAPAC PROFESSIONAL CYCLING) +46s

30位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +3m17s

67位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +9m46s

76位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +11m11s

97位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +15m27s

102位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +17m17s

◆個人総合ポイント第3ステージ終了時

1位 ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALLENBURG CONTINENTAL TEAM) 36P

2位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 32P

3位 WIPPERT Wouter (DRAPAC PROFESSIONAL CYCLING) 30P

◆個人総合山岳第3ステージ終了時

1位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 31P

2位 POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM) 24P

3位 ASKARI Hossein (PISHGAMAN GIANT TEAM) 14P

◆団体総合時間第3ステージ終了時

1位 PISHMAGAN GIANT TEAM 20h53m22s

2位 SYNERGY BAKU CYCLING PROJECT +1m07s

3位 VINO 4-EVER +2m48s

21位 宇都宮ブリッツェン +21m46s

個人総合時間賞ジャージ

BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM)

個人総合ポイント賞ジャージ

ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM)

個人総合山岳賞ジャージ

POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM)

アジア最優秀選手ジャージ

ASKARI Hossein (PISHMAGAN GIANT TEAM)

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[八卦山大佛のお膝元にステージが作られ、スタートの準備が進められる]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[このレース中初めて晴天に恵まれた今ステージ。気温変化にも上手く対応したいところだ]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[海外でのレース帯同も豊富な清水監督が冷静にチームをマネージメントする]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[異国の地のレースでも選手たちを心強くサポートするグリコのCCDとクエン酸&グルタミン]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[前日の落車の影響が心配な増田選手がサインシートにサインを行う]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[サインを終えた青柳選手が八卦山大佛に見守られながらスタートに備える]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[今日も多くの観客に声援を送られながら、パレードランがスタート]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[アタックの応酬が続く集団が2級山岳のKOMに向かう上りに差しかかる]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[2級山岳を集団前方で軽快にクリアしていく青柳選手]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[落車の影響を感じさせない走りで2級山岳を上っていく増田選手]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[青柳選手を含む6名の逃げ集団がスプリントポイントへと向かう]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[レースも終盤に入り、メイン集団も徐々にペースを上げ始める]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[最後は単騎になりながらも、きっちり集団内でゴールした鈴木譲選手]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[満身創痍の状態ながら完走し、明日の山岳ステージを見据える増田選手]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[鈴木真理選手はゴールスプリントに絡めず不本意なゴールとなった]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
Htc65312
[この日も終始アシストを続けて脚を使い切った阿部選手がジャパンの入部選手とゴール]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
Htc9297
[力強い逃げを見せた青柳選手は、宇都宮ブリッツェンの名を台湾できっちりアピールした]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
Htc6548
[狙う形を作れるようになってきたが、目指すのは、その先にある勝利だ]
photo(C)Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

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