JPT第10戦 JBCF東日本ロードクラシック
[上:完走13名のサバイバルレースを見事に制し今シーズン初勝利を挙げた鈴木譲選手]
[下:増田選手が2012年の輪島ロード以来となるルビーレッドジャージに袖を通す]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
7/6(日)に、Jプロツアー第10戦の「JBCF東日本ロードクラシック」が開催されました。
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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の8名がエントリー。
鈴木真理
増田成幸
鈴木譲
阿部嵩之
大久保陣
青柳憲輝
堀孝明
城田大和
出走=99名
2014年のJプロツアー第10戦となる「第48回JBCF東日本ロードクラシック修善寺大会」が、上りと下りしかない難易度の高い日本CSC5kmサーキット(右回り)で開催され、序盤から積極的にレースをコントロールし続けたチームメートの後を受けた宇都宮ブリッツェンの鈴木譲選手が、3名でのゴールスプリントを制して2012年のJプロツアー開幕戦「しもふさクリテリウム」以来となる優勝を飾りました。
また、年間個人ランキング争いでは増田成幸選手が2012年以来となるルビーレッドジャージに袖を通し、23歳以下の選手で争われるピュアホワイトジャージを堀孝明選手が守り、ふたつのジャージを宇都宮ブリッツェンが独占しています。
今シーズンのチーム目標でもあった全日本選手権を終え、戦いの舞台を再びJプロツアーへと移した宇都宮ブリッツェン。高レイティングの今レースは、年間ランキング争いを考慮すると是が非でも好成績を残したいレースのひとつです。
そのため宇都宮ブリッツェンは、逃げ切りで勝負がつくことも多いコースということを考慮して、ともに逃げる選手を選別しながら阿部選手とともに鈴木譲選手や堀選手、城田選手ら複数の選手が逃げに乗ることを意識して、逃げ切りの可能性が出てきた際は鈴木譲選手と堀選手で勝負。後半まで勝負がもつれた際には増田選手の逃げ切り、ゴールスプリントの際には鈴木真理選手と鈴木譲選手とで勝負と、あらゆる可能性に対応できるようプランをまとめて必勝態勢でレースに臨みました。
レースは1周回目から、各有力チームが積極的な動きを見せたこともあり、集団がタテに伸び縮みして集団後方に位置する選手たちが千切れていく、非常に厳しい展開で幕が切られます。
集団先頭では土井選手(Team UKYO)や佐野選手(那須ブラーゼン)など、今レースの優勝候補と呼べる有力選手たちが強力な攻撃を継続。4周回目に入る頃には、集団は30名前後にまでその人数を減らします。
レースはその後も厳しいまま進み、まだ序盤戦とも言える6周回目にして、先頭集団は有力選手14名に絞られる展開となります。
鈴木真理、増田、鈴木譲、阿部、堀(宇都宮ブリッツェン)
トリビオ、土井、平井(Team UKYO)
佐野、普久原(那須ブラーゼン)
畑中、入部(シマノレーシング)
武末(ロヂャースレーシング)
デリアック(チームJBCF)
8周回目に入ると、その先頭集団の中からトリビオ選手(Team UKYO)が単独でアタックを仕掛けて抜け出して30秒程度のアドバンテージを奪います。
9周回目には、前週の全日本選手権で初優勝を果たした佐野選手(那須ブラーゼン)が下りで前輪を滑らせて落車。その落車に鈴木真理選手(宇都宮ブリッツェン)が巻き込まれてしまいます。
その後、鈴木真理選手(宇都宮ブリッツェン)はレースに復帰してメイン集団に合流しますが、佐野選手(那須ブラーゼン)はそのままリタイアとなり、逃げるトリビオ選手を追走するメイン集団は13名となります。
そのメイン集団では、阿部選手、堀選手、鈴木譲選手ら人数に優る宇都宮ブリッツェン勢が先頭を引いてペースメイク。トリビオ選手とのタイム差を1分程度に保ちながら周回を重ねていき、この状況はレース終盤に差しかかろうかという14周回目あたりまで続きます。
残り周回数が一桁に入る頃になると、逃げるトリビオ選手(Team UKYO)とのタイム差を保っていたメイン集団が徐々にペースアップ。トリビオ選手(Team UKYO)との差をじわじわと詰めていきます。
残り6周回となる18周回目になると、逃げるトリビオ選手(Team UKYO)とメイン集団のタイム差は30秒程度にまで縮まります。
するとそのタイミングで、チームメートの土井選手(Team UKYO)が集団からアタック。トリビオ選手(Team UKYO)に合流して先頭は2名となります。
この土井選手の動きで、落ち着いていたメイン集団は再び活性化。ずっと集団先頭を引き続けた阿部選手と堀選手(ともに宇都宮ブリッツェン)が役目を終えて少しずつ遅れ始めると、入れ替わるように集団から鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)が抜け出して先頭の2名に合流してつなぎ、11名の先頭集団という展開でレースは進んでいきます。
鈴木真理、増田、鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
トリビオ、土井、平井(Team UKYO)
畑中、入部(シマノレーシング)
普久原(那須ブラーゼン)
武末(ロヂャースレーシング)
デリアック(チームJBCF)
11名となった先頭集団で、最初に動いたのは宇都宮ブリッツェン。残り4周回となる20周回目に増田選手がアタックを仕掛けて単独で抜け出すと、入部選手(シマノレーシング)が反応し、2名が少し先行する展開となります。
この動きは一旦吸収されますが、増田選手(宇都宮ブリッツェン)がさらに動き続けて単独で抜け出すと、集団はたまらず二つに割れて追走は7名に絞られます。
増田(宇都宮ブリッツェン)
↓
鈴木真理、鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
トリビオ、土井(Team UKYO)
入部(シマノレーシング)
武末(ロヂャースレーシング)
デリアック(チームJBCF)
レースも最終盤となる残り3周回となると、増田選手(宇都宮ブリッツェン)に入部選手(シマノレーシング)と土井選手(Team UKYO)が追いつき、その10秒後方に3名、さらに5秒後方に2名という展開になります。
ここで、落車の影響を受けながらもここまで先頭集団で踏ん張っていた鈴木真理選手(宇都宮ブリッツェン)が遅れ、先頭は7名に。
この7名は牽制を繰り返しながら勝負の最終周回へと突入していきますが、どの選手の仕掛けも決定的なものにはならず、ゴールスプリントへと勝負が持ち込まれることになります。
そのゴールスプリントを制したのは、増田選手が動く間にしっかりと脚を溜めることができた鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)でした。ホームストレートに続く上りで先頭に立ちスプリントを開始すると、番手についた土井選手(Team UKYO)とその後方の入部選手(シマノレーシング)に付け入る隙を与えずに先頭でゴール。2012年のJプロツアー開幕戦「しもふさクリテリウム」以来となる優勝を飾りました!
