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2015/03/23

ツール・ド・台湾 第2ステージ

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[逃げ集団を吸収しようとするメイン集団内でポジションをキープする増田選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

3月22日(日)〜26日(木)の5日間に渡り、UCI-2.1のステージレース「ツール・ド・台湾」が開催されています。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の5名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
青柳憲輝
※出場チーム=23チーム

UCIアジアツアーのステージレース「ツール・ド・台湾」(UCI-2.1)の第2ステージが、桃園市を舞台にした、後半に2級山岳と1級山岳がひとつずつ待ち構える122.25kmのロードレースで開催され、AVANTI RACING TEAMのBEVIN Patrickが、PISHGAMAN GIANT TEAM(イラン)のZARGARI Amirとの接戦を制してステージ優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンはエース増田選手の個人総合時間での表彰台獲得に向けて外せないステージでしたが、その増田選手が残り10kmから2度の落車に見舞われる事態となり、大きくタイムを失って勝負どころに位置付けていたステージを終えています。

桃園市に舞台を移して開催された「ツール・ド・台湾」第2ステージ。コースは大きく、海外線~スプリントポイント付近の平坦区間と、1級と2級の山岳がひとつずつ待ち構えるアップダウン区間に分けることができ、後半のアップダウン区間では今後の個人総合時間争いに絡んできそうな有力選手たちが互いの脚を見せ合うことが予想されます。

宇都宮ブリッツェンも、エース増田選手を個人総合時間争いへと送り込むべく、平坦区間の逃げの動きには阿部選手と青柳選手が対応。

後半のアップダウン区間の入り口では増田選手をいい形で上りに送り込み、増田選手は個人総合時間を争う有力選手たちとの力勝負に挑むというプランでレースに臨みました。

数日前から出ていた雨予報が見事に的中したこの日は、激しい雨と強風が選手たちに襲いかかる難しいコンディションでレースはスタートしました。

パレードランを終えてリアルスタートが切られると、早速、各チームの激しいアタック合戦が繰り広げられる展開となります。

しばらくの間、頻繁にアタックはかかるものの決まらず、という状態が続きますが、10kmを過ぎるとようやく、タイミング良く飛び出した4名の選手がメイン集団からリードを奪い、逃げ集団を形成します。

Eric (TEAM SMARTSTOP)

Oscar (TEAM UKYO)

Abdullojon (UZBEKISTAN NATIONAL TEAM)

Chun Kai (CHINESE TAIPEI TEAM)

↓ 約23秒

メイン集団

海岸線に入っても、逃げ集団とメイン集団という形でレースは進んでいきますが、30kmに迫ろうかという段階になると、メイン集団から飛び出した2名が逃げる4名の追走に入ります。

逃げ集団4名

↓ 約30秒

Oleg (VINO 4-EVER)

Po Hung (CHINISE TAIPEI TEAM)

↓ 約50秒

メイン集団

30kmを過ぎると、追走の2名は先頭の4名に合流し、逃げ集団は6名となり、メイン集団とのタイム差も1分52秒程度にまで広がります。

その頃、メイン集団では逃げを容認してレースを落ち着かせたいと考えるチームと逃げ集団にブリッジをかけたいチーム、ふたつの思惑が交錯する展開になり、ブリッジをかけようとする動きを逃げ容認チームが潰す動きが続きます。

40km付近では、意志が統一されないメイン集団内で落車が発生。その落車に宇都宮ブリッツェンは鈴木譲選手が巻き込まれてしまいますが、すぐに集団に復帰して事なきを得ます。

このステージ唯一のスプリントポイントとなる43kmを過ぎると、意志が統一されないながらも秩序が保たれていた集団から、再びブリッジをかけて逃げ集団に合流しようとする動きが活性化。その動きの中から、4名の追走集団が形成されます。

この4名の追走集団は60kmを過ぎた辺りで逃げる6名の選手をキャッチ。先頭は絵10名となり、メイン集団とのタイム差はおよそ1分30秒となります。

Eric (TEAM SMARTSTOP)

Oscar (TEAM UKYO)

