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2014/11/12

ツール・ド・おきなわ

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[上:残り10kmを独走し、大勢の観客が声援を送る中フィニッシュする増田選手]
[下:いつ優勝してもおかしくないと言われ続けた不死鳥が、ついにUCIレースを制した!]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

11月9日(日)に、UCI-1.2の「ツール・ド・おきなわ」が開催されました。

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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の5名がエントリー。

鈴木真理
増田成幸
阿部嵩之
堀孝明
城田大和

2014シーズンの公式戦最終レースとなる「ツール・ド・おきなわ / UCI-1.2」が沖縄県北部を周るバランスのとれた公道コース(ラインレース)で開催され、終盤残り10kmでアタックを仕掛けて単独で抜け出した増田成幸選手(宇都宮ブリッツェン)が追い上げる後続をものともせず、独走で優勝を飾りました!

また、集団スプリントを鈴木真理選手が先頭でフィニッシュして4位に入り、公式戦最終レースで優勝した増田選手とあわせてUCIポイントを獲得しています!

今シーズン最後の公式戦となる「ツール・ド・おきなわ」。

前週にJプロツアーでの団体総合優勝を決め、2014シーズンの目標の一つを達成した宇都宮ブリッツェン。

残る目標のひとつである「UCIレースでの勝利」を狙うべく、ラストチャンスの今レースに挑みました。

今年からパレードスタートが導入されたレースは、リアルスタートが切られると早速、各チームによるアタック合戦が繰り広げられる展開となります。

すると、スタートから10kmを過ぎた本部町で20名前後の選手がスルスルとメイン集団から抜け出します。

宇都宮ブリッツェン勢はこの中に阿部選手と城田選手を送り込むことに成功。有力チームの選手がほぼ均等にそろったこの逃げは集団に容認され、すぐに1分程度のリードを奪う展開となります。

一方のメイン集団はTeam UKYO勢が中心になってコントロール。40kmを過ぎた頃には逃げとメイン集団とのタイム差は4分ほどにまで広がります。

阿部、城田(宇都宮ブリッツェン)

畑中、木村(シマノレーシング)

平塚、小森(愛三工業レーシング)
清水、寺崎(ブリヂストンアンカー)

和田(マトリックスパワータグ)

岡(EQA U23)

真坂(ロヂャースレーシング)

若杉(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ)

小野寺(那須ブラーゼン)

石橋(鹿屋体育大学)

ネイランド他1名(レテウム・デルフィン)

↓ 4分ほど

メイン集団

レースも70kmに迫ろうかという地点になると、メイン集団から逃げ集団を追走しようとする選手たちが現れ、10名ほどの追走集団を形成。宇都宮ブリッツェンはその中に増田選手が入ります。

逃げ16名

↓ 2分45秒

増田(宇都宮ブリッツェン)

トリビオ、グアルディオラ(Team UKYO)

内間、初山(ブリヂストンアンカー)

フェルナンデス(マトリックスパワータグ)

普久原、新城(那須ブラーゼン)

ヴァルセッキ(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ)

チャイニーズタイペイ1名

レテウム・デルフィン1名

メイン集団

レースはこの形のまま、追走集団が逃げ集団とのタイム差を縮めながら進む展開となりますが、1度目の普久川ダムで阿部選手が得意の下りを炸裂させると、この動きに3名の選手が反応。逃げ集団から4名の選手が飛び出す展開となります。

阿部(宇都宮ブリッツェン)

畑中(シマノレーシング)

岡(EQA U23)

石橋(鹿屋体育大学)

↓ 1分30秒

逃げ集団12名(城田選手含む)

追走集団(増田選手含む)

メイン集団

北上コースに入ってほどなくして、増田選手(宇都宮ブリッツェン)を含む追走集団は城田選手(宇都宮ブリッツェン)を含む逃げ集団に合流。先頭4名を追う追走集団は20名前後となります。

逃げ4名(阿部選手含む)

↓ 1分30秒

追走集団(増田選手、城田選手含む)

