JPT第15戦 JBCFいわきクリテリウム
[上:先頭集団内で攻撃を繰り返す、飯野、普久原、増田の3選手]
[下:41歳の大ベテラン小室選手が22年ぶりとなる勝利を飾った!]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
9/29(土)-30(日)に、Jプロツアー第15戦の「JBCFいわきクリテリウム」が開催されました。
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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。
廣瀬佳正
普久原奨
増田成幸
初山翔
飯野智行
若杉厚仁
※出走=40名(決勝)
2012年Jプロツアー第15戦となる「JBCFいわきクリテリウム」が、いわき市21世紀の森公園内に設定された1周1.43kmの非常にテクニカルなサーキットコースで開催され、最終ラップに6名にまで絞り込まれた先頭集団によるゴールスプリントを大ベテランの小室雅成選手(cannondale spacezeropoint)が余裕を持って制し、自身22年ぶりとなる国内トップカテゴリーレースでの優勝を見事に飾りました。
宇都宮ブリッツェン勢は、レース前半からアタックを繰返して集団を粉砕、最後は増田選手がアタックを決めて先頭集団を絞り込むものの、スプリント勝負で cannondale spacezeropoint 勢に敗れ、3位でのフィニッシュが最高位となっています。
昨年は東日本大震災の影響で開催中止となってしまったいわきクリテリウムが、再びJBCFロードシリーズに戻ってきました。
一昨年の大会まで同レース4連覇を続けていた鈴木真理選手は怪我の影響で残念ながら欠場。優勝候補は、今年のJプロツアーで南紀白浜と湾岸の2つのクリテリウムを制している辻善光選手や、前週のJBCFロードチャンピオンシップで勝っているヴィズィアック(マトリックス)などが有力どころ。
対する宇都宮ブリッツェン勢は、廣瀬選手と若杉選手をスプリント要員とし、他の選手たちでレースを粉砕していく攻めの走りでこのレースに挑みました。
レースがスタートすると、宇都宮ブリッツェン勢が作戦通りに他チームの動きを利用しながら積極的に仕掛けていき、8周完了時には先頭集団の数ははやくも21名ほどに絞られていきます。
9周目には増田選手(宇都宮ブリッツェン)が単独でアタックを決め、野中選手(シマノ)と狩野選手(TeamUKYO)などが引くメイン集団に対して10秒前後の差を保って逃げ続けていきます。
その後、増田選手(宇都宮ブリッツェン)がメイン集団に吸収されると再びプロトンは活性化し、今度は10名の選手が先頭集団を形成します。
野中(シマノ)
普久原(宇都宮ブリッツェン)
飯野(宇都宮ブリッツェン)
大久保(ラバネロ)
小畑(ナルシマ)
狩野(チーム右京)
嶌田(チーム右京)
斉藤(チーム右京)
小室(キャノンデール)
岡(キャノンデール)
一瞬の「間」で割れた後方集団(10名)には多くの優勝候補が取り残されるものの、辻善光選手やヴィズィアック(マトリックス)などのスプリント力を持つ優勝候補が含まれていたため、若干の牽制状態が生まれてペースが思うように上がりません。
そんな中、初山選手(宇都宮ブリッツェン)の動きに助けられた増田選手(宇都宮ブリッツェン)が単独でブリッジをかけて先頭集団に合流。
結局、ここで形成された11名の先頭集団がその後もリードを広げていき、優勝争いの権利を手にすることになります。
各チームの思惑を含みながら周回を重ねていく先頭の11名ですが、その中で最初に動きをみせたのは普久原選手(宇都宮ブリッツェン)。
普久原選手(宇都宮ブリッツェン)は一旦吸収されますが、この攻撃で先頭集団は不安定になり、70分を経過してラスト2周のボードが出されると今度は増田選手(宇都宮ブリッツェン)がカウンターアタックを仕掛けます。
増田選手(宇都宮ブリッツェン)に飛びつく形で5名が先頭集団を形成。
野中(シマノ)
増田(宇都宮ブリッツェン)
小畑(ナルシマ)
小室(キャノンデール)
岡(キャノンデール)
ファイナルラップに入ったところで、飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が先頭集団に追いつき、そのままカウンターで飛び出しますがすぐにチェックされます。
そして、6名のまま最終ストレートへ。
こうなると、このメンバーの中では最も高いスプリント力を誇る小室選手(cannondale spacezeropoint)が落ち着いて他のメンバーを料理し、最後は余裕を持って41歳の大ベテランが久々の栄冠を手にしました。
終始レースを動かした続けた増田選手(宇都宮ブリッツェン)は3位でゴール。この結果、前レース終了時点でほぼ決まっていた年間タイトル(他チームの選手で逆転可能な選手が消滅)を、100%確実なもの(チームメイト含めた全選手の逆転の可能性が消滅)としています。
栗村監督コメント
「東日本大震災の被災地でもある福島県いわき市で開催されたJプロツアー第15戦。国内チャンピオンチームとしての責任を含みながら今回のレースでも前半からチームとして脚を使うことを選択しました。結果は小室選手が感動的な勝利を飾り、我々は敗者となりましたが、チームで決めたコンセプトはしっかりと果たせたと感じています。しかし、レースに出る以上、目指すべき順位はどんな時でも1位。残りのレースも内容に拘りながらしっかりと勝ちを追求していきたいと思います。今回もたくさんのご声援ありがとうございました。」
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◆[リザルト]
[JBCFいわきクリテリウム - いわき市21世紀の森公園 - JPT第15戦 - 決勝70分+2周]
1位 小室雅成 cannondale spacezeropoint 1h15m22s 38.70km/h
2位 岡篤志 cannondale spacezeropoint st
