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2011/09/18

ツール・ド・北海道 第3ステージ

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[上:KOMの上りでルビアーノらを捕らえるもポイントを加算できずにジャージを失う増田選手]
[下:シマノ勢を崩したダンジェロアンテヌッチィが佐野選手のスプリントでステージも獲った]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

9/16(金)~9/19(月)の4日間に渡り、UCI2.2のステージレース「ツール・ド・北海道」が開催されます。

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9月18日(日)に第3ステージが行われました。

このレースに宇都宮ブリッツェンから以下の5名がエントリー。

柿沼章
中村誠
増田成幸
辻善光
初山翔
※出場チーム=20チーム

UCI2.2のステージレース「ツール・ド・北海道」の第3ステージが占冠村から江別市までの168.5kmのコースで開催され、高い実力を持ちながらもここまで結果を残せていなかったダンジェロアンテヌッチィ勢がレース序盤から激しい攻撃を続け、最後のKOMでシマノ勢の攻略に成功して、最後は佐野淳哉選手(ダンジェロアンテヌッチィ)がステージ優勝を飾りました。

この結果、個人総合ポイント、個人総合山岳、団体総合時間でダンジェロアンテヌッチィがトップに躍り出ましたが、最も名誉ある個人総合時間では韓国のジャンが8秒差で首位に立ち、マライカイトグリーンジャージを手に入れています。

宇都宮ブリッツェン勢は、チームの第1目標を増田選手の山岳賞獲得に設定してこのレースに挑みましたが、序盤にルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ)を含んだアタックを許してしまい、約70kmに及ぶ追走の末に一旦は先頭集団を吸収するも、この動きでチーム全体が大きなダメージを受けてしまい、残念ながら山岳ジャージを手放すことになっています。

初日の失敗を乗り越え、2日目になんとか立て直して迎えた最後のラインレースとなる第3ステージ。

増田選手の山岳ジャージをなんとか守りたい宇都宮ブリッツェンは、山岳での高いスプリント力を誇るルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ)に対抗するために、序盤に5名以上(山岳ポイントが4位までなので)の逃げを決めるべくスタート後から積極的に動きました。

山岳賞争いで増田選手(宇都宮ブリッツェン)を逆転可能な選手はルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ)とジャン(韓国)の2名。

但し、上記の2名は個人総合時間でも上位の選手なので、シマノ勢が逃げを容認するはずがなく、宇都宮ブリッツェンとしては彼らの動いたあとにカウンターで飛び出す戦略を軸にアタックを繰り返しました。

チームにとって予想外のことが起きたのはスタート後10kmほどで現れた下り区間。

ここで下りが苦手なレースリーダーの西園選手(シマノ)が中切れを起こしていまい、ルビアーノやカンパニャーロ(ダンジェロアンテヌッチィ)という個人総合時間でシマノ勢のライバルとなる二人を含んだ9名の選手を先行させてしまいます。

狩野/清水良行/井上(ブリヂストン)
カンパニャーロ/ルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ)
福島(トレンガヌ)
鈴木譲(シマノ)
ガロファロ(マトリックス)
吉田(鹿屋体大)

ルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ)は山岳賞を狙う宇都宮ブリッツェンにとってもマークしなければならない選手であり、個人総合時間を守りたいシマノ勢と利害一致して先頭集団9名の追撃を開始しました。

追い始めた時は20秒ほどだったタイム差は次第に開いていき、一時最大で1分20秒まで傷口が開いてしまいますが、シマノ&宇都宮ブリッツェン勢が諦めずに追撃を継続した結果、タイム差は徐々に縮まりはじめて実に70km以上に渡るチェイスの末に1回目のKOM直前で9名を吸収しました。

ただ、この動きで宇都宮ブリッツェンの選手全員が脚を使い切り、肝心な増田選手(宇都宮ブリッツェン)も上りに入ってから自ら追走したことで山岳ポイントは獲得できず、KOMを1位通過したルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ)が再び山岳ジャージを手に入れてしまいました。

そして、KOMからの下りを終えると29名の先頭集団が形成され、宇都宮ブリッツェン勢はこの中に増田選手のみが残る苦しい展開となります。

有利な展開を手に入れたダンジェロアンテヌッチィ勢は継続して効果的な攻撃を続け、残り50kmほどでリケーゼ(ダンジェロアンテヌッチィ)を含む4名の選手を逃がすことに成功。

リケーゼ(ダンジェロアンテヌッチィ)
福島(トレンガヌ)
ガロファロ(マトリックス)
澤田(シェルヴォ奈良)

これに対してシマノ勢(西園、畑中、鈴木譲選手の3名)は、鈴木譲選手が中心となって先頭4名との差をキープ、勝負は最後のKOMへと持ち込まれます。

上りに入ると井上選手(ブリヂストン)がアタックを開始、この動きで集団は活性化してダンジェロアンテヌッチィ勢も一気攻撃を仕掛けました。

上りを終えて平坦路にでるとKOM前で抜けだした7名が先頭の4名と合流し、新たに11名の先頭集団が形成されます。

カンパニャーロ/リケーゼ/ルビアーノ/佐野(ダンジェロアンテヌッチィ)
ジャン(韓国)
福島(トレンガヌ)
ヴィズィアック/ガロファロ(マトリックス)
山本/黒枝(鹿屋体大)
早川(法政)

