2018/05/26

NTN presents 2018 Tour of Japan 第7ステージ

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[上:この日で10ポイント上乗せした鈴木譲選手が山岳賞ジャージを獲得!]
[下:序盤にできた逃げ集団で逃げ切ったボレが今大会2勝目となるステージ優勝を飾った]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY




5月20日(日)〜27日(日)の8日間にわたり、UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」が開催されています。

5月26日(土)に、第7ステージが開催されました。




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このレースに、宇都宮ブリッツェンから以下の6名がエントリー。

増田成幸
鈴木譲
鈴木龍
雨澤毅明
小野寺玲
岡篤志





UCI-2.1のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の第7ステージが、上りと下りしかない日本サイクルスポーツセンター(CSC)の特設コース(1周12.2km)で開催され、1周回目にできた6名の逃げ集団から最後まで逃げ続けた3名の選手が逃げ切り。3名でのゴールスプリント勝負を制したバーレーン・メリダのグレガ・ボレが今大会2勝目となるステージ優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、前日の富士山ステージの結果で雨澤選手が個人総合時間で上位進出が難しくなった状況を考慮し、このステージは山岳賞で僅差の4位につける鈴木譲選手が逆転しての山岳賞ジャージ獲得を最大の目標に、展開とコンディション次第でステージ優勝を目指す作戦に。6名の逃げ集団にしっかりと入った鈴木譲選手が2回設定されている山岳ポイントをともに先頭で通過して10点を加算。見事に山岳賞でトップに立ち、山岳賞ジャージを獲得しました!

また、個人総合時間は雨澤選手の27位がチーム最高位で、明日の最終ステージに臨むことになります。

今大会のクイーンステージとなった第6ステージの富士山を終えて迎えた第7ステージ。

前日の第6ステージではキナンサイクリングチームのガルシア選手が圧倒的な登坂力を見せて独走勝利。個人総合時間でも首位に立ってグリーンジャージに袖を通しました。また、キナンサイクリングチームは個人総合3位にルバ選手、同6位にグアルディオラ選手が入っており、鉄壁の体制でリーダージャージを守ってくることが予想されます。

一方、前日の第6ステージで2位に入ったペルシュタイナー選手(バーレーン・メリダ)は、ガルシア選手(キナンサイクリング)が1分以上のタイム差をつけてから追走に飛び出し、28秒差でフィニッシュしていることを考慮すると、ふじあざみラインの後半はガルシア選手(キナンサイクリング)が余裕を見せてイーブンペースにしたということもあるかもしれませんが、確実に好ペースを刻んでいたことは間違いない状況。ワールドツアーチームの総合力の高さを見せて個人総合の一発逆転を狙ってくる可能性もあります。

また、個人総合時間トップ10内で順位間が秒差というところもあるため、少しでも順位を上げたいと考えているチームや選手が攻撃的な走りをしてきて、序盤から激しく厳しいレース展開になることも考えられます。

宇都宮ブリッツェンは、前日の第6ステージで雨澤選手が失速。

第3ステージで落車に巻き込まれた際に強打した膝がレースが進み標高が上がるにつれ、気圧の変化によって痛みが増していったという理由はあったにせよ、個人総合時間での優勝や上位進出という望みが絶たれるタイム差がついてしまった事実は変えようもないため、プランを変更して第7ステージに臨まなければいけない状況に。

そのため、山岳賞争いでトップと2ポイント差の4位につけている鈴木譲選手の山岳賞ポイント逆転とジャージ獲得を第一目標に、レース展開とコンディション次第ではステージ優勝にトライするというプランでレースに臨みました。

今年からパレードスタート地点に加えられた修善寺駅前をスタートしたレースは、1kmのニュートラル区間を終えて正式スタートが切られると、個人総合時間の逆転を狙う選手、逃げ切りでのステージ優勝を狙う選手、山岳賞を狙う選手などがアタックを仕掛けて抜け出しを図ろうとする展開に。アタックがかかっては吸収されるという状態がしばらくの間、続くことになります。

このアタック合戦に、山岳賞を狙う鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)はすべて反応。岡選手(宇都宮ブリッツェン)にアタックして抜け出した選手と集団とをつないでもらうアシストを受けながら、自らもアタックを仕掛けながらリーダーチームのキナンサイクリングが容認してくれる逃げを作ろうと動き続けます。

すると、1周回目の終盤に14名の逃げ集団ができ、そこからさらに人数が絞られて5名の逃げ集団が形成される展開となります。

鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)

ボレ、ワン(バーレーン・メリダ)

ハーパー(ベネロング・スイスウェルネス)

バロン(イルミネート)

メイン集団

個人総合時間でトップから2分59秒遅れの9位ハーパー選手(ベネロング・スイスウェルネス)が最上位の逃げ集団ということで、リーダーチームのキナンサイクリングはこの逃げを容認。集団先頭に立ってコントロールを開始して、レースは最初の山岳ポイントが設定される3周回目へと入ります。

3周回目に入りKOMが近付くと、鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)は逃げ集団から若干先行して余裕を持ってKOMをトップ通過。山岳賞ポイントを5ポイント加算します。