↓ 3分30秒

メイン集団(鈴木真理選手、堀選手含む)

追走集団は、奥やんばるの里を過ぎた付近で阿部選手を含む4名の逃げを吸収。18名の先頭集団とメイン集団という形で2回目の普久川ダムの上りへと突入していきます。

普久川ダムの上りに入ると、先頭集団では清水選手(ブリヂストンアンカー)がペースアップを開始。すると追随する選手と遅れる選手が出るようになり、先頭集団内の動きも活性化しはじめます。宇都宮ブリッツェン勢では、この動きに増田選手と阿部選手が食らいついていきます。

増田、阿部(宇都宮ブリッツェン)

清水、井上、内間(ブリヂストンアンカー)

トリビオ、グアルディオラ(Team UKYO)

畑中(シマノレーシング)

ベンジャミン(マトリックスパワータグ)

小森(愛三工業レーシング)

城田選手含む集団

メイン集団

普久川ダムを過ぎて東村へと入り、先頭集団はアタックの応酬がひと段落して落ち着きを見せる展開となります。

一方、先頭集団から遅れていた城田選手を含む集団に、普久川ダムを過ぎたアップダウン区間で後方から鈴木真理選手を含む6名の集団が合流。アタック合戦が繰り広げられる展開となり、鈴木真理選手を含む数名の選手が抜け出す展開となります。

鈴木真理選手を含んだ数名の選手は、東村で落ち着きを見せていた先を行く先頭集団をキャッチ。25名ほどの集団となります。

先頭集団は、東村を過ぎて名護市に入るとアタックの掛け合いで徐々にペースが上がる展開となります。すると、上りなどで遅れる選手が出はじめて人数が削られ、先頭は13名にまで絞られます。

鈴木真理、増田(宇都宮ブリッツェン)

トリビオ、グアルディオラ(Team UKYO)

ベンジャミン、エドワード(マトリックスパワータグ)

清水、内間(ブリヂストンアンカー)

畑中、入部(シマノレーシング)

山下(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ)

武末(ロヂャースレーシング)

Jプロツアーでもしのぎを削るメンバーが残ることとなった先頭集団は、それぞれがライバルの力量を知る者同士ということもあり、それぞれの出方を警戒しながらも激しく攻撃を仕掛けあうレースを展開していきます。

残り15kmになると、清水選手(ブリヂストンアンカー)とエドワード選手(マトリックスパワータグ)が遅れて先頭は11名に。

レースも佳境となる残り10km地点。向かい風の厳しいアップダウン区間で増田選手(宇都宮ブリッツェン)がアタックを仕掛けて飛び出します。

厳しい区間での増田選手(宇都宮ブリッツェン)のアタックに残る選手たちは反応できず、増田選手が30秒程度のリードを奪って独走態勢に入り、残りわずかとなったフィニッシュへ向けてペダルを踏み続けます。

その後、先頭集団は増田選手を捕らえようと猛追を見せ、トリビオ選手(Team UKYO)と入部選手(シマノレーシング)が集団から飛び出しますが、増田選手とのタイム差は縮まらず。

フィニッシュへと続くストレートへと姿を現した増田選手(宇都宮ブリッツェン)は何度か後ろを振り返ると、勝利を確信。勇気を持って厳しい区間で勝負に出たことが功を奏する独走勝利で、うれしい自身UCIレース初優勝を飾りました!

集団から飛び出したトリビオ選手(Team UKYO)と入部選手(シマノレーシング)がゴールした後の集団スプリントでは、鈴木真理選手がしっかり先頭でゴールして4位。UCIレースでの勝利という今シーズンのチーム目標を達成しると同時に、貴重なUCIポイントの獲得にも成功しています。