清水監督コメント
「今日はおおむね、予定通りのレース展開ができたので良かったです。今シーズンここまで3勝していましたが、ロードレースでは思うようなレースができていませんでした。各選手がそれぞれに与えられた仕事をしっかりとやってくれた今回、やっとひとつ形になったかなと思います。各チームが増田選手を警戒する中で、ここまでも好調を維持して、チームに貢献してくれていた鈴木譲選手が本来の力を発揮して勝利してくれましたし、阿部選手と堀選手の逃げ切り勝利の可能性もありました。今日は落車でチャンスを失ってしまいましたが、鈴木真理キャプテンでも勝負できる展開も考えられましたので、チームとして余力を残して勝つことができたのではないかと感じています。また、今日のレースはバスツアーを含めたくさんのファン・サポーターの方が応援に来てくださっていて、ここまでバスツアーがあった時は良い結果をお見せできていなかったので、やっと今回、勝利をお見せすることができて良かったです。これからも、たくさんの方が観に来てくださったレースで勝てる“強くて魅せる”ことができるチームを作っていきたいと思いますので、引き続き応援していただけますよう、よろしくお願い致します。」
鈴木譲選手コメント
「今日の勝利は“チームの勝利”だと思っています。序盤からチームメートに助けられっぱなしでした。序盤は自分の調子も悪かったのですが、みんなに上手くまとめてもらって、最後は増田選手に動き回ってもらって、周りの選手の脚を削れたのが勝因だと感じています。自分としては久しぶりの優勝になりますが、その間にチームも変わって、すごい応援を受けての勝利だったので、ゴールの瞬間は様々な想いが駆け抜けた、格別な勝利となりました。やはり、あれだけの応援を受けて、それを力に変えて勝利で返すことができると、ブリッツェンに移籍してきて良かったなという気持ちになります。今日、チームとして動いた上で勝つことができたので、チームもさらに波に乗ることができると思います。ここから快進撃を続けて、シーズン終了時には日本一のご報告をできるように頑張りますので、引き続き応援、よろしくお願いします!」
text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
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◆[リザルト]
[JBCF東日本ロードクラシック - 日本サイクルスポーツセンター - JPT第10戦 - 120km]
1位 鈴木譲 宇都宮ブリッツェン 3h33m21s 33.74km/h
2位 土井雪広 Team UKYO +01s
3位 入部正太朗 シマノレーシング +03s
4位 ホセヴィセンテ・トリビオ Team UKYO +08s
5位 増田成幸 宇都宮ブリッツェン +09s
6位 ロイック・デリアック Team JBCF +12s
7位 武末真和 ロヂャースレーシングチーム +15s
8位 普久原奨 那須ブラーゼン +2m55s
9位 畑中勇介 シマノレーシング +2m56s
10位 平井栄一 Team UKYO +2m56s
12位 鈴木真理 宇都宮ブリッツェン +7m23s
13位 阿部嵩之 宇都宮ブリッツェン +7m23s
DNF 堀孝明 宇都宮ブリッツェン
DNF 城田大和 宇都宮ブリッツェン
DNF 青柳憲輝 宇都宮ブリッツェン
DNF 大久保陣 宇都宮ブリッツェン
出走=99名/完走=13名
◆2014年Jプロツアー個人ランキング
1位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 5,205P
2位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) 5,135P
3位 畑中勇介(シマノレーシング) 4,725P
4位 リカルド・カルシア(Team UKYO) 4,580P
5位 ホセヴィセンテ・トリビオ(Team UKYO) 4,140P
6位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン) 3,300P
◆2014年Jプロツアーチームランキング
1位 宇都宮ブリッツェン 18,790P
2位 Team UKYO 15,210P
3位 シマノレーシング 12,171P
4位 那須ブラーゼン 9,214P
5位 マトリックスパワータグ 7,470P
6位 CROPS x ChampionSystem 6,783P
ルビーレッドジャージ 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
ピュアホワイトジャージ 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
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