<1回目の山岳ポイント後の順位>

鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) 19P

小石(チーム右京) 16P

ガルシア(キナンサイクリング) 15P

草場(日本ナショナル) 15P

バロン(イルミネート) 13P

この時点で暫定トップに立った鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)は、ともに逃げ集団に入るバロン選手(イルミネート)が2回目の山岳ポイントをトップ通過して5ポイントを加算されたとしても逆転されることはない状況。

しかし、2回目の山岳ポイントの前にメイン集団に吸収されて小石選手(チーム右京)、ガルシア選手(キナンサイクリング)、草場選手(日本ナショナル)の誰かがトップ通過すれば逆転されてしまうため、逃げ続ける状態が続きます。

その後、レースは入部選手(シマノレーシング)がジョインして6名になった逃げ集団と、キナンサイクリングがコントロールするメイン集団という展開のまま、タイム差を2分30秒前後から3分前後の間に保った状態で進んでいき、いよいよ2回目の山岳ポイントが設定される6周回目へ。

そして、6周回目に入っても逃げ続ける6名の逃げ集団は鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)を先頭にKOMを通過して、2回目の山岳ポイントでも5ポイントを加算。

翌日の最終ステージとなる第8ステージには山岳ポイントの設定がないため、鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)はこの日の第7ステージと翌日の第8ステージを無事に走り切ればという条件はつきますが、山岳賞ジャージを確定することに成功します。

山岳賞ジャージを確定した鈴木譲選手(宇都宮ブリッツェン)はその後、ワン選手(バーレーン・メリダ)、入部選手(シマノレーシング)とともに逃げ集団からドロップ。逃げ集団は3名となります。

その後、レースは3名の逃げ集団とキナンサイクリングがコントロールするメイン集団という展開で進んでいきます。

キナンサイクリングとしては逃げの3名にステージ優勝は譲ったとしても、ガルシア選手(キナンサイクリング)がハーパー選手(ベネロング・スイスウェルネス)との間にあるタイム差の範囲内でフィニッシュすれば個人総合時間優勝がほぼ確定する状況。そのタイム差とメイン集団内にいるライバルの動きを注意しながらレースを進めていく展開となります。

残り2周回となる8周回目に入る段階になると、メイン集団では最後の逆転に賭ける選手たちが動きを見せ始めて活性化。少しずつ逃げ集団とのタイム差が縮まり始めます。

しかし、逃げ集団の3名も脚のある実力派の選手たち。タイム差を縮められながらも逃げ続ける展開のまま、レースは最終周回を迎えることになります。

最終周回に入ってもメイン集団は逃げ集団を捕まえることはできず、逃げ集団3名の逃げ切りが確定。勝負は3名でのゴールスプリントになります。

そのゴールスプリントで圧巻の脚と経験の差を見せたボレ選手(バーレーン・メリダ)が、見事に今大会2勝目となるステージ優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェンは、鈴木譲選手が山岳賞を確定させた後にステージ優勝に向けた動きにシフトしようとしましたが、雨澤選手の状態も思わしくなく、また、この日の序盤に岡選手がDNFになって3人となってしまった状況を考慮して、この日はセーフティにフィニッシュして明日の最終ステージにレースをつなぐことを選択。

鈴木譲選手、鈴木龍選手、雨澤選手ともに後方でフィニッシュして、明日の最終ステージを迎えることになりました。

清水監督コメント

「個人総合時間の最後の争いを本当はこのステージでやりたかったのですが、コンディションやタイム差などここまでの状況を考えると厳しいと判断して、今日は山岳賞とステージ優勝に切り替えてレースに臨みました。総合系の選手たちの争いが激しくなり、山岳賞を獲ることでさえ厳しくなるだろうと予想していたのですが、その予想通りに序盤から総合系の実力者が動いてなかなか逃げが決まらない状態が続きました。その中で鈴木譲選手がすべてのアタックに反応して、チームメートにも助けてもらいながらしっかりと本命どころの逃げに乗って、見事に山岳賞を獲得してくれました。山岳ポイントの配点も大きい南信州ステージ、そして難コースの今日でポイントを加算しての結果なので、実力でもぎ獲った山岳賞と言って良いのではないかと思います。今年の山岳賞争いは日本籍チームの日本人同士で激しいレースで争って、強いライバルチームと激しく面白いレースができたのではないかと思います。ステージに関しては、やはり雨澤選手の膝の具合が思わしくなかったので、完走目的に切り替えて今日はゴールを迎えました。明日の最終ステージは3名になってしまいましたが、今日と同じようにできることを判断してトライしたいと思っています。毎年、ツアー・オブ・ジャパンはこの伊豆ステージから我々のホームのような感覚でレースができて、逃げていた鈴木譲選手もそれがきっと力になったと思います。明日もたくさんの方に応援に来ていただき、ホーム感を出していただければうれしく思います。引き続き応援、よろしくお願いします」

Text:Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY





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◆[リザルト

[NTN presents 2018 Tour of Japan - UCI-2.1- 第7ステージ 伊豆 - 120.8km -]