Abdullojon (UZBEKISTAN NATIONAL TEAM)

Chun Kai (CHINESE TAIPEI TEAM)

Oleg (VINO 4-EVER)

Po Hung (CHINISE TAIPEI TEAM)

Damien (FROY-OSLO)

Vladimir (RTS-SANTIC RACING TEAM)

Okcheol (KOREA NATIONAL TEAM)

Chun Wing (HONG KONG CHINA)

↓ 約1分30秒

メイン集団

その後、10名の逃げ集団とメイン集団という形でレースは落ち着きを見せて進んでいきます。

そして、レースは後半のアップダウン区間へ。

アップダウン区間に入ると、10名の逃げ集団とメイン集団とのタイム差は少しずつ縮まっていき、間もなく90kmを迎えようかという段階で集団は逃げを吸収。レースは振り出しに戻ります。

レースも残り20kmとなる100kmを過ぎる頃になると、アップダウンコースを得意としない選手たちが、メイン集団から遅れ始めます。

逆に集団先頭では、6名の段階から逃げ集団で走り続けていたOleg(VINO 4-EVER)が再びアタック。単独で飛び出し、メイン集団から10秒程度のリードを奪ってレースを進めていきます。

しかし、活性化したメイン集団は人数を減らしながら先行する選手とのタイム差を縮めていく展開となり、宇都宮ブリッツェンもその中に全選手が残って次の動きに備えます。

そして、迎えた2級山岳。

しかし、ここで宇都宮ブリッツェンのエースに悲劇が襲いかかります。

上りの入り口で前方を走る選手が落車し、それに巻き込まれてしまった増田選手は遅れてしまった上に、勢いを殺されたゼロスタートの状態で上りをスタートせざるを得なくなります。

決死の走りで集団前方を捕らえようとする増田選手でしたが、今度は2級山岳の下りで前を走る選手が落車。何とか巻き込まれることは回避したものの、その際に路肩に激突してしまい、フロントのチェーンリングを破損。アウターにギヤが入らない状況に追い込まれてしまいます。

それでも、鈴木真理選手と青柳選手の力を借りて集団前方への復帰を試みた増田選手でしたが、一度狂わされた歯車をもう一度正常にするのにはあまりにも残り距離が短く、第2集団内でのゴールするのが精一杯という結果となってしまいました。

そんな中、ただ一人先頭集団に残った鈴木譲選手も、残り5kmで先頭集団を何とか捕らえますが、その矢先に前方を走る選手数名が落車し、巻き込まれはしなかったものの完全に勢いを殺されてしまい、トップから2分53秒遅れの38位が宇都宮ブリッツェンの最高順位となりました。

清水監督コメント

「今日のレースはJプロツアーの開幕戦を思い出してしまうような落車が続いてしまい、残念な状況になってしまいました。レースとしては予想していた通りの全体の動きで、要所要所でチームとしてもしっかりと動けていました。そんな中、最初に鈴木譲選手の落車がありましたが、しっかりと集団に復帰してくれました。その後は案の定、逃げができる展開となって、チームとしては自分たちからその逃げを潰す動きをする予定ではなかったのですが、ジャパンナショナルチームとも連携して青柳選手と阿部選手がメイン集団を引いて、彼らの力で逃げを潰して増田選手をいい形で上りの入口で引き上げることができました。皆が同じ条件ではありますが、非常に悪条件の天候の中で表面には出てきてはいませんが、非常に多くの選手が落車するレースで、その中の1人に増田選手が含まれてしまい、都合3回落車してしまうこととなりました。最初の落車の際には鈴木譲選手がすぐに気付いて増田選手を先頭集団に引き上げたのですが、その後の落車は場所もタイミングも悪くて鈴木譲選手も気付けない状況でした。鈴木譲選手がその後、先頭集団に戻っているので、その時に気付ける状況であれば、もう少しチームとしても頑張れたのかなとは感じる部分でもあります。台湾には各選手ともいいコンディションといいモチベーションで来ることができたのですが、またしても落車が不運な事態を招くこととなってしまい、今回の最大の目標であった個人総合時間での表彰台というものは、正直厳しいものになってしまいました。ですが、しっかり気持ちを切り替える必要がありますし、逆に(総合のためという)足かせが外れることをプラスにとらえて、ステージ優勝を目指したいと思います。この後のステージは、各ステージともそれぞれの選手が得意なコースも出てくるので、しっかりとUCIポイントを獲得できるようにしていきたいと思っています」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆第2ステージ[リザルト

