2018/11/14

ツール・ド・おきなわ

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[上:10名の逃げ集団に入った小野寺選手が1度目の普久川ダムを進む]
[下:プロ引退レースで自身初優勝というドラマチックな展開でマランゴーニが優勝を飾った]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY




11月11日(日)に、UCI-1.2のワンデーレース「ツール・ド・おきなわ」が開催されました。




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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の5名がエントリー。

増田成幸
阿部嵩之
鈴木龍
小野寺玲
岡篤志





国内ロードレースの2018シーズン公式戦最終レースとなる「ツール・ド・おきなわ(UCI-1.2)」が沖縄県北部を回るバランスのとれた公道コース(ラインレース)で開催され、序盤にできた逃げ集団がそのまま逃げ切り、最後は4名に絞られた先頭集団から抜け出した今レースでの現役引退を表明しているNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのアラン・マランゴーニが自身のキャリアの有終の美を飾る優勝を果たしました。

宇都宮ブリッツェンは逃げ切りとなった逃げ集団に小野寺選手が入ってレースを展開。後続のメイン集団からは増田、鈴木龍、岡の3選手が抜け出して逃げ集団を追ったものの届かず、最後は5位争いのゴールスプリントを小野寺選手がとって5位。増田選手が8位、岡選手が10位、鈴木龍選手が11位でレースを終えました。

今シーズン最後の公式戦となる「ツール・ド・おきなわ」。

創設10年目という節目の年にUCI1クラスでのステージ優勝、4年ぶりとなるJプロツアーでのチーム総合優勝、そしてジャパンカップでの記憶に残る走りなど際立った活躍を見せてきた宇都宮ブリッツェンは、この最終戦でも優勝して記念すべき年に華を添えたいところです。

そのためにセレクトされたメンバーは、増田、阿部、鈴木龍、小野寺、岡の5選手。過去に2度優勝している増田選手の得意とする独走での優勝を第1プランに、展開次第では岡選手での独走や鈴木龍選手での小集団スプリントなどで勝利を狙うプランも用意してレースに臨みました。

6:45にスタートしたレースは、アクチュアルスタートが切られると同時に激しいアタック合戦に。しばらくは数名の選手が飛び出しては吸収される出入りの激しい展開が続きますが、30kmに迫ろうかという段階になると10名の逃げ集団が形成される展開となります。

小野寺(宇都宮ブリッツェン)

畑中(UKYO)

新城(キナンサイクリング)

中田(シマノレーシング)

下島(那須ブラーゼン)

マランゴーニ(NIPPO)

オヴェット(オーストラリアン)

ベッカーリン(WTCアムステル)

レイナウ(サワーランド)

フェン(チャイニーズタイペイ)

メイン集団

多くの有力チームの選手が入ったため、メイン集団はこの逃げを容認。逃げに選手を送り込んでいない愛三工業やブリヂストンサイクリングなどがコントロールを開始したことで、タイム差は一気に8分にまで広がって1度目の普久川ダムを迎えることになります。

1度目の普久川ダムを終えて北端の辺戸岬へと向かうコースに入っても、逃げ集団とメイン集団とのタイム差は思うように縮まらないまま。10名と比較的余裕を持って走れる人数、そして優勝候補に数えられる有力選手を複数含んだ逃げ集団の強力さが際立つ状況のまま、レースは2度目の普久川ダムを迎えることになります。

すると、いよいよ危機感を持ち始めたメイン集団では、ルバ選手(キナンサイクリング)が集団の先頭に立ってペースアップを開始。ルバ選手(キナンサイクリング)の強力なペースアップで集団はいくつかに分断され、メイン集団は30名ほどに絞られた状態で東岸のアップダウン区間を迎えることになります。

東岸のアップダウン区間に入っても好ペースを刻み続ける逃げ集団に対して、メイン集団はシーズン最終戦で各チーム・選手ともにコンディションとモチベーションにバラつきがある状態が露呈して崩壊状態になり、この時点で逃げ集団とメイン集団の力関係は完全に逆転。そんな状況を嫌った岡選手(宇都宮ブリッツェン)がアタックを仕掛けて抜け出すと、その動きに4名の選手が合流して5名の追走集団が形成される展開になります。

