Live!!! JPT17戦 JBCF 輪島ロード
[JPTフルメンバーが揃い難易度の高いコース上で繰り広げられた力勝負を飯野選手が制した]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
[昨年この地で失ったルビーレッドジャージを執念で取り戻した増田選手]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
JPT第17戦(最終戦)
JBCF輪島ロードレース(石川県輪島市)
P1 88.6km(12.6kmx7laps+0.4km)
1位 飯野智行 宇都宮ブリッツェン 2h35m07s 34.26km/h
2位 増田成幸 宇都宮ブリッツェン +01s
3位 清水都貴 ブリヂストンアンカー +43s
4位 西園良太 ブリヂストンアンカー +1m36s
5位 平塚吉光 シマノレーシング +2m17s
6位 窪木一茂 マトリックスパワータグ +3m32s
7位 井上和郎 ブリヂストンアンカー +4m20s
8位 狩野智也 TeamUKYO +5m22s
9位 原川浩介 cannodale spacezeropoint +5m22s
10位 初山翔 宇都宮ブリッツェン +6m44s
25位 普久原奨 宇都宮ブリッツェン +11m52s
29位 中村誠 宇都宮ブリッツェン +11m58s
DNF 廣瀬佳正 宇都宮ブリッツェン
出走101名/完走47名
Jプロツアー個人最終ランキング
1位 増田成幸 宇都宮ブリッツェン 11650P
2位 飯野智行 宇都宮ブリッツェン 9426P
3位 初山翔 宇都宮ブリッツェン 7502P
4位 廣瀬佳正 宇都宮ブリッツェン 7178P
5位 狩野智也 TeamUKYO 6326P
6位 WIESIAK Mariusz マトリックスパワータグ 5990P
Jプロツアーチーム最終ランキング
1位 宇都宮ブリッツェン 38075P
2位 cannondale spacezeropoint 20028P
3位 マトリックスパワータグ 19977P
4位 Team UKYO 19076P
5位 シマノレーシング 17677P
6位 ブリヂストンアンカー 12526P
2012年Jプロツアー第17戦(最終戦)となる「JBCF輪島ロードレース」が、石川県輪島市の美しくも厳しい公道サーキットコースで開催され、ラスト2周で独走を開始した増田選手(宇都宮ブリッツェン)に最後のKOMポイントで飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が追いつき、そのまま残り半周を二人が快調に飛ばして、最後は飯野選手(宇都宮ブリッツェン)がトップでゴールに飛び込んで見事メジャーレースでの初優勝を飾りました。
2012年Jプロツアー最終戦となるJBCF輪島ロードレース。
既に個人団体ともに年間優勝を決めている宇都宮ブリッツェン勢は、有終の美を飾るべく7月に開催されたJBCF石川ロード以来となる勝利を貪欲に狙ってこのレースに挑みました。
レースがスタートすると、ジャパンカップでアジア最優秀選手賞を獲得したばかりの清水都貴選手(ブリヂストンアンカー)が上り区間で集団のペースを上げていき、早くもメイン集団の破壊を開始します。
最初のKOMポイントを前にして、このコースを得意としている阿部選手(シマノレーシング)がアタックを仕掛けます。
阿部選手(シマノレーシング)は雨で濡れたスリッピーな下り区間を快調に飛ばし、メイン集団に対してすぐに30秒のタイム差を得ます。
しかし、2周目の上りに入ると再び清水都貴選手(ブリヂストンアンカー)が麓からペースを上げていき阿部選手(シマノレーシング)をキャッチ。
この動きでメイン集団の数は一気に20名ほどに絞られてしまいます。
宇都宮ブリッツェン勢でこのなかに残っているのは、増田、初山、飯野の3選手。
そして、3回目の登坂に突入すると、早くも有力選手達が集団前方に集結し、KOMポイントを5名の選手がまとまって通過していきました。
増田(宇都宮ブリッツェン)
飯野(宇都宮ブリッツェン)
清水都貴(ブリヂストン)
西園(ブリヂストン)
窪木(マトリックス)
下り区間で平塚選手(シマノレーシング)が合流すると、少し間をおいて井上選手(ブリヂストンアンカー)も先頭へ復帰し、先頭集団は7名となります。
平塚(シマノ)
増田(宇都宮ブリッツェン)
飯野(宇都宮ブリッツェン)
井上(ブリヂストン)
清水都貴(ブリヂストン)
西園(ブリヂストン)
窪木(マトリックス)
これを約1分差で3名が追いますが、既に力勝負で形成された先頭集団なだけに、勝負はレース前半にして先頭の7名に絞られる展開となっていきました。
