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2013/09/16

ツール・ド・北海道 第3ステージ

[1ステージ][2ステージ][3ステージ]

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[上:“彼は確実に進歩している”というあるベテラン選手の言葉を実証する走りをみせた飯野選手]
[下:白熱の総合争いを魅せたブリヂストンアンカーとバジェットフォークリフト、総合優勝はルバ]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

9/14(土)~9/16(月)の3日間に渡り、UCI2.2のステージレース「ツール・ド・北海道」が開催されます。

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9月16日(月)に第3ステージが行われました。

このレースに宇都宮ブリッツェンから以下の5名がエントリー。

鈴木真理
普久原奨
中村誠
飯野智行
郡司昌紀
※出場チーム=19チーム

UCI2.2のステージレース「ツール・ド・北海道」の第3ステージが、倶知安町をスタートし、赤井川村、余市町、仁木町を経て小樽市の望洋サッカー場前でフィニッシュする113.9kmで争われ、レース序盤から11名の先頭集団に入り最後まで逃げ切った鹿屋体育大学の山本元喜選手が、2010年大会の第3ステージに続き、大学生ながらツール・ド・北海道でのステージ2勝目を飾りました。

宇都宮ブリッツェン勢は、逃げ切った先頭5人の後に続いた10名ほどのメイン集団の2番手で飯野選手がゴール(ステージ7位)し、3日間の合計タイムで争われる最も重要な個人総合時間では13位まで順位を上げてレースを終えました。また、昨年悲願の総合優勝を果たした団体総合時間は11位という結果になっています。

日本列島に台風が接近し、各地で大荒れの天候となった中で行われた第3ステージ。前日の第2ステージで不利な状況を覆してステージ優勝を果たし、個人総合時間でもトップに立ったトマ・ルバ選手擁するブリヂストンアンカー勢に対し、総合上位を狙うチームと、各賞やステージ優勝を考えているチームがどういった攻撃を仕掛けていくかに注目が集まります。

宇都宮ブリッツェンは、展開次第ではまだ総合上位を狙える飯野選手のみを終盤に起こるであろう各チームのエース同士による力勝負に参加させ、残る4選手は昨日同様に逃げ切りの可能性のあるアタックを選別してステージ優勝を狙う作戦でレースに臨みました。

レースがスタートすると、すぐにいつも通りの激しいアタック合戦が繰り返されますが、そんな中、比較的早い段階で11人の先頭集団が形成されます。

池部(マトリックスパワータグ)
鈴木(シマノレーシング)
大場(Cプロジェクト)
福島/内間(チームNIPPO)
山本(鹿屋体育大学)
中島(愛三工業レーシング)
エヴァンス/プリート/ジュエル(バジェットフォークリフト)
竹之内(コルバスペラーノハム)

個人総合時間争いでトップから1分25秒遅れのプリート選手(バジェットフォークリフト)、2分53秒遅れの竹之内選手(コルバスペラーノハム)、3分36秒遅れのジュエル選手(バジェットフォークリフト)を含んだ大人数の逃げは、リーダーチームのブリヂストンアンカー勢にとっては危険な展開であり、更にバジェットフォークリフトが合計で3名もの選手を送り込んだことで予断を許さない状況となります。

宇都宮ブリッツェン勢は、本来であれば逃げ切りの可能性のあるこの逃げにメンバーを送り込みたいところでしたが対応できず、一先ず総合勢同士の戦いを静観しながら後半のチャンスを待つことになります。

最初の上り区間で総合上位の竹之内選手(コルバスペラーノハム)が遅れてしまいますが、この逃げを行かせたくない数名の選手を除いて、他の先頭集団内の選手はたちは最大のチャンスを得たバジェットフォークリフト勢と先頭交代を繰り返しメイン集団との差を徐々に開いていきます。

一方のメイン集団では、ルバ選手(ブリヂストンアンカー)の総合トップを守るべく、初山選手と伊丹選手の2選手が集団を引き続け、また、トリビオ選手(チーム右京)の総合上位を守りたいチーム右京勢も協力して先頭の10人を追いかけます。

タイム差は最大で3分50秒ほどにまで開きますが、レースが終盤に近付いてくると先頭集団内でも意識が割れはじめ、バジェットフォークリフト勢以外のステージ優勝狙いの日本人選手たちは先頭交代に加わらなくなります。

そんな中、最後の上り区間に入ると、まず、ステージ優勝を狙うベテランの福島晋一選手(チームNIPPO)がアタックを開始。

この動きで先頭集団内の協調体制は完全に崩れ、総合優勝のために構わず先頭を引き続けるバジェットフォークリフト勢と、ステージ優勝を狙う日本勢が別々の戦いを展開する状況となりました。