小野寺(宇都宮ブリッツェン)

畑中(UKYO)

新城(キナンサイクリング)

中田(シマノレーシング)

下島(那須ブラーゼン)

マランゴーニ(NIPPO)

オヴェット(オーストラリアン)

ベッカーリン(WTCアムステル)

レイナウ(サワーランド)

フェン(チャイニーズタイペイ)

増田、鈴木龍、岡(宇都宮ブリッツェン)

山本元(キナンサイクリング)

ハッカー(UKYO)

メイン集団

一方の逃げ集団は、本調子ではない新城選手(キナンサイクリング)と下島選手(那須ブラーゼン)がドロップして8名となりますが、好ペースを刻んで逃げ続ける状況は変わりません。

そんな逃げ集団とは対照的に、着実にタイム差を縮めていきたいはずの追走集団は最終的に協調体制を取ることになったものの、なかなか協調体制が取れない時間帯もありペースが上がらず。いたずらに残り距離が減っていく状態となります。

レースも残り30kmに迫ろうかという段階になると、5名の追走集団から山本選手(キナンサイクリング)がドロップして、追走は4名に。この時点で逃げ集団とのタイム差はおよそ3分弱あり、8名対4名の力関係を見ても、逃げ集団の逃げ切りの可能性が非常に高い状況となります。

逃げ切りの可能性が濃厚となった逃げ集団は、東岸から右に折れて最後の勝負どころとなる羽地ダムへと続く上り区間に入るとマランゴーニ選手(NIPPO)の攻撃によって活性化。番越トンネルを過ぎる段階で4名、2名、2名という状態で羽地ダムへと向かうことになります。

マランゴーニ(NIPPO)

オヴェット(オーストラリアン)

ベッカーリン(WTCアムステル)

フェン(チャイニーズタイペイ)

小野寺(宇都宮ブリッツェン)

畑中(UKYO)

中田(シマノレーシング)

レイナウ(サワーランド)

結局、レースはこのままの状態でほぼ決まりの状態となり、優勝争いは先頭の4名に絞られます。すると、その中からマランゴーニ選手(NIPPO)がアタックを仕掛けて飛び出し、数秒のリードを奪って先行する展開となります。

そして、最後までそのわずかなリードを守り切ったマランゴーニ選手が、自身のプロキャリアのラストレースで見事に優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、序盤から逃げ集団で逃げ続けた小野寺選手が最終局面で先頭には食らいつけなかったものの、畑中選手(UKYO)との5番手争いを制して5位。また、その後方で増田、鈴木龍、岡の3選手が中田選手(シマノレーシング)とレイナウ選手(サワーランド)を飲み込みながらスプリント勝負を繰り広げ、増田選手が8位、岡選手が10位、鈴木龍選手が11位と、優勝は飾れなかったものの、上位3選手のタイムで争われるチーム順位では見事に1位を獲得し、チーム力の高さを見せる結果となりました。

清水監督コメント

「大方の予想が国内コンチネンタルチームが中心となるレース展開が予想された中で、有力な外国人選手を含んだ逃げが形成され、かつ、タイム差が開き過ぎてしまったということが、優勝に届かなかった敗因だと感じています。途中の追走で抜け出した日本人選手は優勝候補のメンバーだったと思うのですが…。逃げ集団に入った外国人選手勢も要チェックにしていた選手だったので、タイム差が開き過ぎていると感じた時にメイン集団のコントロールをしているチームの力も推し量って、2度目の普久川ダムに入る段階でタイム差を5分にしておきたかったのですが、6分半と1分半足りなかったことが決定打になってしまった印象です。後半にかけて皆んなそれぞれ良く動いてくれたのですが、とにかく逃げで行かせてしまった人数とタイム差が悔やまれるところです。ただ、無線も使えない難しい状況の中で各選手がしっかりと考え、判断し、チームとしてレースを作って動かしてくれたことは評価できることだと思っています。また、最終局面にスプリンターの小野寺選手があそこまで残って、おきなわで5位というのは立派な成績だと思います。ロードレースでのスプリンター、上れるスプリンターとしてしっかり成長してくれている姿を今シーズン最後に見せてくれましたし、他の選手たちも良くやってくれたと思います。今シーズン最終戦をしっかり優勝で締めくくりたかったので本音は悔しいですが、最後まで今シーズンを象徴するようなチームでしっかりと動くレースができたかなと思います。来シーズンに向けて、またしっかりと身体を作るところから考えてやっていきたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします!」