追走の3名
初山(宇都宮ブリッツェン)
狩野(チーム右京)
原川(キャノンデール)
順調に先頭交代を繰り返して進む先頭7名のなかで再び動きがでたのはラスト2周の上り。
集団を削るために増田選手(宇都宮ブリッツェン)がスピードを上げると、そのカウンターで清水都貴選手(ブリヂストンアンカー)がアタックを仕掛けます。
これに飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が反応して、KOMポイントを飯野選手(宇都宮ブリッツェン)と清水都貴選手(ブリヂストンアンカー)の2名が若干飛び出す形で通過していきます。
下りと平坦区間で再びまとまった先頭集団でしたが、再度増田選手(宇都宮ブリッツェン)がアタックを仕掛け10秒ほどの差を保って最後の上りへ突入していきました。
増田選手(宇都宮ブリッツェン)に続くのは4名の選手。
平塚(シマノ)
飯野(宇都宮ブリッツェン)
清水都貴(ブリヂストン)
西園(ブリヂストン)
上り口で一旦後続4名に捕まったかに思えた増田選手(宇都宮ブリッツェン)でしたが、攻撃を継続して少しずつその差を開いていきます。
そして、頂上を前にしてチームメイトの飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が増田選手(宇都宮ブリッツェン)目掛けてブリッジをかけると、ライバルたちは反応することできずに宇都宮ブリッツェンコンビによるランデブーがはじまりました。
ゴールまで残り半周、快調に飛ばす先頭の2名は後続との差をどんどん開いていき、余裕を持ってゴール前の直線に向かっていきます。
そして、ルビーレッドジャージを着る増田選手(宇都宮ブリッツェン)と、同じく赤い宇都宮ブリッツェンのウェアを着る飯野選手が並んでゴール前に姿を現し、最後は飯野選手(宇都宮ブリッツェン)が両手を高々と挙げてトップでフィニッシュ。
Jプロツアー最終戦を、飯野選手(宇都宮ブリッツェン)がキャリア初優勝で見事に締めくくりました。
飯野選手コメント
「チームに加入して1年目で優勝できてとても嬉しいです。レースは前半から増田さんと共に積極的に前で展開し作戦通りの走りができたと思います。勝負どころとなった最終ラップも完璧でした。今季宇都宮ブリッツェンに加入し、シーズン前半は初めてのことばかりで戸惑いや不安などがたくさんありました。しかし、チームの先輩選手やファンの方々に支えていただきながら、徐々に自分の可能性が開かれていった様に感じています。来季は、廣瀬キャプテンや増田選手など、チームの主力選手たちが旅立ってしまうと聞いています。そんな中で自分の役割と責任は大きくなっていくのだと覚悟しています。この優勝は自分にとって非常に意義あるものですが、喜ぶのは今夜だけにして、明日からまた地道に努力を続けていきたいと思います。本日はたくさんのご声援本当にありがとうございました。」
増田選手コメント
「自分にとってのブリッツェン最終戦となった輪島ロードレース。そのレースで来季以降の宇都宮ブリッツェンを背負うであろう飯野選手が優勝を飾ってくれてとても嬉しく思っています。また、昨年この場所で失ったルビーレッドジャージを、チームとして最高の走りで獲得することができて本当に最高の気分です。2年前に僕が宇都宮の街に引っ越してきたとき、僕の体はロードトレーニングができない状態でした。しかし、そんな僕を宇都宮という街が蘇らせてくれました。来シーズン、キャノンデールプロサイクリングへ移籍します。人生最大のチャレンジになりますし、多くの責任を背負っていることも自覚しています。宇都宮に恩返しするためにも、自分の全てをぶつけて挑戦したいと思います。この2年間、たくさんのご声援本当にありがとうございました。」
栗村監督コメント
「たくさんの最後が詰まったレースでした。だからこそこのレースに勝って、皆が次のステップに向かって欲しいと考えていました。宇都宮ブリッツェンは、チーム発足当初からの目標だった国内シリーズ戦のタイトルを手にしました。いつも同じ言葉になってしまいますが、この結果はこれまでチームを支えてきて下さったたくさんの人たちの想いや努力の結晶です。数え切れないほどの“想いと力”が詰まっています。皆さん、本当に本当にありがとうございます。しかし、ブリッツェン物語はまだ第1章が終わったに過ぎません。これからも様々なチャレンジが繰り返されていくことになるでしょう。どうかこの先も変わらぬご支援ご声援のほど宜しくお願いいたします。」
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