そして、勾配がきつくなると、執拗に攻撃を繰り返す福島選手(チームNIPPO)の動きによって5名の先頭集団が再形成されます。

池部(マトリックスパワータグ)
福島/内間(チームNIPPO)
山本(鹿屋体育大学)
プリート(バジェットフォークリフト)

一方、その差を2分台にまで縮めてきたメイン集団でもアタック合戦がはじまり、レースはいよいよ最後の攻防へと入っていきました。

残り15kmほどになると、先頭集団ではアタックの掛け合いが続き、2名を残しているチームNIPPOが有利にレースを展開。一時、福島選手(チームNIPPO)と池部選手(マトリックスパワータグ)が先頭に立ちますが、カウンターで内間選手(チームNIPPO)と山本選手(鹿屋体育大学)が抜け出します。

この状況下でも逆転総合優勝を狙うプリート選手(バジェットフォークリフト)は構わずに自分の戦いを継続。

そのプリート選手(バジェットフォークリフト)を追う本命達が残るメイン集団は最後の頂上付近で10名ほどにまで人数が絞られ、宇都宮ブリッツェンの飯野選手選手もしっかりとここに残ってゴールを目指していきます。

先頭で下りを攻めたのは内間選手(チームNIPPO)。それを10秒ほどの差で山本選手(鹿屋体育大学)が追い、残された3名はプリート選手(バジェットフォークリフト)の引きで30秒ほど遅れてゴールを目指します。

この時点で、リーダーのルバ選手(ブリヂストンアンカー)を含む約10名のメイン集団は先頭の内間選手(チームNIPPO)から1分30秒ほどの位置まで上がっており、終盤までずっと続いていたプリート選手(バジェットフォークリフト)のバーチャルリーダーを消滅させることに成功しました。

そして、ステージ優勝争いを繰り広げる先頭の2名はゴール前の上りに差し掛かり、10秒ほどの差で粘っていた山本選手(鹿屋体育大学)ゴール直前で一気に先行していた内間選手(鹿屋体育大学)をかわし、その勢いのままトップでフィニッシュ。自身2度目となるツール・ド・北海道でのステージ優勝を果たしました。

久しぶりに自分のためのレースをした内間選手(チームNIPPO)は惜しくも2位。3位には、個人総合時間を争うプリート選手(バジェットフォークリフト)を冷静にかわした福島選手(チームNIPPO)が続いています。

宇都宮ブリッツェン勢は、終盤にメイン集団で起きたアタック合戦にもしっかり対応し、メイン集団の2番手でゴールした飯野選手が7位に入り、力対力の真っ向勝負でも十分に戦える才能を持つことを改めて示しました。

この結果、飯野選手(宇都宮ブリッツェン)は個人総合時間でも順位を上げ、日本人選手で4番目となる総合13位で全日程を終えています。

個人総合時間争いは、ゴール前で若干遅れてしまったものの、第2ステージでのアドバンテージを守り切ったトマ・ルバ選手(ブリヂストンアンカー)がリーダージャージを獲得。2位にもチームメートのモニエ選手(ブリヂストンアンカー)が入り、ブリヂストンアンカー勢がワンツーフィニッシュを達成しました。また、第2、第3ステージと脅威の逃げを見せ続けたプリート選手(バジェットフォークリフト)が、4位とのタイム差1秒という僅差でジャンプアップに成功して総合3位を獲得しています。

栗村監督コメント
「初日の失敗を修正した昨日の第2ステージ。そして更に改善するべく挑んだ最終ステージは、まず飯野選手については昨日同様に将来の総合優勝争いのためにも逃げには乗らずに有力勢との力勝負に参加してもらい、他の4名はステージ優勝の可能性のある逃げを選別して効果的に勝負を仕掛けるという作戦でレースに挑みました。総合上位の選手を含んだ大人数の逃げが決まるという、ある意味でイレギュラーな展開に残念ながら宇都宮ブリッツェン勢は一人も対応できず、結果的に先頭集団内の5名が逃げ切ってしまったのでステージ狙いという観点では失敗レースとなりました。一方で、力勝負に参加した飯野選手は、総合上位勢同士が消耗戦を展開していたとはいえ、実質的な2位でのゴールを果たし、初日に犯した脱水症状というミスをしっかりと最後に取り返してくれました。昨年、宇都宮ブリッツェンが残した、個人総合4位、6位、団体総合優勝というリザルトから比べると、数字的にはかなり寂しい結果となった今年のツール・ド・北海道。昨年の増田選手の様な強力なチームメイトがいないなかで自分一人で判断するレースを連日要求されている飯野選手は少しずつながら確実に成長しています。一方で、国際レースを戦うには更なるチーム力の改善が必要なことが明確になったレースでもありました。今期は、再出発ということで育成を含みながらの活動となっていますが、継続させる部分と変化させる部分を再確認しながら将来の理想に向けて引き続き進んでいきたいと思います。今回のレースでも連日悪天候のなか熱い声援を送ってくださった現地ファンの皆さんに心から感謝いたします。」

text:Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

◆第3ステージ[リザルト]
[Tour de Hokkaido - Japan - 2.2 - Kucchancho-Otarushi 113.9km]
1位 山本元喜 (鹿屋体育大学) 2h46m36s 41.0km/h
2位 内間康平 (チームNIPPO-DE ROSA) +8s
3位 福島晋一 (チームNIPPO-DE ROSA) +32s
4位 池部壮太 (マトリックスパワータグ) +35s
5位 PRETE Joshua (バジェットフォークリフト) +40s
6位 中根英登 (チームNIPPO-DE ROSA) +1m05s
7位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +1m05s
8位 西村大輝 (シマノレーシング) +1m05s
9位 TORIBIO Jose Vicente (チーム右京) +1m05s
10位 GARCIA Vicente (マトリックスパワータグ) +1m05s
26位 普久原奨 (宇都宮ブリッツェン) +2m39s
38位 中村誠 (宇都宮ブリッツェン) +3m52s
49位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +4m32s
63位 郡司昌紀 (宇都宮ブリッツェン) +7m57s

出走75名/完走73名

◆個人総合時間
1位 LEBAS Thomas (ブリヂストンアンカー) 10h42m29s
2位 MONIER Damien (ブリヂストンアンカー) +25s
3位 PRETE Joshua (バジェットフォークリフト) +51s
4位 GARCIA Vicente (マトリックスパワータグ) +52s
5位 TORIBIO Jose Vicente (チーム右京) +58s
6位 中根英登 (チームNIPPO-DE ROSA) +1m11s
7位 ANDERSON John (バジェットフォークリフト) +1m33s
8位 PINIZZOTTO Leonardo (チームNIPPO-DE ROSA) +1m46s
9位 西村大輝 (シマノレーシング) +1m53s
10位 CECCHIN Alberto (チームNIPPO-DE ROSA) +2m08s
13位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) +2m42s
37位 普久原奨 (宇都宮ブリッツェン) +14m48s
57位 中村誠 (宇都宮ブリッツェン) +30m12s
66位 鈴木真理 (宇都宮ブリッツェン) +34m50s
67位 郡司昌紀 (宇都宮ブリッツェン +36m24s

◆個人総合ポイント
1位 LEBAS Thomas (ブリヂストンアンカー) 37P
2位 PRETE Joshua (バジェットフォークリフト) 36P
3位 PINIZZOTTO Leonardo (チームNIPPO-DE ROSA) 34P
18位 飯野智行 (宇都宮ブリッツェン) 9P

◆個人総合山岳
1位 阿部嵩之 (チーム右京) 20P
2位 EVANS Karl (バジェットフォークリフト) 10P
3位 福島晋一 (チームNIPPO-DE ROSA) 6P

◆団体総合時間第2ステージ終了時
1位 チームNIPPO-DE ROSA 32h10m12s
2位 バジェットフォークリフト +2m05s
3位 マトリックスパワータグ +3m04s
11位 宇都宮ブリッツェン +43m13s

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[第2ステージで落車した郡司選手の体をメンテナンスする目黒マッサー]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[3日間とも雨に見舞われた2013年のツール・ド・北海道]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[集中しながらウォーミングアップを行う中村選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[最終日に挑む普久原選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[スタートサインを行う飯野選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[初日から28名減った72名の選手が倶知安町をスタートし小樽市へ向かう]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[序盤から逃げ続ける10名の先頭集団をバジェットフォークリフト勢が積極的に引く]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[加速する郡司選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[レインウェアを来て走る中村選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[一列に伸びたメイン集団が逃げる10名を追う]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[最後の上りに備える鈴木真理選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[現地北海道のブリッツェンサポーター]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[飯野選手が補給所でボトルを受け取る]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[逃げ集団には追いつけなかったもののメイン集団で2番目となるステージ7位でゴールした飯野選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[厳しい現実を突きつけられた鈴木真理選手だがそれでも完全復帰への道を進み続ける]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[序盤から飛び出し最後まで逃げ切った5名のなかで勝利を手にしたのは鹿屋体大の山本選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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