Text:Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY





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◆リザルト

[TOUR DE OKINAWA - UCI-1.2 - 210km - ]

1位 アラン・マランゴーニ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ) 5h05m04s  40.9km/h

2位 フレディ・オヴェット (オーストラリアン・サイクリング・アカデミー・ライド・サンシャイン・コースト) +19s

3位 フェン・チュン・カイ (チャイニーズタイペイナショナルチーム) +19s

4位 デルク・アベル・ベッカーリン (WCT de アムステル) +50s

5位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +1m29s

6位 畑中勇介 (Team UKYO) +1m31s

7位 中田拓也 (シマノレーシングチーム) +2m50s

8位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +2m50s

9位 ルイス・レイナウ (チームサワーランド) +2m50s

10位 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン) +2m50s

11位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) +2m50s

DNF 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン)
出走=85名/完走=60名





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[レース前日、選手たちが軽めの調整に出発する]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[宇都宮から10度近く気温が高いため、こまめな水分補給が不可欠]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_03
[調整ライドから帰ってきた選手たちが笑顔で談笑する姿もシーズン最終選ならでは]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_04
[開会式で登壇し、レースへの意気込みを語る宇都宮ブリッツェンの選手たち]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_05
[夕食後にレースに向けてのミーティングが行われる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[逃げに入って序盤から中盤のレースを作ることを任される小野寺選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[展開次第では独走、スプリントのどちらでも勝負に絡める岡選手が真剣な表情を見せる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[慎重派の増田選手が珍しく「調子が良い」と明言。自身3度目の優勝への期待がグッと高まる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_09
[小集団スプリントになった際に勝利を託される鈴木龍選手も準備は万端]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[レース当日、夜も明けきらないうちからレースに向けた準備が始まる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[田村メカが整備したバイクが選手たちが降りて来るのを待ち受ける]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[準備を整えてきた選手たちがスタート地点へと向かう]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[少しずつ空が明るくなる中、選手たちがスタートラインに整列する]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[小野寺選手を含む10名の逃げ集団がメイン集団からリード奪って海岸線を進む]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[海外チームのエース勢が入った強力な逃げ集団が快調にローテーションを回す]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[うまく脚を温存しながらローテーションの役割をこなす小野寺選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[逃げを容認したメイン集団は一気にサイクリングモードに]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団前方をキープして終盤の勝負どころに備える宇都宮ブリッツェンの選手たち]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[ペースが衰えることがない逃げ集団が1度目の普久川ダムの上りをクリアしていく]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団も1度目の普久川ダムの上りへ。この時はまだ穏やかなムードだったが…]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[しっかりと脚が温存できている状態で軽快に上りをこなすメイン集団内の選手たち]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[崩壊した集団から飛び出した5名の追走集団が逃げ集団を追走する]
©️Satoru Kato/cyclowired
Okinawa_23
[おきなわに向けてしっかり乗り込んできた宇都宮ブリッツェンの選手たちが決死の追走を見せる]
©️Satoru Kato/cyclowired
Okinawa_24
[最後の上り区間で遅れてしまった小野寺選手が畑中選手とともに先頭を追う]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_25
[決死の追走を見せた宇都宮ブリッツェンの3選手だったが、逃げ集団に追いつくことはできず]
©️Satoru Kato/cyclowired
Okinawa_26
[5番手争いのスプリントに競り勝った小野寺選手が5位でフィニッシュする]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_27
[先頭からこぼれた選手たちを吸収しながらのスプリントで増田選手が8位]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_28
[増田選手と同集団でフィニッシュした岡選手は10位]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_29
[増田、岡両選手とともに11位でフィニッシュする鈴木龍選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Okinawa_30
[間違いなく1番強いチームだった。しかし、それでも勝てないのがロードレースだ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

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