このなかにシマノ勢はゼロ。

チャンスを得たダンジェロアンテヌッチィ勢が他の選手を引き連れて一気に最後の平坦路を駆け抜け、最後の最後でレースをひっくり返すことに成功しました。

山岳賞争いで消耗した増田選手(宇都宮ブリッツェン)は力尽きて28位でゴール。

本場ヨーロッパでも優れたリザルトを残しているダンジェロアンテヌッチィ勢との真っ向勝負に挑んだシマノ勢は消耗仕切って全てを失い、その展開に絡んだ宇都宮ブリッツェンも大きく沈む結果となっています。

栗村監督コメント
「昨日のチャレンジで得たチャンス(山岳賞獲得)を守るためにチームの全員が死力を尽くして戦いました。結果的に言えば実力不足で目標を達成することは叶いませんでしたが、これまでの国際レースでは流れに乗る展開を選択することの多かった宇都宮ブリッツェン勢が、今回は自らでレースを動かして自分たちの力で強豪に挑みました。今回の走りでチームが新たな領域に踏み込んだことは間違いないと感じています。自転車ロードレースでは力を使ったものがボロボロになってリザルト上は下位に沈むことがよくあります。これらのことは、レースがテレビで生中継され、ロードレースというものの基本的構造を理解していなければ評価することはできません。これまで、宇都宮ブリッツェンがレースを効率的に走って、今回とは逆の立場で優れたリザルトを手に入れたことは何度もありました。ロードレースの戦略に正解などありません。各チームの戦略が各チームにとっての正義であり、様々な要素が絡みあってロードレースというものが成立しています。今日、宇都宮ブリッツェンは自分たちが考えるレースを行いました。そして負けました。ただし、価値のある負けだったことは選手みんなが理解していることです。明日の最終日も何かを得るためにがんばりたいと思います。」

◆第3ステージ[リザルト]
[Tour de Hokkaido - Japan - 2.2 - Shimukappu-Ebetsu 168.5km]
1位 佐野淳哉(ダンジェロアンテヌッチィ) 3h56m40s 42.7km/h
2位 早川朋宏(法政大学) st
3位 マッシミリアーノ・リケーゼ(ダンジェロアンテヌッチィ) st
4位 キュング・ジャン(大韓民国) st
5位 チャヴェス・ルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ) st
6位 黒枝士揮(鹿屋体育大学) st
7位 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ) st
8位 山本元喜(鹿屋体育大学) st
9位 澤田賢匠(シエルヴォ奈良) +08s
10位 シモーネ・カンパニャーロ(ダンジェロアンテヌッチィ) +08s
28位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +5m43s
64位 辻善光(宇都宮ブリッツェン) +16m50s
66位 中村誠(宇都宮ブリッツェン) +16m53s
70位 柿沼章(宇都宮ブリッツェン) +17m24s
71位 初山翔(宇都宮ブリッツェン) +17m33s

◆個人総合時間第3ステージ終了時[リザルト]
1位 キュング・ジャン(大韓民国) 13h53m19s
2位 チャヴェス・ルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ) +08s
3位 シモーネ・カンパニャーロ(ダンジェロアンテヌッチィ) +22s
4位 佐野淳哉(ダンジェロアンテヌッチィ) +30s
5位 黒枝士揮(鹿屋体育大学) +1m15s
6位 山本元喜(鹿屋体育大学) +2m27s
7位 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ) +3m13s
8位 西薗良太(シマノ) +3m17s
9位 畑中勇介(シマノ) +3'm21s
10位 鈴木譲(シマノ) +3m35s
21位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +10m33s
37位 柿沼章(宇都宮ブリッツェン) +23m50s
45位 初山翔(宇都宮ブリッツェン) +28m30s
56位 辻善光(宇都宮ブリッツェン) +34m36s
61位 中村誠(宇都宮ブリッツェン) +42m08s

◆個人総合ポイント第3ステージ終了時[リザルト]
1位 マッシミリアーノ・リケーゼ(ダンジェロアンテヌッチィ) 40p
2位 チャヴェス・ルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ) 37p
3位 佐野淳哉(ダンジェロアンテヌッチィ) 34p
17位 辻善光(宇都宮ブリッツェン) 12p

◆個人総合山岳第3ステージ終了時[リザルト]
1位 チャヴェス・ルビアーノ(ダンジェロアンテヌッチィ) 20p
2位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 17p
3位 キュング・ジャン(大韓民国) 11p

◆団体総合時間第3ステージ終了時[リザルト]
1位 ダンジェロアンテヌッチィ 41h41m09s
2位 シマノ +9m20s
3位 マトリックスパワータグ +12m36s
8位 宇都宮ブリッツェン +58m40s

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[針谷メカが洗車&整備を行ったKUOTAが選手たちを待つ]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[連日のハードワークを精力的にこなす針谷メカ]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[チームをまとめる栗村監督]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[スタート地点に到着して準備をはじめる中村選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[高橋マッサーが柿沼選手の脚にスタートオイルを塗りこむ]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[前日の疲れの影響が残る辻選手がストレッチを行う]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[終日雨模様の予報のため防寒具などを身につける初山選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[増田選手がスタートサインを行う]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[スタート地点で特別賞ジャージを着る3選手が紹介される]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[チーム全体で増田選手の山岳ジャージを守りにいったが苦しい状況となる]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[70kmに渡る追走で消耗した中村選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[先頭集団を捉えた直後の上りで更に苦しむ初山選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[限界を超えてまでチームのために戦い続ける柿沼選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[本来はゴールスプリントを担当する予定だった辻選手も追走に加わった]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS   

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[力の限り戦った増田選手だったが無情にも山岳ジャージを明け渡すことになる]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS   

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[寒さに震えながらゴールに辿り着いた選手たちは悔しさを隠さなかった]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS   

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[勝負とは残酷であると同時になんとも言えない美しさを秘めている]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS   

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