1位 グレガ・ボレ (バーレーン・メリダ) 3h29m53s 34.5km/h

2位 クリス・ハーパー (ベネロング・スイスウェルネスCT) st

3位 フェリックスアレハンドロ・バロン (チーム・イルミネート) st

4位 ベンジャミン・ベリー (イスラエル・サイクリング・アカデミー) +1m18s

5位 ベンジャミ・プラデス (チーム右京) +1m18s

6位 中根英登 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ) +1m18s

7位 ディラン・サンダーランド (ベネロング・スイスウェルネスCT) +1m18s

8位 キャメロン・パイパー (チーム・イルミネート) +1m18s

9位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) +1m18s

10位 サム・クローム (ベネロング・スイスウェルネスCT) +1m18s

31位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) +8m43s

37位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +11m27s

41位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +14m51s

DNF 岡篤志 (宇都宮ブリッツェン)

出走=81名/完走=72名

個人総合時間賞 第7ステージ終了時

1位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリングチーム) 17h34m13s  37.0km/h

2位 ヘルマン・ペルシュタイナー (バーレーン・メリダ) +35s

3位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) +53s

4位 クリス・ハーパー (ベネロング・スイスウェルネスCT) +1m27s

5位 グレガ・ボレ (バーレーン・メリダ) +1m40s

6位 サム・クローム (ベネロング・スイスウェルネスCT) +1m55s

7位 ベンジャミ・プラデス (チーム右京) +2m01s

8位 ホセヴィセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) +2m08s

9位 中根英登 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ) +2m47s

10位 キャメロン・パイパー (チーム・イルミネート) +3m14s

27位 雨澤毅明 (宇都宮ブリッツェン) +17m13s

32位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +28m11s

50位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) +44m32s

個人総合ポイント賞 第7ステージ終了時

1位 グレガ・ボレ (バーレーン・メリダ) 107P

2位 マルコ・カノラ (NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ) 71P

3位 ミッヘル・ライム (イスラエル・サイクリング・アカデミー) 50P

4位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) 41P

5位 窪木一茂 (チームブリヂストンサイクリング) 36P

6位 レイモンド・クレダー (チーム右京) 35P

個人総合山岳賞 第7ステージ終了時

1位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) 24P

2位 小石祐馬 (チーム右京) 16P

3位 フェリックスアレハンドロ・バロン (チーム・イルミネート) 16P

4位 マルコス・ガルシア (キナンサイクリング) 15P

5位 草場啓吾 (日本ナショナルチーム)

6位 ヘルマン・ペルシュタイナー (バーレーン・メリダ) 12P

チーム総合時間 第7ステージ終了時

1位 キナンサイクリングチーム 52h48m37s

2位 ベネロング・スイスウェルネス・サイクリング・チーム +45s

3位 チーム・イルミネート +4m09s

4位 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ +8m36s

5位 バーレーン・メリダ +15m33s

6位 チーム右京 +23m10s

 

12位 宇都宮ブリッツェン +1h09m00s





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[選手たちがホテルをチェックアウトし、自走でスタート地点へ向かう]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[スタート地点に到着した選手たちがそのまま出走サインを行う]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[前日の第6ステージで痛みの出た膝にテーピングを施してもらう雨澤選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[厳しい展開が予想されるレースに向けて念入りにアップを行う]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[山岳賞獲得というミッションに向け、スタートラインで集中した表情を見せる鈴木譲選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[来賓の挨拶の後、パレードスタートが切られた]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[序盤からの激しい攻防からしっかり逃げ集団に入った鈴木譲選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[大会前に崩した体調が完調していない岡選手は残念ながらレースを降りた]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[3周回目のKOMに鈴木譲選手が先頭で姿を現す]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[1回目の山岳ポイントを先頭通過しホッとひと息つく鈴木譲選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[メイン集団内を走る雨澤選手の表情からは膝の具合が思わしくないことが見てとれる]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[下り区間でタテ長に伸びた集団が東京2020の舞台となるベロドローム前を通過する]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[山岳賞確定に向け鈴木譲選手が6名の逃げ集団で逃げ続ける]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[第3ステージの落車で負った傷も少しずつ癒えてきた鈴木龍選手は走りにキレも戻って来た]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[この先のレーススケジュールも考えて雨澤選手には無理をしてほしくないところ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[山岳賞を確定させた鈴木譲選手にサポーターから労いの声援が飛ぶ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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[活性化したメイン集団のペースアップから遅れてしまった鈴木龍選手が完走を目指す]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Toj7_18
[膝の痛みと戦う雨澤選手も完走を目指す走りにシフト]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Toj7_19
[落車から回復傾向にある鈴木龍選手は翌日の第8ステージで勝負に挑む]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Toj7_20
[熊野、全日本と重要レースが続く今後に向け、回復に注力したい雨澤選手]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Toj7_21
[与えられた仕事を完遂した鈴木譲選手がフィニッシュ]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Toj7_22
[少ない人数の中で走り切ったお互いの健闘を讃え合う選手たち]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
Toj7_23
[苦境に立たされ続けた中盤からの戦いも、山岳賞ジャージ獲得で報われた]
©️Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

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