3位 増田成幸 宇都宮ブリッツェン st
4位 野中竜馬 シマノレーシング +01s
5位 小畑郁 なるしまフレンド +01s
6位 飯野智行 宇都宮ブリッツェン +03s
7位 普久原奨 宇都宮ブリッツェン +11s
8位 嶌田義明 TeamUKYO +11s
9位 大久保陣 パールイズミスミタラバネロ +31s
10位 斉藤祥太 TeamUKYO +33s
DNF 廣瀬佳正 宇都宮ブリッツェン
DNF 初山翔 宇都宮ブリッツェン
DNF 若杉厚仁 宇都宮ブリッツェン
決勝=出走40名/完走16名
◆Jプロツアー個人ランキング
1位 増田成幸 宇都宮ブリッツェン 10500P
2位 飯野智行 宇都宮ブリッツェン 7426P
3位 初山翔 宇都宮ブリッツェン 6602P
4位 廣瀬佳正 宇都宮ブリッツェン 6477P
5位 中村誠 宇都宮ブリッツェン 5627P
6位 狩野智也 TeamUKYO 5626P
◆Jプロツアーチームランキング
1位 宇都宮ブリッツェン 33425P
2位 cannondale spacezeropoint 17728P
3位 TeamUKYO 17426P
4位 マトリックスパワータグ 17127P
5位 シマノレーシング 15352P
6位 ブリヂストンアンカー 10051P
[土曜日の午後に行われた予選で宇都宮ブリッツェン勢は全員が危なげなく決勝へ進出]
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[日曜日の決勝は14時55分スタートなので選手たちはゆっくりと会場入り]
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[会場となったいわき市21世紀の森公園内では様々なイベントが開催される]
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[厳しくも優しい普久原先輩を慕う飯野選手]
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[自分の未来について想いを巡らす初山選手]
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[東日本大震災の被災地でもあるいわき産の野菜を美味しく食べる栗村監督]
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[決勝に向けて各選手がウォーミングアップを開始する]
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[遠くに映る何かを見据える増田選手]
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[引退レースのジャパンカップまで残り2戦となった廣瀬選手]
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[決勝に進出した40名が秋の日差しが差し込む21世紀の森公園内特設コースのスタートラインに並ぶ]
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[70分+2周のスピードバトルに挑む]
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[宇都宮から近いこともあり多くのブリッツェンサポーターが選手たちに声援を送る]
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[ルビーレッドジャージを着る増田選手がその存在を誇示するように前半からアタックを連発]
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[なんとしても勝利が欲しい初山選手がチャンスを伺う]
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[得意のクリテリウムで結果を残したい若杉選手]
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[若杉選手とともにスプリントに備える廣瀬選手]
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[レースを撹乱すべくプロトン前方でアタックを繰り返す普久原選手]
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[レース中盤に飯野選手と普久原選手を含む10名の選手がリードを奪う]
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[初山選手のサポート受けて単独で先頭集団に合流する増田選手]
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[終始積極的な走りをみせる飯野選手]
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[ゴールが近づき普久原選手と増田選手がアタックを開始]
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[最終的に6名にまで絞られた先頭集団を制したのは大ベテランの小室選手だった]
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[攻撃的なレースを選択した飯野選手は脚を使いながらも6位に残る]
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[最も攻めながらも3位でゴールした増田選手が正真正銘の年間王者を決める!]
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