[2015 Tour De Taiwan(UCI-2.1) - 2nd Stage - Taiyuan City/第2站 桃園市站 - 119.32km - ]

1位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 2h50m32s 41.9km/h

2位 ASKARI Hossein (PISHGAMAN GIANT TEAM) +2s

3位 POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM) +12s

4位 EMAMI Rahim (PISHGAMAN GIANT TEAM) +26s

5位 ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +30s

6位 OCKELOEN Jasper (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +30s

7位 MEYER Travis (DRAPAC PROFESSIONAL CYCLING) +30s

8位 SHUSHEMOIN Alexandr (VINO 4-EVER) +30s

9位 土井雪広 (TEAM UKYO) +30s

10位 DE LA PARTE Victor (TEAM VORARLBERG) +30s

38位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +2m53s

71位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +8m09s

72位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +8m09s

73位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +8m09s

101位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +14m04s

出走=108名/完走=102名

◆個人総合時間第2ステージ終了時

1位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 3h55m16s 43.6km/h

2位 ASKARI Hossein (PISHGAMAN GIANT TEAM) +6s

3位 POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM) +18s

4位 EMAMI Rahim (PISHGAMAN GIANT TEAM) +36s

5位 OCKELOEN Jasper (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +37s

6位 ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALKENBURG CONTINENTAL TEAM) +40s

7位 土井雪広 (TEAM UKYO) +40s

8位 SHUSHEMOIN Alexandr (VINO 4-EVER) +40s

9位 MEYER Travis (DRAPAC PROFESSIONAL CYCLING) +40s

10位 DE LA PARTE Victor (TEAM VORARLBERG) +40s

35位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +3m03s

69位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +8m19s

70位 青柳憲輝 (宇都宮ブリッツェン) +8m19s

73位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +8m19s

102位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +14m14s

◆個人総合ポイント第2ステージ終了時

1位 ZANOTTI Marco (PARKHOTEL VALLENBURG CONTINENTAL TEAM) 23P

2位 WU Po Hung (CHINESE TAIPEI TEAM) 16P

3位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 15P

◆個人総合山岳第2ステージ終了時

1位 BEVIN Patrick (AVANTI RACING TEAM) 20P

2位 POURSEYEDIGOLAKHOUR Mirsamad (TABRIZ PETROCHEMICAL TEAM) 17P

3位 ASKARI Hossein (PISHGAMAN GIANT TEAM) 14P

◆団体総合時間第2ステージ終了時

1位 PISHGAMAN GIANT TEAM 8h32m53s

2位 SYNERGY BAKU CYCLING PROJECT +1m25s

3位 AVANTI RACING TEAM +2m20s

20位 宇都宮ブリッツェン +17m54s

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[雨が降りしきる悪天候の中、念入りに準備が進められる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[予報的中の雨模様が、この後の厳しいレースを予感させる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[準備を進めながら、TEAM UKYOの土井選手と過去の展開を話す鈴木真理キャプテン]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[叩きつけるような雨に、阿部選手もこの表情]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[昨日の台北同様に、スタート地点の桃園シティホールは大賑わいを見せる]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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[地元の小学生たちも、スタート地点で選手たちに声援を送る]
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[宇都宮のPRのために台湾を訪れている柿沼社長とレース前に談笑する鈴木真理キャプテン]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
Htc6320
[逃げ集団を吸収すべく、メイン集団を牽引する阿部選手と青柳選手]
photo(C):Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
Htc2
[コースのあちこちで、選手に熱い声援を送る地元住民の姿が見られた]
Htc3
[ゴール付近に立ち込める霧が、結果的にこの日のレースを物語っていた]

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