清水監督コメント

「最高の締めくくりができました!皆さん、今シーズンもありがとうございました!今日のレースはほぼプラン通りに進んでくれました。阿部選手と城田選手の前半からの動きも予定通りでしたし、中盤から後半にかけてもしっかりと動いてくれました。また、優勝した増田選手も中盤の重要な選手の動きに対応してしっかり前に来てくれましたし、鈴木真理キャプテンも終盤に戻ってきてくれました。レース自体は2回目の山岳ポイントが終わってからが本当の勝負という話はしていました。そこから、最後は3人になってしまいましたが、その残った3人がしっかりとレースをしてくれました。最後は増田選手で勝ちにいくか、ゴールスプリントになれば鈴木真理選手というなかで、増田選手が自分が仕掛けられるところをしっかりと見極めて、一番キツイところで唯一勇気を持って動けた増田選手が本領発揮の勝利を飾ってくれました。飛び出してからの平坦区間では、後続でトリビオ選手も全開で追走をしていましたがタイム差は縮まらなかったので、増田選手が実力で力勝ち、もちろん運もあったとは思いますが、すべてが噛み合った勝利だったと感じています。この優勝は、来季のUCIポイントにも加算されますし、今後、チームが国外へと挑戦する可能性があることを考えると、非常に大きな勝利でもあったと思います。当時に、Jプロツアーが終了した段階で、Jプロツアーの競技レベルの話をされるようなこともあったのですが、優勝した増田選手を筆頭に、2位のトリビオ選手と3位の入部選手も国内のレースを中心に走る選手たちです。Jプロツアーで活躍する3人が国際レースで上位に来ているということは、日本のレースレベルが低いと言われる中で“そうではない!”と言い続けてきた宇都宮ブリッツェンの主張が間違いではないということの証明になったいいレースだったのではないかとも思っています。この後、選手たちはオフに入ることになりますが、さまざまなイベントに顔を出させていただき、1年間応援してくださった皆さんに感謝の気持ちをお伝えしたいと思っていますので、皆さんもぜひ足を運んでいただければと思います。1年間、本当にありがとうございました!」

増田選手コメント

「今日のレースは、大人数の逃げができたら自分や真理さんも入っていこうということをミーティングで話していたんですが、結局後半のことを考えてしまって動きが鈍くなって逃げには入れませんでした。ただ、その逃げにアベタカと大和が入ってくれたので、焦ることはないなと開き直って考えて、次の展開を待つ走りに集中しました。その後、うまく追走グループができて、有力選手も結構入っていたんですが、Jプロツアーのようにマークし合ってローテーションを回る・回らないということもなく、今日は皆んな協力し合うことができて、前に追いつくことができました。レース中盤以降もアベタカと大和がいてくれて、補給を取ってきてくれたり集団のローテーションに加わってくれたりと助けてくれましたし、終盤には真理さんも合流してきてくれて、最後の最後で本当に頼りになる存在でいてくれました。真理さんも終盤の羽地ダムの上りで足を攣ったみたいで集団から遅れていって“今日はオレ、最後一人か~”と思ったんですが、頂上近くで後ろを振り返ったら真理さんがいてくれてたので、後ろのことは真理さんに任せて“自分はアタックするしかない!”と思って頂上の手前からアタックを仕掛けて飛び出したら、真理さんも後ろをうまく抑えてくれたのでアタックが決まって、あとは全開で踏むだけでした。真理さんがいてくれたから躊躇なくアタックができましたし、運も味方してくれたと思いますし、本当にうれしいのひと言に尽きます。今年1年を通して、Jプロツアーでもポイント争いで接戦になっていると、なかなか自分の走りができないし、力勝負に持ち込むレース展開にはなかなかできないしで、ストレスが溜まっていた部分があって。やっぱり、どこかで“自分も強いんだぞ”ということを証明したい気持ちもあったので、今日はそれ(ポイント争いなどの要因)を抜きにして真剣勝負が出来て、勝てて本当に良かったです。今日はちょっと体重も重かったし、車輪も敢えて最後の独走のためのものにしていたので、“上りが重過ぎてちょっとミスったな”と思っていて。ブリヂストンアンカーの何回にもわたるペースアップに何回が千切れそうになったんですが、最後の独走になった瞬間に“これ履いてて良かった~!”って(笑)思いました。すべてがイメージ通りに、最後はうまくまとまってくれたレースでした。今年は全日本選手権で失敗してしまって、Jプロツアーでも1勝しただけだったので、個人的にはいいところがないなと思っていたんですが、最後までふて腐れずにトレーニングを継続して、自分で言うのもアレですけど、真面目にやってきて最後に報われたなという気持ちで一杯です。運営会社には自分が怪我をしている時に拾ってもらったところから縁が始まって、少しは恩返しできたかなと思いますし、ファンの皆さんが喜ぶ顔をモチベーションに代えられるチームが宇都宮ブリッツェン以外にない中で、皆んなに愛されて祝ってもらえるこのチームで走っていて本当に良かったなと思える瞬間でした。本当にありがとうございました!」

Text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY


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◆[リザルト

[Tour de Okinawa - 沖縄県名護市 - UCI-1.2 - 210km -]

1位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 5h30m00s 38.1km/h

2位 ホセヴィセンテ・トリビオ (Team UKYO) +35s

3位 入部正太朗 (シマノレーシング) +37s

4位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +44s

5位 畑中勇介 (シマノレーシング) +44s

6位 平井栄一 (Team UKYO) +44s

7位 内間康平 (ブリヂストンアンカー) +44s

8位 グアルディオラ・サルバドール (Team UKYO) +44s

9位 ベンジャミン・プラデス (マトリックスパワータグ) +44s

36位 城田大和 (宇都宮ブリッツェン) +18m40s

DNF 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン)

DNF 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン)

出走=83名/完走=53名

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[前日の夕食では、シーズン最終戦を前に和やかな時間が流れる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[6:45スタートのレースに合わせ、着々と準備を進めていく清水監督と選手たち]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[各チームが慌ただしく準備を進める中、静かにレースへの集中力を高めていく増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[210kmの長丁場のレースを前に、理想の展開をイメージする鈴木真理キャプテン]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[夜が静かに明けていく頃、熱戦の火ぶたは切って落とされる]
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[レースをサポートするチームカーが所定の位置へと誘導される]
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[6:45にパレードスタートし、210kmのレースの幕が開けた]
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[スタート早々に形成された逃げ集団が強風の海岸線を逃げ続ける]
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[シーズンを通して逃げ続けた阿部選手が、この日も逃げ集団内で存在感を発揮する]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[メイン集団内でライバルチームの動きをチェックする堀選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[地元沖縄でのレースで1年間の成長を証明する走りを見せる城田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[有力選手勢の飛び出しにしっかり反応し、逃げ集団にブリッジをかける増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[メイン集団内で戦況を見極めていた鈴木真理選手は、この後先頭集団に合流し抜群のアシストを見せる]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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[コロコロと変わる選手にとっては過酷な天候ゆえに生まれた美しい虹が、宇都宮ブリッツェンにとっては吉兆だった!]
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[残り10kmで抜け出し、フィニッシュへと続くストレートに単独で現れる増田選手]
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[実力通りのリザルトを遂に手に入れた増田選手が、笑顔でフィニッシュ]
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[増田選手の優勝を喜ぶガッツポーズを決めながら、集団スプリントを制して4位でゴールする鈴木真理選手]
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[序盤から逃げに乗り、中盤は献身的に増田選手をアシストした城田選手は36位でゴール]
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[自身は膝痛のためDNFとなった阿部選手と鈴木真理選手が、チームでつかんだ勝利を喜び合う]
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[ほぼプラン通りの会心のレースでの勝利に、笑顔がこぼれる鈴木真理キャプテン]
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[献身的にアシストした城田選手の活躍に感謝の笑みを浮かべる増田選手]
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[集団内での攻防という地味な役回りを遂行した堀選手はレース後、救護で安静にする必要があるほど消耗していた]
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[レース直後のフラワーシャワーで、表彰台の頂上から祝福の声に応える増田選手]
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[表彰式で優勝カップを受け取り、笑顔を見せる増田選手]
photo(C):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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